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放射性物質:セシウム汚染和牛5都府県に出荷、一部流通
http://mainichi.jp/select/today/news/20110712k0000m040112000c.html
2011年7月11日 22時41分 更新:7月11日 23時36分 毎日新聞
福島県南相馬市の畜産農家が出荷した黒毛和牛11頭から暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、同じ畜産農家から出荷された別の6頭分の牛肉が東京、神奈川、静岡、大阪、愛媛の5都府県の食肉販売業者や卸売業者に販売され、一部が既に流通していたことが、厚生労働省などの調査で分かった。関係機関は流通ルートの全容解明を急いでいる。
静岡市保健所は11日、同市清水区の食肉加工業者が計27.8キロの肉を仕入れ、残っていた肉から1キロ当たり1998ベクレルの放射性セシウムが検出されたことを明らかにした。
仕入れたのは肩ロース肉で、6月11日に14.5キロを静岡県牧之原市の食肉販売業者に、13日に13.3キロを静岡市葵区の飲食店に卸売りした。牧之原市の業者は既にすべて販売、葵区の飲食店は300グラムを客に出していた。
また、大阪府も11日、この農家の牛2頭分の食肉が、府内を中心に流通していたと発表した。うち数キロ分が、贈答用として消費された可能性があるという。府は今後、食肉を回収し放射線量を測定する予定。
◇福島県、出荷牛検査へ
福島県は11日、この農家が使っていた餌の稲わらから1キロ当たり7万5000ベクレルという高濃度の放射性セシウムを検出したと発表した。農家は福島第1原発事故後に屋外にあった稲わらを与えたことを認めており、県は汚染源と断定。計画的避難、緊急時避難準備の両区域内にある農家約260戸から出荷される肉牛の全頭検査を実施することを決めた。県は餌の管理状況をチェックするため、11日から両区域の立ち入り調査に着手。両区域外についても今後、立ち入り調査を実施するとともに、1農家当たり少なくとも1頭のサンプル検査を行う方針だ。
県の調査によると、井戸水や配合飼料には問題はなかったが、稲わらからは飼料の暫定許容値(1キロ当たり300ベクレル)を大幅に超える7万5000ベクレルの放射性セシウムが検出され、水分量を補正して計算した場合でも1万7045ベクレルに達した。
稲わらは原発事故前に刈り取り、事故後も4月上旬まで水田に野ざらしで置かれていた。和牛を出荷した農家は緊急時避難準備区域内にあり、1頭当たり1日約1.5キロを食べさせていたという。県の調査に対し「震災後に配合飼料が手に入らなくなり、食べさせてしまった」と説明したという。【種市房子、野倉恵、小玉沙織】
◇
2頭分の牛肉からセシウム=東京都 :時事通信
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011071100860
福島県南相馬市の農家が出荷した肉牛から放射性セシウムが検出された問題で東京都は11日、都内で保管されていた2頭分の牛肉から、食品衛生法の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を上回る最大3400ベクレルのセシウムが検出されたと発表した。
(2011/07/11-22:37)
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