http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/763.html
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今日の参議院東日本大震災復興特別委員会で、自民党の山田参議院議員が賠償金の支払い問題で質疑を行った。
山田さんのスタンスは自民党所属だから東電温存=賠償金政府仮払いだが、その資料から、自殺された酪農家の気持ちがよくわかるひどい賠償状況だということがわかったので紹介する。
5月末現在:
【農業】
賠償請求金額:134億1400万円
仮払い金額: 2億9800万円(支払い率2.2%)
【水産業】
賠償請求金額: 18億9800万円
仮払い金額: 2億1000万円(支払い率11.1%)
【合計】
賠償請求金額:153億1200万円
仮払い金額: 5億0800万円(支払い率3.3%)
しかし、農業に関する賠償金の仮払いは茨城県と栃木県の農家に対するもので、福島県の農家には1円も支払われていない。
さらに、賠償請求金額も、
福島: 4億7800万円
茨城:85億7900万円
栃木:24億5200万円
と、福島県の農家は極端に少ない。
福島県の野菜は「摂取制限措置」がとられるほどの汚染被害に見舞われている。
それなのに賠償請求金額が少ないのは、原発事故そのものや避難で農協などの組織が機能不全に陥ったり、農家自体がばらばらに避難しているからであろう。
前にちらっと書いたが、農家・水産業や中小企業への賠償金は、昨年度(か一昨年度)の収入(所得ではない)の1/12×0.9(月平均収入の9掛け)を一律の基準にして仮払いすべきだと考えている。
とりわけ、生産基盤から追われるように避難させられている福島の農業者に対しては、そのような一律の基準で賠償金を仮払いしなければいのちそのものがつなげない状況だと思う。
東電の清水社長は、今日の参議院の質疑の場でも、賠償スキームが早く成立しないと“資金ショート”で賠償金を支払えなくなると“脅迫”まがいの言動を弄していていた。
東電は、今年は節電や他の事業収入の落ち込みで下がるとはいえ、143億円もの日銭(月額4,320億円)が入ってくる。
東電従業員の給与が50%カットになったというウワサも聞かない。
銀行への利払いだけで368億円(月平均30億円超:事故後の2兆円分は含まない)もある。
東電の社長は、“資金ショート”で賠償金を支払えなくなると“脅迫”まがいの言動を弄する前に賠償金を確保するためにやるべきことが数多くあるのだ。
できるだけ現在の身のままで温存を図ろうなぞとは盗人猛々しい話である。
東電を、賠償金の支払い・電力の安定供給・社債の利払いと償還を遂行する事業体にするためには一時国有化がベストの選択である。
有限とはいえ所有者でありこれまで利益を享受してきた株主は100%減資で責任をとらねばならないし、リスク管理が商売でもある融資会社の債権も大幅な減額の対象にならざるを得ないのである。
※ 関連投稿
「政府・東電一体化賠償スキームが国民の“健康”と“財布”をむしばむ!:「最後まで国が面倒を見る」が騙しの手口」
http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/497.html
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