http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/231.html
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ま、実は単純にECRR(欧州放射線リスク委員会)の受け売りなんです。
2010年勧告を読んで、まっとうな科学者の発言と信じた。それだけです
2010年勧告の前書きの一部を抜粋します。
『本委員会はこの版をエドワード・ピィ・ラドフォード教授(Prof. Edward P Radford)の思い出に捧げる。
Prof. Edward P Radford,
物理学者/疫学者
“There is no safe dose of radiation(放射線に安全な線量はない).”
ラドフォードは全米科学アカデミーのBEIR III(電離放射線の生物学影響 III)委員会の議長に就いていた。彼による1979年のBEIRレポートは、当時から現在に続くリスクモデルの不備な点に注意を喚起した。それは取り下げられ押さえつけらたが、彼は辞職し異議を唱える報告書を公表した。彼の経歴は破壊された。』
こんなたった数行の告発が、まず最初に自分の心を打ったわけです。
百ページ以上の長い報告書なので、これから順を追って少しずつ要約しようと思いますが・・・。
自分で読みたい!という方はぜひ「美浜の会」が翻訳してくださったページにアクセスなさってください。
http://www.jca.apc.org/mihama/ecrr/ecrr2010_dl.htm
ここでは、まとめの「レスボス宣言」に触れます。
『ECRR - CERI
欧州放射線リスク委員会
European Committee on Radiation Risk
Comité Européenne sur le Risque de l'Irradiation
レスボス宣言(The Lesvos Declaration)2009年5月6日
A. 国際放射線防護委員会(ICRP)は、電離放射線被ばくに対してひとつのリスク係数を
公表しているところであり、
B. そのICRP放射線リスク係数は世界各国において、連邦政府当局や州政府当局によって
放射線防護法を制定するために使用されており、労働者や一般の公衆を放射性廃棄物や核兵器、汚染した土地や物質の管理、天然起源のあるいは人為的に増強された放射性物質(NORMとTENORM)、原子力発電所と核燃料サイクルにおける全ての段階、賠償や回復
計画等々から受ける被ばくの基準を設定するために使用されているところであり、
C. チェルノブイリ原発事故は核分裂生成物への被ばくがもたらし深刻な健康障害の発症
率を見いだす最も重要で欠くことのできない機会を与えており、とりわけ胎児や小さな子供たちの放射線被ばくにそれを適用するには、現行のICRP リスクモデルには不備のあることが実証されているところであり、
D. 満場一致の考えとして、ICRP リスクモデルは、原子力事故後の放射線被ばく、すなわち、内部被ばくをもたらす取り込まれた放射性物質に対する適用に有効性がなく、
E. ICRP リスクモデルは、DNA の構造が発見される以前に、また、ある種の放射性核種がDNA に対する化学的親和性を有していることが発見される以前につくられたので、ICRPによって用いられている吸収線量なる概念はこのような放射性核種への被ばくに対してはそれを説明することが不可能なところであり、
F. ICRP は、ゲノム不安定性やバイスタンダー効果のような新しく発見された非標的効果、あるいは、放射線リスクの理解に関する2次的効果、特に、結果として生じる疾患の広がりを考慮に入れていないところであり、
G. 放射線被ばくによるガン以外の影響は、死因が交絡しているために、結果として生じるガンのレベルを正確に決定する可能性があるにもかかわらず、
H. ICRPはその報告書の位置づけは純粋な助言であると考えているところであり、
I. 人類と生物圏を防衛するために、放射能を内包する現在の状況を適切に規制するための即刻の、緊急の、継続的な要求が存在するところであるがために、以下に署名した我々は、我々の個々人の能力において活動し、
1. ICRP のリスク係数は時代遅れであり、そのような係数の使用は放射線リスクの著しい過小評価を招くと主張する。
2. あるタイプの被ばくに関係する研究を行う際に、その放射線の健康影響を予測するのにICRP モデルを採用すると最低でも10 倍の間違いが導かれるので、その間違いは更に大きいと主張する。
3. 特に心血管や免疫、中枢神経、生殖系といった、放射線被ばくによるガン以外の疾患の発生率は有意に増加しているが未だ定量化されていないと主張する。
4. 放射線被ばくを引き起こしている全ての責任者とともに、責任ある政府当局が、放射線防護の基準を定めリスクを管理するに際して現在のICRP モデルにこれ以上頼らないことを求める。
5. 責任ある政府当局と放射線被ばくを引き起こした責任者の全てに対して、一般論として予防原則に則ったアプローチを採用し、そして役に立つ予防原則を適切に守ったリスクモデルがない場合には、遅れ過ぎないように、これは現在の観察結果を反映させたより正確なリスクを与える、暫定的なECRR2003モデルを採用するように求める。
6. 身体内に取り入れられた放射性核種の健康影響についての研究の即刻の開始を要求す
る。特に、日本の原爆被ばく生存者やチェルノブイリやその他の被害を受けている地域を含む、数多くの歴史的な被ばくした集団に対する疫学研究を再訪問することを要求する。
被ばくした公衆における体内に取り込まれた放射性物質の独立したモニタリングの実施を要求する。
7. 被ばくした放射線のレベルを知るということ、またその被ばくがもたらす潜在的重要性についても正確に知らされるということは、個々の人々の人権であると考える。
8. 医学診断及びその他の一般的応用における放射線利用の拡大を懸念する。
9. 患者に放射線被ばく与えない医療技術研究に十分な公的資金を投入するよう主張する。
ここに表明した声明は下記署名者の意見を反映したものであり、所属する機関の立場を反映したものではない。』
難しい表現が並びますが、特にE、Fがポイントでしょうか。
そしてIに科学者の気概が込められているように感じます。
ECRRは単なる市民団体です。(複数の国々の科学者の任意団体。)
特定の国や機関に所属するものではありません。
ただただ、真実を希求し、苦しむ人々を救いたいと願う科学者の集まりだと、自分は見ています。
(でも自分はいわゆる単純バカなので、思い込みがあるかもしれません、反証があるのでしたらぜひ教えてください。)
ニッポンは先進国であり、科学の国だとずっと信じてきました。
しかし今般の事態に、そうではなかったのだと愕然とする思いです。(この時点で失格!ですね。)
ICRPは自らの限界を考えず(外部被曝に特化した考えしか出来ていない)、もはや擬似科学に成り下がっているようです。
科学を基に考えるのではなく、都合に合わせるために科学を装い、利用した。
これは真摯に科学と対峙するものへの侮辱と反逆の極みです。
たとえ自らにとって利がなくとも、この事態を黙って見過ごせるものでしょうか?
まだ迷っている科学の信念を持つ方々がいるのでしたら。
今こそ、立ち上がってください。あなた方の心の叫びを、響かせてください。
いまニッポンは、正しい科学を求める人々で溢れているのです。
避難されてきた母子、避難を考えている家族、みな「何が真実なのか」求めて彷徨っています。
草の根の勉強会を開きましょう、不安なお母さんに道しるべを照らしてあげてください。
昨日たまたま市役所に寄ったとき、赤ちゃんを背負い、駄々をこねる幼児をなだめるお母さんとすれ違いました。
あとから聞けば、自主避難の方でお父さんと離れ疎開し、レンタカーの補助が受けられないか申請にきたが、市内でなくその近隣の田舎に避難されているため、適応できなかったご家族とか。
きっとバスを乗り継いで、市役所まで来られたんでしょう。
何でせめて送っていってあげなかったんだ!!と、非常に悔やみました。
辛い日々です。
でも、何かせずにはいられない。
頑張ります。
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