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原子力発電所で、原子炉内部が高温に成り、燃料の溶融が起こりうる状態に成った時、原子炉内部に水を注入し、原子炉内部を冷却する装置を緊急炉心冷却装置(ECCS)と呼んで居ます。
そのECCSについて、こんな話が有ります。
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チェルノブイリで事故が起こったとき、日本の原子力関係者はこう言いました。
「日本にはECCSといって、緊急時に炉心を冷却する装置があるから−−つまり予備の水をタンクに入れておき、原子炉が暴走をはじめたとき急いでその水をポンプで送りこめば−−大丈夫だ。ソ連にはそれがなかった」
ところが、これは真っ赤な嘘で、実際にはソ連にも立派なECCSのあることが分りました。わが国と同じ完璧なシステムだった。それが作動しなかった。いや、作動したが間に合わなかったのでしょう。わずか4秒で爆発したのですから、どのようなシステムがあっても間に合うはずがありません。日本のECCSも同じ運命におかれています。そしてそれが分った後で、今度の報告ではそれを取り外していたというシナリオを創作しなければならなかったわけです。
(広瀬隆『危険な話/チェルノブイリと日本の運命』(八月書館・1987年)185〜186ページ)
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この話には続きが有ります。驚かずにお読み下さい。
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もうひとつ大事なことは、このチェルノブイリの事故が起こるわずか18日前の、重大な記事です。
さきほどの大事故極秘報告集を作成した日本原子力会議の会長、有沢広巳が緊急炉心冷却装置などは過重な装置であるからいらないと発言していたのです。この当時の記事を読みますと「ある面だけ丈夫にしても安全上意味がなく、無駄な投資だ」と、暴言を吐いています。まことに危険な発言をしていたわけです。つまり安全の最後の砦とされているECCSなんかいらない、緊急の冷却装置なんかいらないと、とんでもないことを原子力産業会議の総会で喋りまくり、誰ひとり異論を唱えていない。新聞記事も決して怒っていない。私はこの記事を見たとき、もう終りだと確信しました。気の狂った人間たちが日本を動かし、その手にひどく危険なおもちゃを握りながら遊んでいる。
なぜ有沢広巳がこのような発言をしたかと言えば、原子炉の建設コストが急上昇し、火力発電と比較されて苦しいからです。ひどく苦しい、しかしもはやコストを低くさげる要因が見当たらなくなった。そして遂に、あろうことか命綱を外ずほかない、という状況に至ったのです。これは原子力産業全体の要請であったとも言えます。
ところが、その直後にチェルノブイリで事故が起こると、原子力関係者は掌を返したように[日本にはECCSがあるから大丈夫だ」という放言をテレビや新聞で繰り返したわけです。
参考までに申し上げておきますが、この有沢広巳という人物は明治29年(1899年)2月6日生まれ、この暴言を吐いた時点で90歳の人間です。こういう人が皆さんの命を預かっているということに多少の感情を持ってください。
自分だけ90年生きようという魂胆なのか。彼は戦時中リベラルな人間として有名だったから、いまでもほとんどの人が欺かれていますが、こういうポーズが一番危険なものであることを知っておいてください。
(広瀬隆『危険な話/チェルノブイリと日本の運命』(八月書館・1987年)187〜188ページ)
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これを読んだ上で、今日伝えられた、下のこのニュースをお読み下さい。
(ECCS(緊急炉心冷却装置)は、やっぱり必要なのではないでしょうか?)
平成23年7月15日(土)
西岡昌紀(内科医)
http://blog.livedoor.jp/nishiokamasanori/
(西岡昌紀のブログ)
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関電 大飯原発1号機手動停止へ
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1674368&media_id=2
<原発>関電、大飯1号機手動停止へ…炉心冷却装置トラブル
(毎日新聞 - 07月16日 14:05)
関西電力大飯原発1号機(右)=福井県おおい町で2010年11月16日、本社機から竹内紀臣撮影
関西電力は16日、調整運転中の大飯原発1号機(福井県おおい町、加圧水型、出力117.5万キロワット)で、緊急炉心冷却装置(ECCS)系統にトラブルがあり、同日夜に原子炉を手動停止して原因を調査すると、福井県に伝えた。再稼働の見通しは立っておらず、8月の最大電力(需要)に対する不足分が大幅に拡大し、関電が要請している節電などにも影響を及ぼす可能性がある。
関電は、1号機を営業運転に移行するため準備していた最終検査の申請作業をストップする。
県や関電の発表によると、15日午後10時46分ごろ、4系統あるECCSのうち1系統で、非常時に原子炉内に1次冷却水を注入する水圧を調節するための「蓄圧タンク」の圧力が約2割低下し、警報が鳴った。タンク内に窒素を補給して約1時間後には基準値に戻したが原因が分からず、原子炉を停止して詳しく調べる。
関電は東日本大震災発生前日の3月10日に1号機の原子炉を稼働。地元の意向に配慮するとして、試運転にあたる調整運転のまま4カ月以上フル出力で発送電してきた。関電が近く計画していた営業運転について、県や同町が容認する意向を示していた直後の運転停止となった。
関電が同県内で運転する原発11基のうち、既に4基が定期検査のため停止している。来週には更に2基が、定期検査のため運転停止する。【安藤大介、横山三加子】
◇関電管内の電力不足、大幅に拡大
関電にとって大飯1号機の停止は痛手。「需給バランスが厳しくなるのは事実」と、事態の深刻さを認めている。
関電の7月の供給力は3166万キロワットだったが、大飯1号機の停止で3048万キロワットに低下することになる。今月21、22日には高浜原発4号機と大飯原発4号機が定期検査入りするため、供給力は2983万キロワットにまで下がる。
中国電力から融通を受けている35万キロワットについても、8月のめどは立っておらず、結局、8月の供給力は2931万キロワットに。関電が想定する7、8月の電力需要は3138万キロワットで、8月の供給不足は、これまでの想定の2.8%から6.6%に拡大する。
関電は7月1日から家庭や企業に15%程度の節電を要請し、その効果から「(夏場を)なんとか乗り切れる」(森詳介会長)と判断。鉄道各社への間引き運転を含めた追加的な節電要請を見送ったが、大飯1号機の運転停止が続けば、一層の節電徹底を求めざるを得ない状況に追い込まれる可能性がある。【横山三加子】
◇細野原発事故相「供給厳しい」
福島県を訪問している細野豪志原発事故担当相は16日午前、大飯原発1号機がトラブルにより停止されることについて「関西の電力の需給環境はもともと極めて厳しかった。予備の供給力があるか精査しなければならないが、非常に厳しくなったことは間違いない」と述べた。
15日に保安院が手法を公表した安全評価については「停止中の原発を1次評価、運転中を2次評価の対象と位置付けているが、(調整運転中に停止される)大飯原発1号機をどう位置付けるかは微妙。検討が必要だ」と指摘した。【関東晋慈】
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