http://www.asyura2.com/11/genpatu13/msg/342.html
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5月16日のニュースで水野解説員は、「汚染水は熱を持っている」と言ってい
た。また蒸気を発生しているとも言っていた覚えもあるが、確かではない。
熱を持っているということは含まれる放射性物質が自然崩壊して発するものなのは明らかだ。熱があるということは、普通の水の常温を20数度として、一巡しただけの高濃度汚染水でも既に40〜50度ぐらいはあるのではないか。
これが多循環すると確実に汚染濃度は上がってくる*。汚染水を浄化しないまま流せば建屋やトレンチに長期間保存し自然冷却したものを取り出しても60〜70度ぐらいのお湯になるのではないか。発熱している汚染水を冷却するのはナンセンスである。
だからこれを冷却水としてそのまま流すと冷却能力は低下する。では通常の2〜3倍流せばいいかというと**、今度は汚染濃度が加速していく。このような汚染度の高い水を建屋地下やトレンチに放置しておくと、作業のために建屋に入ることもできなくなる。不測の事故が起こった場合は全くお手上げである。
そもそも各号機とも圧力容器の損壊場所を特定しその穴を何らかの方法で塞がなければならない作業がある。これが不可能になる。
高濃度汚染水をそのまま冷却水として循環させるのは邪道であり、危険であり、無責任であり、無謀である。
汚染水処理システムのトラブルが続出しているので、早々とや放棄してしまえとのせっかちな議論が盛んだが早計だと思う。何しろ日米仏の合体したシステムであり、11万トンもの高濃度汚染水の処理という人類未体験の作業を実施するのである。最初からスムーズに行ったら僥倖中の僥倖と考えるべきではないか。
弁の開閉などの勘違いもあった。センサーが瞬時の値に敏感に反応し過ぎるきらいもあった。
不具合を一つひとつ潰していく、日本の技術屋魂を発揮して創意・工夫を凝らしてこの汚染除去システムをものにしていくことが事故収拾の要と心得る。
最新情報では幸いトータルとしては所期の性能をクリアしているという。今後はこの性能を安定的に確保していくことが課題だが、初期性能がたとえ1/100であっても、この性能が安定的に維持されれば2回通せば1万分の1になる。これなら冷却水として再使用できるのではないだろうか。水野解説員も1回でダメな場合は2回実施することもあり得ることを示唆していた。
*)N回の循環で、たとえば控え目に見積もって「ルートN」倍になると考えてもよい。毎日数十トン?もの水が蒸発していることも汚染度を高める。
**)ポンプの能力も考慮しなければならない。2系統作るには高放射線という作業環境のなかで容易ではない。
・汚染水処理、目標能力に…濃度10万分の1
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110624-OYT1T00915.htm
・月内にも循環冷却へ=汚染水処理能力「問題ない」−淡水化装置も稼働・東電
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011062400796
(参照)
・http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/907.html#c12
12. 2011年6月18日 17:54:52: 9oSA1AQNfA
>>11 「浄化はなしで冷却水の循環だけにしたらどうだろう」
この意見はこの板でも時々散見されるし、テレビでコメンテイターも言っていた
が反対です。
なぜなら、放射性物質が大量に浮遊している汚染水を循環させれば、次のような
取り返しのつかない悪影響があるだろう。
@汚染濃度が上がり、浄化しようとしてもますます手に負えなくなる
A放射性物質の浮遊物が配管類、バルブ、ポンプ内部に浸透し機器を損傷させ、
内部の摩耗を早める。また高い放射能それ自体機器類を劣化(もろく)させる
B原子炉建屋内外での作業環境の改善が進まない。内部の瓦礫処理、破損機器の
取り外し、新設備の設置等は、汚水処理と並び喫緊の作業だから
・http://www.asyura2.com/11/genpatu13/msg/256.html#c5
05. 2011年6月23日 12:13:21: iQinVlOl1c
日本の素晴らしいモノづくりの技術を今こそ結集して取り組んでポチイ。とは言ってもあんな危険なところに逝きたがらないんだよな。
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