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危険なものを「安全」「コスト安」と言わないとやっていけない原子力発電所<総括原価方式で原発継続>
http://www.asyura2.com/11/genpatu13/msg/804.html
投稿者 東京電力放射能拡散中 日時 2011 年 7 月 06 日 08:05:59: p1PPUA.SiPAKw
 


http://genpatsu.wordpress.com/2011/07/05/safe-myth-nyt/


「安全神話は日本に核危機をもたらしている」、NYT紙6月24日付記事全訳
投稿日: 7月 5, 2011 作成者: genpatsu


日本の志賀の原発PR施設では「不思議の国のアリス」のキャラクターによる展示が原発を宣伝している。


出典:http://www.nytimes.com/2011/06/25/world/asia/25myth.html?scp=1&sq=safety%20myth&st=cse

安全神話は日本に核危機をもたらしている
大西 哲光 記者
日本、志賀発

日本海に面したある原発の近くで、大きな広報施設で行われている一連の展示は、「不思議の国のアリス」の童話をテーマに、このエネルギー源のいいところを強調している。その最初の展示室では、白いウサギは:「アリス、大変だ、大変だ、エネルギーが無くなって行く…」と叫んでいる。

そこへ、ドードー鳥のロボットがアリスと見物客に向かって、原子力という名の「エース」が存在し、それはクリーンで、安全で、しかも、ウランとプルトニウムさえ再処理すれば、再利用も可能であると力説している。そこで、アリスはこう言っている:「わあ、そんなことができるの?資源のない日本には最適じゃない?」

過去数十年間、日本の原子力関係産業は大きなリソースを割いて、国民に原子力の安全と必要性をアピールしてきた。原発運行者は大規模で、幻想に満ちた広報施設を建て、観光スポットにしてきた。官僚たちは、原子力の安全性を宣伝する目的のみで設立された沢山の組織を通じて、緻密な宣伝キャンペーンを張ってきた。政治家たちは原子力に好意的な政府認定の教科書の採択を働きかけてきた。

その結果、日本の原発は絶対安全だという「安全神話」が幅広く定着してしまった。欧米諸国がそのエネルギーから距離をとるようになってきても、日本だけはわき目をふらずに原子力を推進してきた。

この堅い信仰があったからこそ、唯一の原爆被害国であるにも関わらず、日本人にはスリーマイル島の事故やチェルノブイリ事故にほとんど無関心でいられる程、原子力に対する許容度が高いのである。福島原発事故の後でさえ、原子力に対する反発は欧米の方が日本より遥かに強かったのである。

福島原発事故の原因追及を続けながらも、日本人の一部は国民心理を深く掘り下げ、今では不合理だと広く思われているこのような信仰を受け入れる国民的傾向を検証し始めている。このような、日本の原発は絶対安全だという広い信仰のために、原発運営業者も原子力規制関係部署も、必要な安全対策や緊急事態用ロボットのような先進技術の導入を疎かにしてきたと専門家と政府関係者が一様に認めている。

「日本には、安全神話というものがあり、日本の原子力発電技術に対する不合理なほどの過信があったのは事実です」と、原子力産業を監督する立場にいる海江田経済産業相はウィーンでのIAEA会議後の記者会見でこう言っている。同大臣は「そのため原子力産業の安全に対する考え方は甘かった」という。

日本政府は過去にも、とりわけ第二次世界大戦中、宣伝と教育の手段を集中させて、このような国民的信仰を作ってきた経緯があった。原子力の振興は戦後日本の経済成長とエネルギー自給の需要から来ている。しかし、慎重に築き上げられてきた原子力安全への信仰が3月11日の災害以来の三ヶ月で崩れ始めた今、日本人たちは「福島」のことで原子力体制を批判し始めている。普通は政治的に無関心のこの国で、何万人もの人々が定期的に反原子力の抗議集会を開いている。若者たちはソーシャルメディアを使ってデモを組織し、喧伝しているが、それらは大手新聞やテレビ局には実質的に無視されている。

「ずっとウソだった」という歌は今や抗議運動のテーマソングになり、インターネット上で日本人たちの怒りの媒体となっている。その作者はシンガーソングライターの斉藤和義で、昨年、資生堂のCMのために作った「ずっと好きだった」という歌の歌詞を変えたものである。斉藤氏が歌うこの歌はこっそりユーチューブにアップロードされ、口コミで広がっている。

その歌詞は「この国を歩けば原発が54基。教科書もCMも言ってたよ。安全です。ずっとうそだったんだぜ。やっぱバレてしまったな。ほんとウソだったんだぜ。原子力は安全です。」とある。


