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毎日新聞 7月12日(火)13時8分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110712-00000174-mailo-l06
◇県内に2000人「なぜ今」戸惑い
福島県南相馬市が市外の全避難者約3万2000人を対象に、8月末まで避難施設を退去し、自宅や市内の仮設住宅などに入るよう求める文書を12日に発送することが分かった。同市は「いつまでも受け入れ自治体の好意に甘えるわけにいかない。自立するために目標を設ける必要がある」としている。震災から4カ月が過ぎても福島第1原発事故が収束できない中、山形県内の避難者からは「なぜ今なのか」と戸惑いの声が上がっている。
【前田洋平、安藤龍朗】
南相馬市によると、帰還計画は体育館や公共施設などの1次避難所の避難者については7月末までに、旅館やホテル、雇用促進住宅など2次避難所は8月末までに退去するとしている。同月末まで同市内に約2400戸の仮設住宅が完成し、入居希望分を満たす見込みが立ったという。
同市は、福島県が8月末をめどに県内の避難所を閉鎖するとした方針に基づき、計画を立てたとしている。同市の避難者は主に福島県内に約1万人、新潟県内に約2600人、宮城県内に約2200人、山形県内には約2000人いる。同市の佐藤幸雄地域振興課長は「放射線のリスクは知見が分かれており、計画を避難者の方に強制するわけではない」と話している。
市は12日から米沢市などで説明会を開く。
一方、突然浮上した市の方針に県内の避難者は戸惑いを隠せずにいる。県は2次避難所について、「目安として9月30日まで確保し、延長もあり得る」(県広域支援対策本部)としていたため、避難者は自主避難か地元に戻るか、想定よりも1カ月早い決断が迫られる。
自宅が原発から20〜30キロ圏内にある建設会社社長、木幡竜一さん(47)は、米沢市のホテルに小学生の娘ら家族と避難。「南相馬の牛からも汚染が確認されたのに『帰ってこい』はおかしい。安全を考えるならば、むしろ『帰ってくるな』と言うべきで、方針は理解できない」と困惑する。
県建築住宅課によると、米沢市の借り上げ住宅や県営住宅、雇用促進住宅などは満室状態。最近は福島市や伊達市などから避難者が増えており、木幡さんは現状に逆行するような市の方針に疑問を感じるという。
「ホットスポット問題など不安が募る中で、自宅やその周辺の仮設住宅に戻ってほしいと言われても説得力がない。仮設住宅の確保は避難を終わらせる理由にはならない」と困惑する。今は自宅に戻るつもりはないという。
25キロ圏内に住む無職、但野雄一さん(30)は原発内で10年以上働いた経験がある。避難後、長男が生まれた。生計を立てるため大型トラックの免許をとったが、就職先は見つかっていない。
「山形の企業は『就職してもいつか福島に戻るのでは』と気にしている。南相馬市から『戻ってこい』という話があれば、もう雇ってもらえないかもしれない」と不安がる。乳児を抱えて、福島に戻ることはためらいがある。「避難者の意見をもっとくみ取って判断してほしい」と話す。
7月12日朝刊
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