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米社装置の汚染水処理、目標のわずか20分の1
図解http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110622-OYT1T00967.htm
2011年6月22日22時19分 読売新聞
東京電力は22日、福島第一原子力発電所の汚染水処理システムで、米キュリオン社製の装置の処理能力が、当初目標の20分の1程度にとどまっていると発表した。
このままでは処理が追いつかず、汚染水の再利用ができなくなり、水があふれ出す恐れがある。東電は、汚染水をためている集中廃棄物処理施設地下の許容量を1500トン増やす方針だが、今後の降雨量によっては、11日程度と見られる満杯までの余裕が、さらに短くなる可能性もある。
東電によると、キュリオン社の装置は、真水の低濃度汚染水を処理した場合、目標とした約1000分の1以下まで濃度を下げることができたが、海水混じりの高濃度汚染水だと、50分の1程度に下げるのがやっとだった。
汚染水処理システムは、キュリオン社の装置、仏アレバ社の装置に塩分除去装置を組み合わせて、放射性物質と塩分を除く。汚染水を再利用するには塩分の除去が不可欠だが、塩分除去装置が正常に機能するには、放射性物質の濃度を1万分の1以下にする必要がある。アレバ社の装置の能力も400分の1程度と言われ、2社の装置を合わせても安定的に処理できるかどうかは不明。
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浄化設備 性能出ていないおそれ
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110622/k10013698731000.html
6月22日 19時17分 NHK
東京電力福島第一原子力発電所では、本格運転の再開が遅れている汚染水の浄化設備の性能が予定どおり出ていないおそれがあることが分かり、東京電力で急きょ原因を調べることになりました。本格運転の再開のめどはまだ立っていないということで、汚染水対策は一進一退の状態が続いています。
福島第一原発では、汚染水対策の柱としていた浄化設備の本格運転再開が遅れるなか、東京電力は試験運転で、アメリカ製の装置が汚染水から放射性物質をどれぐらい取り除いたかについてのデータを公表しました。この中では、セシウム134と137という2種類の放射性物質の濃度は、それぞれ元の汚染水から100分の1程度しか下がっていませんでした。濃度が低い汚染水を使った試運転では、放射性物質の濃度は1000分の1程度に下がっていたことから、東京電力では急きょ、性能が予定どおり出ていない原因を調べることになりました。このため、あと2日程度としてきた本格運転の再開は、再びめどが立たない状態になったとしています。その一方、これまでの試験運転で1700トン余りの汚染水を浄化したことに加え、すでに満水に近い状態となっている「集中廃棄物処理施設」の一部の建屋に1500トンの汚染水を追加で移送することで、これまで、今月29日ごろには汚染水があふれ出すおそれがあるとしてきたのに対し、5日程度先送りすることができるとしています。さらに東京電力は、汚染水の増加を抑えるために、21日から、1号機から3号機までの原子炉への注水量を減らしたうえで、原子炉の温度の変化を注意深く見守っていて、浄化装置のトラブルが相次ぐなか、汚染水対策は一進一退の状態が続いています。
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