不意をつかれた

福島第一原発の冷却系統が巨大津波にノックアウトされてから数日の間、首相官邸と東電は、恐ろしいメルトダウンを防ぐため、原子炉建屋内に海水を注入すべきかどうか、そしてどうやるのかについて、散々激論を戦わせた。放射線レベルが高すぎて作業員が原子炉に近づけなかった状況で、日本当局はもたついた。暴動鎮圧に使われる警察の放水車で原子炉建屋内に放水したり、自衛隊のヘリで空中から散水し、その水が強風にあおられて的をはずしたりもした。菅首相の側近である松本健一氏によると、これらはあくまでも懸念を強めた日本国民とアメリカ政府を安心させるための「パフォーマンスであり、サーカスの一種」だったという。

ここで明らかになったのは、日本は核危機に対処する基本的ハードウェアに欠けていることであり、初期の抵抗の後、ようやく海外に救援を求めざるを得なくなったことである。技術立国が自慢のこの国の誇りにとって最悪の時は3月31日に、一号機に90トンの水を注入するために、日本の原子力技術輸出相手国である中国から提供された203フィートもある放水ポンプを使わざるを得なかった時である。それよりもっと不思議なのはある特殊技術の欠如であった:緊急作業用ロボットである。

何しろ、日本はなんと言ってもロボット工学に関しては世界のリーダーであり、世界最大の機械労働力を誇っている。その人間型ロボットは両足で歩き、走り、そして歌ったり、ダンスをしたり、ヴァイオリンさえも弾ける。しかし、肝心な「福島」に必要な緊急作業用ロボットは一体どこにあるだろう。

その答えは、原発の運行業者も規制する政府機関も、事故は絶対にありえないと信じ込んで、彼らの目には不要な技術の導入を頑なに拒んできたのである。元東大学長で、エンジニアでもある77歳の吉川弘之氏によると、「原発運営業者は、ロボットは事故を前提としたものなので、必要ではないし、導入するとかえって恐怖を引き起こすから、導入できないと言っていた」。

ロボット工学が専門でもある吉川氏は、スリーマイル島の事故の前から、他の研究者たちとともに原子力事故に対応する緊急作業ロボットを開発し、「MOOTY」という試作品まで作った。彼らのロボットは高放射能にも耐え、瓦礫のなかでも走行できるものであった。

しかし、これらのロボットは生産段階には至らず、そのため、福島原発事故の後、日本はアメリカのマサチューセッツにある「iRobot」社のロボットの緊急輸入に頼らざるを得なかったが、同社はむしろ自動掃除機で名を上げた会社である(訳注:ルンバのこと)。去る金曜日(訳注:6月17日)、東電は原子力事故に対応すべく改造された日本製ロボットを初めて投入したが、すぐ故障して撤収された。

吉川氏によると、ロボットを拒否したことは、保守管理の改善や最新技術への投資に対するこの業界全般の怠慢の一部に過ぎないという。いまは科学技術振興機構の研究開発戦略センター長を務める吉川氏はいう:「だから安全神話とは単なる空っぽなスローガンではなく、新技術導入による進歩を拒絶する固定観念の問題なのです。」


新時代へ

日本人を原子力支持へ駆り立てる試みは原子力時代の黎明期に遡ることができると専門家たちは言っている。 1945年8月、のちに戦後日本で最も強力的総理大臣となる中曽根康弘海軍士官は西日本にいた。 氏は1960年代にこう書いている:「広島から上るキノコ雲を見た。その時、次の時代は原子力の時代だと悟った。」

中曽根氏のような多くの日本人にとり、原子力は至高の目標となり、資源の欠乏で大戦と敗戦に行き当たった日本がエネルギー自立を達成する手段であった。そして、中曽根氏が首相だった1970年代に日本が秘密裏に研究を進めたように、原子力を制御することで核兵器を開発する可能性も孕んでいた。

この原子力と核兵器とのリンクの可能性およびアメリカとの関連があったからこそ左派の政治家、学者とインテリ層が激しい原子力反対の急先鋒となったのである。その対策として、原子力賛成派はその絶対的安全性を強調して来ており、両派ともそれぞれ極論に走り、その対立は今日まで続いた。

東電と経産省を頂点とする原子力推進派は、原子力安全を強調する広告や教育プログラムに数百万ドルを注ぎ込んできた。同省の原子力発電立地対策・広報室長の杉本孝信氏によると、今年だけでもこれらのプログラムに1200万ドル(訳注:約10〜12億円)もの予算が計上されている。同省が今まで原発の安全性しか強調して来なかったことについて、杉本氏は「遺憾」の意を表した。

