http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/125.html
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[福島第一原発の津波の潮位は13.1mとする東京電力報告書の子供だましの矛盾]
http://masanori-asami-hp.web.infoseek.co.jp/Fukushima1NPP/Lie_TEPCO_tidelevel.htm
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昨日(2011年7月8日)のマスコミ報道によれば、東京電力は福島第一原発を襲った東日本大震災の津波の高さが13.1mと発表したとの事である(注1)。
以前、東京電力は福島第一原発を襲った東日本大震災の津波の浸水高が14mないし15mと発表していた。
しかし、ここで注意すべきは、昨日(2011年7月8日)の発表で東京電力が浸水高を見直して数値を下げたのではない事だ。
昨日(2011年7月8日)の発表の13.1mは津波の潮位を意味するのだ。通常、津波の浸水高や遡上高は潮位より大幅に高い事が多い。潮位が13.1mもあれば浸水高・遡上高は20m以上あってもおかしくない。
つまり、数値を下げてきたのではないのだ。
これは、私のホームページ記事
[福島第一原発の津波の潮位は10m未満の可能性大]
http://masanori-asami-hp.web.infoseek.co.jp/Fukushima1NPP/tidelevel.htm
と対立する内容なのだ。
そこで、怪しいと考えた私は、マスコミのニュース記事の元となった東京電力が原子力安全保安院に提出しホームページで公表した原発事故に関する津波の調査報告書
[福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所における平成23年東北地方太平洋沖地震により発生した津波の調査結果に係る報告(その2)【概要版】]
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/110708b.pdf
を見た。
見て驚いたのは子供だましの矛盾があった事だ。
潮位が13.1mと主張しながら10.2m未満しか浸水していない場所があったのだ。
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東京電力の平成23年7月8日付けの報告 PDFファイルp.2の 図2 (1) の地図において1号機タービン建屋の北の(赤字で示された)G地点の浸水高が「O.P.約+10m以上」となっている事である。つまり、G地点の浸水高はO.P.+11m未満 (注2) なのである。
しかも、ここで、O.P.は「小名浜港工事基準面」を意味し福島県小名浜港の干潮海面水位を表すので福島第一原発の平均潮位は「小名浜港工事基準面」より0.828m (注3) 高いので、G地点の浸水高はO.P.+11m未満というのは潮位10.2m以下である(地盤の沈降が0.5m以上である事を考慮すればG地点の浸水高は10m未満)。
福島第一原発の潮位計(震災で損壊)があった場所はG地点の約170m海側なので、潮位計(震災で損壊)があった場所で潮位が13.1mで、その約170m奥のG地点で潮位が10.2m以下だというのは子供だましの矛盾である。
尚、東京電力社員には土木学会・原子力土木委員会 津波評価部会の委員や幹事が選出 (注4) されており、子会社の東電設計からも複数の幹事が選出 (注4) されており、東京電力が他の電力会社と共同で設立した財団法人・電力中央研究所からも委員や幹事が選出 (注4) されているので、かかる初歩的なミスは考えられないものであり、巨大天災免責を期待して意図的に不正な報告書を原子力安全保安院に提出したものと考えられる。
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(注1) 下記のニュース記事参照。
読売新聞HP記事
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110708-OYT1T00927.htm
NHKホームページ記事
http://www3.nhk.or.jp/news/genpatsu-fukushima/20110709/0545_13.html
毎日新聞HP記事
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110709k0000m040098000c.html
朝日新聞HP記事
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201107080623.html
(注2) 仮にG地点の浸水高が+11m以上なら東京電力は「+11m以上」と報告書に表記したはずなので、東京電力の報告書でG地点の浸水高が「O.P.約+10m以上」となっている事はG地点の浸水高はO.P.+11m未満である事を示すのである。
(注3) wikipedia「福島第一原子力発電所」岩見浩造氏による2011年4月14日 (木) 21:43版参照
>平均潮位:O.P+0.828m
(注4) 土木学会HPの原子力土木委員会 津波評価部会 委員名簿参照
http://committees.jsce.or.jp/ceofnp/tnmlist
>原子力土木委員会 津波評価部会 委員名簿
>平成23年3月現在
>委員 高尾 誠 東京電力(株) 原子力設備管理部
>委員兼幹事 榊山勉 (財)電力中央研究所 地球工学研究所 流体科学領域
>幹事長 松山 昌史 (財)電力中央研究所 地球工学研究所 流体科学領域
>幹事 安中正 東電設計(株) 技術開発本部
>幹事 池野正明 (財)電力中央研究所 環境科学研究所 環境科学領域
>幹事 及川 兼司 東京電力(株) 原子力設備管理部
>幹事 栗田 哲史 東電設計(株)
>幹事 藤井直樹 東電設計(株)港湾・海岸部
>幹事 柳沢賢 東京電力(株) 原子力設備管理部
>幹事 柳澤 英明 東電設計(株)港湾・海岸部
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