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飯田哲也/6.11脱原発100万人アクション/岩上安身(書き起こし)
※投稿者コメント
2009年6月11日に行なわれた、飯田哲也氏と岩上安身氏のトークを書き起こしました。
写真は飯田哲也氏。
元のトーク映像は下記URLからから視聴できます(音声が小さく聞き取りづらいので、イヤホン使用をおすすめします)。
6.11脱原発100万人アクション 飯田哲也氏のコメント
http://www.youtube.com/watch?v=UIIvLCCNa1E
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(以下、書き起こし)
岩上:ぜひ飯田さんのお話をうかがいたいなと思ってたんですけども、今のこの状況、今日、三ヶ月経ちました。
三ヶ月経って、やっとと言うべきか、多くの人たちが声を上げ始めました。
こういう脱原発というような問題に対して、先行するランナーの人たちは孤独だったと思うんですね。
飯田:孤独ではありません。楽しんでます(笑)
岩上:ああ、そうですか。…状況はずいぶん変わったと思います。
今日、日本で百何ヶ所、デモがあります。そのうち七十ヶ所ぐらい中継しています。
これだけのこの状況を、どんな風にご覧になりますか?
飯田:とにかく国民の世論は、まず間違いなく、エネルギー政策・原子力政策を変えろということでもう一致をしていると思うんですね。
一方でですね、我々が見ている官邸とかですね、国会とかですね、あるいは霞が関とか永田町は全く逆向きに動いていてですね、
いま本当に古い仕組みに戻るか、国民がエネルギー政策を変えれるかの瀬戸際で。
岩上:まだ、そんなせめぎ合いが?
飯田:まだっていうか、今、本当にそれが。あの、浜岡からやっぱり。
浜岡を止めるあれも(メルケルに比べれば弱いんですけれども、「止めて下さい」という要請ですから)、
メルケルは四日後に七基止めたんですけど、あそこから日本のいわゆる思考停止オヤジどもが作ってるですね、
どうしようもない古い岩盤の人たちが逆ギレし始めて、電気が足りないキャンペーンが始まったわけです。
四月の下旬には逆に一瞬、小春日和的にですね、東電は「夏は大丈夫だ。計画停電はやらない」と、
そういう形で経団連も25パーセント減らしますということで、一瞬ゆるい時期があったんですが、
あれがあってからいきなり、電気が足りないキャンペーンが始まったんですね。
今日の朝日なんかでも夏は足りないとか、
岩上:一面トップですよね。
飯田:あれはまったく根拠を持たないデマゴギーでですね。
ネットを見ている人と、テレビと新聞しか見ない人とではもう情報が180度違ってますけど、
そういう垂れ流しがあって、それからもともと経産省は「エネルギー政策賢人会議」と言って四月下旬から仕込みをして、
とにかく保安院は切り離してもしょうがないけれども、エネ庁をミネ打ちしてですね、
ちょっとパシッと、おいたをする感じで終わらせようとしていたのが、見事にスカになって外れてしまった感じなので、
これではイカンということで今度は国家戦略室、ここは経産省が乗っ取っているAチームと、菅さんが直接連れてきたBチーム(民間人)があって、
Aチームが完全に仕切っているのですね。
仙谷さんはもう最初の、民主党政権になった暮れぐらいまでに洗脳が終わってるので、彼は原子力に関してはダメですね。
それから、玄葉さんも完全に洗脳がほぼ終わっていて菅さんがいない間に、とにかく国家戦略室(実は経産省の出島部隊)が
「政治主動」と言いながら、政治主導を装いながら、実は経産省の役人が全部仕切る。
しかも、放射能の五重の壁じゃなくて、経産省を守る五重の壁が作ってあるんですよね。
なおかつ、詳しいことは経産省の総合資源エネルギー調査会と、それから原子力委員会で決めるというふうになっている。