政府と電力会社はこの安全のメッセージを広める多くの組織の設立を進めてきた。その中でも最も古株の「日本原子力文化振興財団」はその資金の40%を原子力行政担当の二つの省に仰ぎ、60%を電力会社に頼っている。原子力振興関係資料を発行するほか、同財団は中学、高校や大学に専門講師を無料で派遣している。

同財団の常勤専務理事、関西電力出身の横手光洋氏、67才、も、専門家たちは今まで原発は絶対に安全だというメッセージを伝えてきたことを認め、同財団がこの安全神話に加担したことを「遺憾」に思うと言った。

反射的に政府を信用する国民性で知られるこの国で、このような原発の安全性に対する保証は、最も危険に晒されている人々さえも安堵させるのに充分であった。原発建設が進行している北日本の大間という漁港では、原発計画が検討されていた1980年代にはチェルノブイリの事故は地元の人々にはまったく影響を与えていなかった。大間の漁業組合員の高橋マサル氏、67才、はこういっている:「政府が言うことを信用する他に何ができるというのです? 私たちは絶対に安全だと言われていたのです。」


広報キャンペーンの嵐

チェルノブイリ事故の後、原子力関係者は日本国民が安全を信じ続けることに腐心した。

電力会社は各原発に付属する「PR館」と呼ばれる広報施設を建てたり、改装したりした。このような施設を調査した天理大学の民族学者の住原則也によると、チェルノブイリの前では、これらのビルは単に「技術問題に興味を持つ成人男性たち」にアピールすることを目的にしていた。そこでは、作業服に身を包んだ男性のガイドが見学者を案内していた。しかしチェルノブイリの後では、これらの施設は、原発と放射能にもっとも懸念を抱くと見られる若い母親たちを対象にした緻密なテーマパークに改造されたと住原氏は指摘する。参観者を安心させるために、わざわざ子供を生む年齢の女性をガイドに雇うほどの念の入りようであった。

同じく北日本にある東通では、全国でも最も新しい「PR館」は小人が住む森トントゥーをテーマとしている。このビルを東電とともに運営している東北電力の及川ヨシキ氏によると、同ビルでは子供たちやその親向けにアニメキャラクター中心のイベントも開催している。

ここ志賀では、アリスが原子力の素晴らしさを発見している「PR館」に昨年の一年間に十万人が訪れた。芋虫がアリスに放射能を説明し、チェシャ猫は彼女にエネルギー源について教えている。ウサギの穴へ落ちる代わりに、アリスはキャンデイを食べて小さくなり、近くにある志賀原発の1:25縮尺の模型に入ってゆく。

同ビルのガイドを務める本田アスカさん、27才、によると、福島原発事故以来、見学者はしきりに原子力の安全性に質問するようになった。その多くは妊娠中の若い女性たちであった。しかし、本田さんのような若い女性ガイドたちがいることで大分安心させる効果があったようである。

一方、原子力体制派は、政府公認の教科書が原子力安全に疑いを持たせうるような情報は十分に強調しないように仕向けた。国会では、このようなキャンペーンは元東電副社長で1998年に国会議員に当選した加納時男氏が推し進めた。この記事のための取材を辞退した加納氏は、議員を引退した昨年から東電に顧問として復帰している。

2004年に、加納氏とその他の原子力推進派の影響で、文部省は認可する前の教科書の手直しを命じた。ある中学社会学科の教科書では、ヨーロッパで高まっていた反原発運動への言及が削除され、別の教科書では、チェルノブイリの言及は脚注に移動させられた。

この結果、世論調査では、 福島事故の後でも最も原子力を支持しているのは若い日本人たちであることが分かっている。

日本の原子力史について本を著し、福島事故を調査するために首相が設立した東京電力福島第一原子力発電所の事故調査・検証委員会のメンバーでもある吉岡斉教授によると、「原子力体制派は自らの安全神話を信じ込むようになり、自らの網に絡まれてしまったのだ」という。吉岡教授によると、このために、まさに津波に襲われて発生した福島原発の全電源喪失という事態に対する緊急対策を東電は取れなかったのである。 また、この原子力体制派の安全神話そのものから、日本の原発の安全対策の最も大きな穴を見ることができるという人もいる。 世界にツナミという国際語を与えたこの国においては、福島第一でも他の原発においても、巨大津波への対策があまり取られていない。ドードー鳥も芋虫もアリスに津波については教えていないのである。


原発安全神話は如何につくられたか


"原子力のお値段"に隠されたカラクリ
 

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コメント
 
01. 2011年7月06日 08:41:42: Q0Ej8den4k
電力会社は競争相手がいない独占企業体のくせにこれだけ莫大な広告費を費やしているということからも原発が相当危険な代物である事を証明しているな。

それと絶対に損をしない総括原価方式があるから坊主丸儲けならぬ電力会社丸儲けが出来るw
誰かが言ったみたいに原発利権のうまみに一度でも漬かったら抜け出すのは大変と聞く。そう麻薬とおなじようにw


02. 2011年7月06日 10:33:15: HYHUspnQ6g
原子力の発電単価は、本当は34円/kwhで、水力の2倍!!

