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最近になってようやく「内部被曝」という言葉を報道にもチラホラ聞くようになってきた。
だがチェルノブイリ以降・・・いや、ヒロシマ・ナガサキ以来の永いあいだ、内部被曝は「無いもの」として黙殺されてきた事実を、皆さんはご存知だろうか。
もちろんそれは、原発を強力に推進する目的のためだ。
不都合な要素はすべて排除し、本来は科学的・客観的であるべき疫学や統計上の数字も、「無かったこと」とする。
それは”彼ら”の常套手段である。
ヒロシマ・ナガサキの調査は米の原爆傷害調査委員会(ABCC:Atomic Bomb Casualty Commission)によって独占され、軍の情報、つまり決して表に出されない機密事項として米国に持ち去られた。
そこでどのような加工つまり捏造が行われたか、知る術はない。
にも拘らず、ここでの調査研究結果が、以後、放射線影響の尺度基本データとして利用されることとなったのだ。
チェルノブイリの際には、国際放射線防護委員会(ICRP:International Commission on Radiological Protection)がその役を担った。
長くなるので詳細は別投稿にて述べたいと思うが、ICRPは純然たる原発推進団体であり、米をバックとした強力な隠蔽体質によって、数々の放射能汚染事故に対する裏工作を行ってきたことで有名な組織である。
事実、ICRPの評価ではチェルノブイリの犠牲者は「急性放射線障害による4000人のみ」としており、欧州放射線リスク委員会:ECRRが評価する「100万人」という規模とは3桁も数字が違うのだ。
これを皆さんはどのように受け止めるだろうか。
なおこのECRRの2010勧告、今回のフクシマ事故を受けた我々が学び取るべきところは非常に大きいと考える。
何故ならばこの研究は、チェルノブイリの検証を「最新の科学に基づき・客観的に・最多の研究を統合して」モデル化したものだからである。
これもここでは枚挙に暇がなくなりそうなので、別記事に譲る。
さて話が逸れたが「内部被曝の測定」。
東電はじめ報道では、すぐ「ホールボディカウンター(WBC)で」という話になるが、この意味するところを果たしてどれだけの諸兄がご存知だろうか。
国内に数十台しかないというWBC。
さぞや素晴らしい最先端機器だろうなんて思っている方は、報道の誘導に見事にハマっている。
チェルノブイリの時代からあった古い機械である、測定原理は今もほとんど変わらない。つまり、スマートフォンの現代から見た、ほぼ黒電話か公衆電話並みのものなのである。
測定といっても、計測できるのはγ線だけ。
外部放射線を遮蔽した装置にニンゲンを寝かせ、体内から飛んできたγ線の数を数えてるだけ、というなんともお粗末なシロモノなのである。
よって、内部被曝で非常に重大な障害をおこすα線・β線は測定ほぼ不可能。
そこに現れる数値は、実際の被曝の数十分の一以下、ことによっては数桁低い値ととなる可能性がある。
それじゃどうやってαβ線を含む人体の総被曝量を計るのかと聞かれたら・・・・
その答えは・・・残酷だが、「ありません。諦めてください。」なのである。
本当に信じがたいことなのだが。というより、現場で働く方々には酷すぎてお伝えするのも忍びないが、内部被曝測定は、長年否定され続けたことも裏目に出て、機械や手法の開発などほとんどなされていないのが現状。
とにかく、原子力に関してはわからないことだらけ。出来ないことだらけ。ないない尽くしのオンパレード・・・・
だが、絶望ばかりを与えたくは無い、
わたくしなりに提言してみたいことはある。
実効線量をいま正確に計算できないまでも、αβ線被曝を受けた事実を、証拠として残すことは実は可能だ。
体内に取り込まれた放射性物質も、生体半減期に応じて少しずつ体外に排泄されてゆく。主には排泄物だろう。母乳も有用と思われる。腐敗しても元素は測定可能だ。
それを少量ずつ、検体として保存しておくのだ。
放射能の半減期が短いものでも、元素自体は消滅しないからいつかは測定できる日が来るだろう。
プルトニウムなら半減期も十分すぎるほど永い。
尿と便を密封容器に少量ずつ、1週間に1回でもいい。継続して採取すればいつかきっと役に立つ。
特に東電の現場関係者、そしてお子さんの検体は、たいへん重要になってくるように予想する。
この提言は、出来ればどんどん拡散してほしい!!
個人の行動だけでなく、地域単位、学校単位での取り組みがあればなお力強い。
いまのフクシマ、そして周辺の住民は、「人体実験だ」などど密かにささやかれるが、良くも悪くも確かに世界的な注目を浴びている。
いつまでも受け身でいては利用されるだけだ。逆手をとって立ち向かわなければ。
いつか訴訟になったとき、負けないためにも始めてほしい。
そして決して、東電・IAEA・ICRPといった原発推進団体に渡してはならない。
ECRRのような、まっとうな研究者が取り上げてくれるまで、ひっそり隠しておこう。
もう日付が変わってしまったが、6月23日。沖縄では「慰霊の日」であった。
この島ではいまだ戦争は終わっていない。
戦後世代である自分だが、うちなんちゅでもない自分だが、悲劇はもうあってはならない。そのことだけは固く誓う。
我々は、3度目のヒバクにしてようやく目を醒ますことができるのだろうか・・・試練である。
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