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第417号「玄海原子力発電所の再起動に関する現時点での僕の考え ストレステスト 編」
http://news.livedoor.com/article/detail/5706924/
2011年07月12日00時00分 提供:佐賀県知事古川 康のパワフルコム
(これまでの佐賀県の動き)
佐賀県は、玄海原子力発電所の再起動に関し、「安全性の確保」、「地元町の意向」、「議会の議論」の3要素に加え「総理の意向」確認が必要との立場をとってきました。
なぜ総理の意向確認が必要と考えているかというと、菅総理は再起動に関し、考え方を明確にしていただいていない、と考えているから、です。
総理が再起動させる必要はない、とお考えなのであればそれに沿った対応をしていくことも求められるのではないか、ということです。
6月29日(水)に海江田経産大臣が佐賀に来られたとき、私は、大臣に対し、「総理に佐賀県に来ていただいて、総理のご意向を佐賀県民に対して明確にしていただきたい」とお願いしました。
それを受け、海江田大臣が総理と話をされた結果、佐賀県に行く、行かないという話ではなく、「再起動にあたっては原子力安全委員会が関与して『ストレステスト』を行うべき」ということを発表されました。7月6日(水)のことです。
これに先立つ7月4日(月)、地元町である玄海町長が再起動について了解され、そのことを九州電力に伝達されたのですが、「ストレステスト」を実施するということになったため、現時点では玄海町の了解が意味なきものになってしまい、玄海町長は撤回されています。
この「ストレステスト」とは何なのか。これをどういう位置づけにするのか。このテストと再起動をどう結び付けるのか。今回はこれがテーマです。
(安全評価(日本版ストレステスト)の実施)
今回実施することになった安全評価(日本版ストレステスト)は、いくつかのポイントがあります。
1 まず原子力発電所の安全性の確保については、現時点で確保されているということが3閣僚(枝野官房長官、細野担当大臣、海江田経産大臣)の共通認識として公表されました。しかも、菅総理がこの内容で了解されたということですから、総理も含めて安全性が確保されているということについて共通認識ができた、ということだと思います。
2 とはいえ、安全性について不安を持っておられる方もあり、さらにこれまでの原子力安全・保安院主導の体制そのものに対する信頼が揺らいでいることもあり、こうした期待にこたえるためにさらなる安全評価を原子力安全委員会が関与して実施することとなりました。(これが日本版ストレステストです)
3 この安全評価は一次評価と二次評価からなり、一次評価は事実上定期検査が終了した玄海原発のようなところを対象にして比較的短期間で実施し、その結果が出るまでは再起動させないこととし、二次評価は稼働中も含む国内のすべての原子炉を対象に行い、結果次第では稼働中であっても停止させることもありうるというものです。
(佐賀県の考え方)
ストレステストと呼ぼうがなんと呼ぼうが、より一層の安心のためにチェックを行うこと、それ自体は歓迎しています。(ただ、だったらなぜそれをもっと早く言ってくれなかったのか、というのがそもそもの疑問として残りますが。)
「再起動してほしい」という経産大臣の言葉に応えるように、玄海町長は再起動について了解をされました。しかしながら、その3日後にそれを撤回しないといけないようなことが起きてしまった、ということは何とも言いようがなく、政府部内の調整不足の表れだと思います。
その反省を踏まえて、今回、これまで混乱していた原子力発電所の再稼働に関する政府見解が統一された、ということだと受け止めています。
今後、ストレステスト(=「新たな手続・ルールに基づく安全評価」)の内容、具体的手順など詳細を明らかにし、国民に対して、また地元に対してもきちんと説明してもらいたいと考えます。
また、徹底した情報公開を行い、国民の安心感につながるようなストレステストにしていただきたいと思います。
(僕の個人的な感想)
僕は、これまで何回か述べているように、総理は再起動をやりたくないと思っておられるのではないか、という雰囲気を国会答弁や記者会見などを見ていて感じています。だったら「しばらく再起動はしないでほしい」という政策を打ち出されたらいいのに、と思います。そういう政策を打ち出されるわけでもなく、かといって再起動やむなしというご判断をされるわけでもない。
そこが不安だったので、先日、総理ご来県のうえ明確に考えを示していただきたいと要請したところ、「ストレステスト」という答えが返ってきたのです。
佐賀県がご来県を要請していなければ、総理の見解を求めなければ、総理はこのまま黙って佐賀県の動きを見ておられるおつもりだったのでしょうか?
今回のストレステスト。「ストレステスト」という新しい言葉に引きずられて、再起動についての総理のご判断のタイミングが後にずれただけなのかも、という気もしています。そうなのか、そうではないのか、しっかりチェックをし続けます。
ふるかわ 拝
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