03. 2011年7月06日 11:43:26: IV8vpzxuiI
現在、先日の株主総会後、東電の首脳陣は社長の首を挿げ替えただけで何も変わらなかった。大株主の有力企業経営者間の仲間意識で責任も問わない。もとのまま。政府も後見人として控えている。日本の電力機構を変えたくなかったのだろう。首脳陣が変わらなければ何も変わらない。大企業は既得権益を世論がどうであれ必死で死守しているように見える。金で済むことであれば安いものなのだろう。
 
ロボットのことだけど、5月14日付け西日本新聞朝刊に、見出し「10億円原発ロボ使えず、廃棄・放置し故障 原子力機構」の記事で
東日本大震災に伴う福島第一原発事故で、文科省の原子力防災モニタリングロボットが、がれきの上の走行を想定した設計でなく役に立たなかった問題に絡み、今度は原研が2001年に完成させた別の原子力防災ロボット4機種5台も、廃棄されたり、保守管理をせずに倉庫に放置されて動かなくなったりしていて、いまだに出番がないことがわかった。旧科学技術庁(現文科省)の予算約10億円で開発されたが、その後、保守管理の政府予算が付かなかったためという。国の原発事故対策の計画性や効果にまた大きな疑問符が付いた。

 1999年に茨城県東海村の核燃料加工会社「ジェー・シー・オー(JCO)」で起きた臨界事故の処理で数十人が被爆したことを受け、国は、原発事故の際に人間の代わりに放射線量や映像などの情報収集と、事故処理をするロボット開発を本格化させた。

原研は、国の99年度補正予算で4機種5台を開発。内訳は(1)初期情報収集用RESQ-A2台 (2)詳細情報収集用RESQ-B1台 (3)汚染された気体や液体を採取する試料等収集用RESQ1台 (4)放射線レベルが高い現場でも作業可能な放射線耐震性RaBOT1台。開発費はRESQ4台が計約6億円、RaBOTが4億円だった。

文科省原子力安全課原子力防災ネットワークのホームページは13日現在も「現在、開発しているロボット」として、その4種類を紹介している。

 ところが、機構は西日本新聞の取材に対し、重さ15キロの物を運べる2本のアームや無限軌道走行能力、10万グレイまでの放射線に耐える性能を誇ったRaBOTを、09年から福井市敦賀市の機構施設で展示品として飾った後、昨年9月に廃棄したと回答した。


また、倉庫に眠ったままだったRESQ4台は福島第一原発事故後、状態を確認したところ、3台は動かず、1台はかろうじて動かせる状態のため改造して出動待機中だと説明。「00年度以降は国の予算が一切付かず(原研の経費で)消耗品をほそぼそと購入していたが、03年以降はメンテナンスができなくなり、さびが浮かぶなど老朽化がすすんだ」(報道課)という。

 同課は「組織が替わり資料が残っていないので、なぜ国から保守管理の予算が付かなかったか分からない。開発した研究者は無念だったのではないか」と話している。

また5月16日の西日本新聞記事で99年30億円で三菱重工など民間企業4社で開発された遠隔操作ロボット6台が完成したが、5年ほど保管。4台破棄、残る2台は東北大、仙台市科学館に展示。

優秀な日本の研究者の作品を時の政府の自民党が潰し、原発内にはフランスのアルバ社の放射能除去装置とアメリカのロボットが活躍し外国に高い金を払い、世話になっている。自民党のことだからロボット関係資料はすべてアメリカに献上したかもしれない。

あーぁ!ロボットがあれば作業員は地獄のような現場で働かずにすむし、被爆も最小限に抑えられただろうに!

現在の国民の多くは戦後、家族制度や親の束縛を受けずに自由に生きる個人主義を好し、として教育され友達いない、隣が何者か知らない。せいぜい身近な人と自分を比べて優劣をきめる。それで団結できない。唯一ネットが自分の発言場所。日本ではまだインターネット利用者は59.4パーセントしかいない。ほとんど情報はネット。残りの40パーセントはマスゴミに洗脳されやすい。これが80パーセント以上超えるとテレビや新聞者が倒産するし、ネット人口が多くなって、東電や行政官吏の怠慢や世の悪を潰す為、革命起こしたら世の中住みやすく出来ると思うけどなあ。



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