で、この人たちって、はっきり言ってまな板の上の鯉なわけですよ。
「あんたたちが間違いをやっている」という人たちが、自分たちが全部料理しますからっていうんで料理人の側に回っていてですね。
七日に新政調ナンタラ会議ってのがあって、事実上エネルギー環境会議の第一回目に相当するものが開かれて、その秘密の議事録を私は入手したんですが、
岩上:おー。それは見たいですね。
飯田:ほんとにもう、原子力政策ありきで、
「もうすでに安全対策・津波対策終わっています。安全です」っていうふうに海江田さんが報告しているんですね。
海江田さんが報告するメモも当然、経産官僚が作っていて、もう一丁あがり!っていうようなのが進んでいるわけです。
で、このエネルギー環境会議で物事を進ませる、いわゆる中身の食い破りと、
上部構造としては例の、何故こんなところで不信任案が出るんだというあの不信任案と、
しかもその根拠になったのは、安倍晋三が全く偽情報で、最初の注水がどうのこうのという話でしょ。
昔、民主党の永田議員ですか、自殺まで追いこまれた虚偽答弁みたいなことを安倍晋三がやってるわけですから、
そんなの本当は追いつめなきゃいけないのに、それを追いつめるメディアはゼロですよね。
で、それが今度いきなり大連立騒ぎになって、しかも一昨日、昨日の新聞でしたか、候補は野田さんとか。
これはもう完全に財務省の傀儡政権で、増税・財務省ラインと、それから原子力・経産ライン。
そしてその間を繋ぐのが東電ゾンビスキームで、東電を生かさず殺さずで、国民の電気料金を垂れ流しながら、
今の独占体制を維持しようというですね、完全に経産省と財務省の傀儡で動く大連立が今、動いてるわけですよ。
だから菅さんはもちろん全然万能ではないし、失敗も数々してるんですが、
今ここで変わったらですね、もう完全に昔に戻ってしまうので、最低限、菅さんがいる間に全量買い取り制度の道筋を作って、
もう一つは国民がエネルギー政策を開かれた場で議論して(メルケルがやったようにですね)、
とにかくマラソン会議でも何でもしてですね、一夏中。
もう五十年間違えているわけですから、そんなもん七月で結論出すなんて無茶苦茶でですね、
やっぱり徹底的に半年間でも議論して、やっぱり国民が納得するエネルギー政策を作るんだと。
経産官僚とかが裏舞台でゴチャゴチャやるのはもうやめさせると。
その道筋を菅さんがちゃんと作って、それから次の首相にバトンタッチするところまではやらないとですね。
ここはですね、まあ、民主党、自民党と、党派の支持とか、管さん嫌いだとかあるかも知れませんが、
国民のエネルギー政策を作るためのブリッジが出来るのは今、菅さんしかいないので、
わたしは全然これまで特定の政治家を支持したことはなかったんですが、この瞬間だけは支えないと本当にまずいです。
岩上:あの、これ、おそらく非常にデリケートなことを今お話しになって、
わからなくてちょっとキョトンとしている方もいらっしゃると思うんですけど、
今、時間が無いからひとつだけ。飯田さんは絶対ご存知だと思う。2008年頃でしたか、間違ってたらごめんなさい、経産省の中でですね。
飯田:2004年ですね。核燃料サイクルの話?
岩上:要するに原発これからもやっていけるかやっていけないかで、経産省の中でも割れてたことがある。
飯田:ええ、2004年ですね。
岩上:そうですね。その時、ことごとくその脱原発派、実は経産省の中にいた脱原発派をバタバタとこう、潰していった動きをした方がいた。
飯田:はい。
岩上:その方が今、内閣の官房参与の中にいらっしゃる。
飯田:はい。
岩上:いらっしゃいますよね、望月さん。ね。その方が、いってみれば描いている絵がある。
この人を切れるかどうかの勝負にかかっているんですよね、間違いなく。
菅さんが決断できるかどうかというのは、そういう人を切り捨てる事が出来るかどうかにかかっているわけですよね?
