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もんじゅ装置回収も先行き不透明 問われる原発の安全、意義
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/28873.html
2011年6月25日午前8時10分 福井新聞
高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の原子炉容器内に約10カ月間も落下したままだった炉内中継装置の回収作業が24日完了したことで、試運転の第2段階に当たる40%出力確認試験への大きな障害は取り払われた形だ。ただ、東京電力福島第1原発事故により、原発の安全性や核燃料サイクルの意義が問われていて、もんじゅの先行きにはなお不透明感が漂っている。
1995年12月のナトリウム漏れ事故で運転を停止したもんじゅは、昨年5月に念願の運転再開にこぎつけた。ところが、試運転の第1段階となる炉心確認試験は終了したものの、次のステップに向けた燃料交換後の後片付け中の8月、炉内中継装置が落下した。
回収完了を受け日本原子力研究開発機構の森将臣広報課長は「ちゃんと上がると思っていたが、よかった」と安堵(あんど)した。ただ「福島の対応をしっかりしていく。40%試験より優先だ」とすぐに厳しい表情に変わった。
福島第1原発事故を受け、もんじゅでも深刻な事故が起きた場合の対策が問われている。冷却材にナトリウムを使うもんじゅは冷却の仕組みが軽水炉と異なるが、安全上の課題を検証する委員会では設計を超える危機を想定して対応すべきだとの指摘も出ている。原子力機構が目指す年度内の40%出力試験は困難との見方も強い。また、海江田万里経済産業相は、もんじゅは再稼働を求める原発の対象外とも発言している。
設備面でも課題は多い。引き抜いた同装置は変形などで再使用できず、製造している新装置の完成は12年度中。「すべての装置がそろっていないのに、起動は難しい」と指摘する関係者もいる。
敦賀市の本多恒夫原子力安全対策課長は「正常な状態に戻る一歩としてはよかった」と評価する一方、40%出力試験の遅れは現実的とみる。
本多課長は、核燃料サイクルの要とされるもんじゅの意義と使命は変わっていないと強調したが、政府がエネルギー政策の在り方を見直す可能性がある中、研究炉のもんじゅに注がれる視線はさらに厳しい。
◇
(中継装置落下、2010年8月26日の第一報)
もんじゅ、撤去作業中装置落下か 重さ3・3トン、原子炉容器内
図解http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpowermonjuresume/23312.html
2010年8月27日午前7時12分 福井新聞 日本原子力研究開発機構は26日、停止中の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の原子炉建物で、燃料交換時に用いる重さ3・3トンの炉内中継装置をつり上げて撤去作業中、原子炉容器内に落下したとみられると発表した。燃料漏れ検出器の数値に変化がないことから燃料には異常がないもようで、環境への影響はないとしている。
炉内中継装置は、新燃料集合体や使用済み燃料の装荷、取り出しの際に炉心の斜め上部に一時的に据え付ける機器。長さ約12メートル、直径55センチの筒状の構造物で、重さは約3・3トン。もんじゅは本年度の試験を終え、新燃料集合体を交換するために7月27日に据え付けた。
11〜17日には新燃料集合体33体の交換を実施。その後、燃料交換に必要な機器類の撤去を順次行っていた。
原子力機構によると、26日には炉内中継装置の取り外しが行われ、午後2時48分ごろ、同装置の上部に2個のつめが付いたグリッパー(つかみ具)をひっかけて、ステンレスワイヤで約2メートルつり上げたところ、荷重がなくなった。当時、原子炉格納容器内の炉上では、職員ら7人がワイヤの巻き上げ操作しており、全員が衝突音を聞いたという。このため作業を中断した。
同装置は、つり上げる前の場所に落ちているとみられる。
放射線モニターや原子炉容器内のナトリウムの液面、燃料漏れ検出器などの数値に変化はないという。
このグリッパーは、21日には約3・4トンの燃料交換装置をつり上げて取り外し作業を行う際にも使っていた。原子力機構はグリッパーなどに問題がなかったかを調べるほか、原子炉容器や炉心に破損がないかも調査する。
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