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子供のはしゃぎ声が聞こえない、閑散とした砂浜―。茨城、千葉両県の海水浴客が激減している。福島第1原発事故の影響で、旅館などの宿泊予約は例年の1割程度。関係者からは「倒産するしかない」と悲鳴が上がる一方、西日本では増加の兆しも。夏の海に「西高東低」の傾向が出ている。
「原発からの汚染水放出が最大の原因だ」。例年、7月上旬には夏休み期間(7月15日〜8月末)中の予約が埋まる千葉県南房総市の老舗旅館。今年は宿泊料を約4000円下げた。県などの海水検査でも放射性物質は検出されなかったが、今も9割は埋まらないままだ。さらに値下げも検討しており、同旅館関係者は「経営はぎりぎり。このままでは倒産するしかない」とため息をついた。
茨城県下で有数の海水浴場がある大洗町も「宿泊客は少なくとも半分以下になる」と深刻な見通しを示した。
同町の民宿経営飯田功さん(67)らは首都圏の百貨店などで海の安全性や町の特産品をアピールしたが、客が戻る気配はない。飯田さんは「予約はガラガラ。この先どうなるか全く見通しが立たない」と声を落とす。
一方、JTBは夏休み期間中の海水浴客は全体では昨年より3.9%減るが、和歌山県など西日本では増えると予測する。
同県白浜町の白浜温泉旅館協同組合によると、5〜6月の宿泊客は前年同期比で2〜3%伸びた。関東を避けた旅行者が流入したと考えられるという。
時事通信 7月17日(日)14時52分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110717-00000045-jij-soci
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