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徹底した被曝対策 自衛手段に走る主婦たちの想像を絶する日常生活http://gendai.net/articles/view/syakai/131210
2011年6月27日 掲載 日刊ゲンダイ
放射能の恐怖に怯え、自ら線量測定
原発事故以来、被災地以外にも広がる放射能汚染から子どもを守るには自衛しかないと、ガイガーカウンターで生活圏を測定する主婦が急増。数値に一喜一憂し、放射能の恐怖に怯える日々を過ごしている。そんな彼女たちの生活を追った。
新宿区に在住、公立の小学校に通う6年生と2年生の娘を持つ46歳の主婦は事故後の生活をこう話した。
「洗濯物は基本的に部屋干しです。調理はミネラルウオーターを使用しています。皿洗いの仕上げにもペットボトルの水を使っています。買い物は、関西の食品を多く扱っている百貨店やスーパーを3〜4カ所回っています。日持ちする食材で、3・11以前に作られたものを見つけたら購入しストックを増やしています。夫も協力的で西の産地の野菜や加工品を買ってきます。水やお茶、ジュースは賞味期限しか記載されていないため、各メーカーに問い合わせ、製造年月日を確認している。工場もチェックし、リストは何十件にもなります」
子どもたちの学校は給食があるが、下の子には毎日、手作りの弁当を持たせている。
「給食の献立表と同じメニューを作っています。牛乳を飲まないように、お茶を持たせています。上の子は周囲から浮いてしまうのを気にするので給食にしていますが、本人も献立表に書かれている産地を見て残しているようです。プールにも入っていません。基本の対策はマスクのほか、うがいはペットボトルの水、靴の裏を拭くことですね」
●屋内のあらゆるすき間を埋め、障子も張り替え
先日、ガイガーカウンターを購入したという40歳の主婦は小1の娘と3歳になる息子の母親である。購入先から届くまでは、友人のガイガーカウンターを借り、公園や部屋の空間線量をチェックしていたという。
「この間、寝室の放射線量を測ったら、毎時0.1マイクロシーベルトでした。まずいと思い、障子を張り替えましたね。数値が少し減ってホッとしています。洗濯物を外に干せないから、毎日コインランドリーに通っています。4月下旬までは外気が入らないよう換気扇や、ドアポストにアルミホイルを張ってました。いまは、放射能除去に効くと話題の土壌改良剤のEMを培養し、壁の拭き掃除やお風呂に混ぜて入っています。手放せませんね。放射能に効きそうなものはなんでもやりたい」
食べ物へのこだわりは強い。
「食品は外国産か、西のものです。乳製品は少しずつ減らしています。たとえばヨーグルトは2〜3週間に1度。野菜はハウス栽培で島根や宮崎、沖縄産のもの。魚の切り身はほとんど食べず、瀬戸内の乾燥ちりめんを冷凍しています。肉も宮崎産などが手に入ったときしか食べません。娘の給食も秋をメドに弁当に変えるつもりです。米や小麦、調味料などが昨年作ったものではなくなりますからね。汚染拡大で、1〜2年後に食べられるものがなくなることが今から心配です」
最近、新宿区をはじめいろんな地域で母親たちの会が発足している。放射線測定や、行政に対策を求める署名活動を行っているようだ。政治がアテにならないから、自衛するしかないというわけだ。いつまでこんな日々が続くのだろうか。
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