飯田:まあ、それもそうですし、民主党の政治主導って完璧に間違ってきたのは、ミイラ取りがミイラになったことをそのまま認めてるわけですよ。
(事故庁を経産省に置こうという画策があったのを菅さんが止めたという報道があったが)
本来だったら、そんなふうに役人が暴走することを海江田さんに「止めろ」と言って指示をしなきゃいけないし、
それが出来ない海江田さんは更迭しなければいけないんですよ。それが本当の政治主導でですね。
日本はとにかく妖怪のように官僚がですね、飛び回っていて、本当にその自分たちの権益を守るために、
今回の事故に関しても、全く「へ」とも思ってないですよね。財務省も経産省も。
彼らがほんとに魑魅魍魎のように動き回る状況をどう抑え込めるか、今国民の声が燃え上がるしかないんですよね。
それが無いと、エネルギー環境会議で財務省と経産省が思った通りのエネルギー政策になり、
大連立で傀儡政権ができて、官僚傀儡政権ができると。
まず国民の世論が盛り上がって、何とか阻止をするしかないですね。
(時間の調整などの会話・略)
岩上:たぶんですね、みんな、キョトーンとしてます このキョトーンとしている感じ、
ちょっとこの、キョトーンとした嫌な感じだけ、覚えといて下さい
この後の詳しい解説は後日、もう一回ですね、飯田さん、お時間作って下さい。
飯田:そのとき、事が終わってたら、まずいですね。
岩上: だから、なんとしてもですね(笑)
(時間調整などの会話・略)
岩上 エネルギーデモクラシーって、さっき言ってた方がいたんですけど、ほんとにそのせめぎ合いなんですね。
飯田:本当に今、瀬戸際ですね。
このまま菅さんを沈没させて…何も約束させずに菅さんを沈没させたら、もう官僚傀儡政権が出来るので、
そんなに菅さんが長生きするとは、菅さんの政権が長生きするとは思いませんけども、
政権にいる間に国民のための何かのブリッジをしっかり約束してもらって、次にバトンしてもらうと。
それをやってもらうのが今の菅さんの仕事だと思います。
岩上:仙石さんの政権じゃダメだと?
飯田:仙石さんはもうちょっとどうしちゃったんだろうというと、
もうこれは最初の政権を取った十二月の、原発輸出にのめりこんだところから国民を売って、原子力村に身を売ったということですね。
岩上:新経済成長政略の中心って、そこでしたものね。原発輸出でしたもんね。
飯田:原発進出で成長なんかできるわけがないのにですね、狂ってますよ。あれはただの東芝に儲けさせるためだけのものであってですね、
あんなものを作るってのは、完全に亡国政権なんです。
岩上:ま、東芝、日立というのはそれで儲けようととして…
飯田:いや、日立はね、日立と三菱は提携しているだけだけど、東芝は6000億円突っ込んでるからそれを取り返さなきゃなんないんですよ。
東芝は力の入り方が違うんですよね、はい。だから、巨悪は東芝です。
岩上:なるほど。ということで、東芝の皆さん、ちょっと首洗って待ってろっていう感じなんですけど(笑)
この話、ぜひ後日、続きをお願いしますね 。事が終わっていない事を祈りますし、
飯田:そうですねまだまだ続く事を。
岩上:お時間いただければと。(略)よろしくお願いします。ありがとうございました。
(書き起こし終了)
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※投稿者・注
※飯田哲也氏(環境エネルギー政策研究所 所長)プロフィール
1959年、山口県生。京都大学原子核工学専攻修了。東京大学博士課程単位取得満期退学。
鉄鋼メーカ、電力関連研究機関で原子力R&Dに従事した後、非営利の研究機関の代表を務めつつ、複数の環境NGOを主宰。
自然エネルギー政策では国内外で第一人者として知られ、先進的かつ現実的な政策提言と積極的な活動や発言により、
日本政府および東京都など地方自治体のエネルギー政策に大きな影響力を与えている。
主著に『北欧のエネルギーデモクラシー』、共著に『グリーン・ニューディール―環境投資は世界経済を救えるか』(NHK出版)、
『日本版グリーン革命で経済・雇用を立て直す』(洋泉社新書)、『自然エネルギー市場』(築地書館)など。)
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