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マスコミに載らない海外記事
2011年3月18日
デモクラシー・ナウ!
フアン・ゴンザレス: 日本で進行中の原発災害についてお話しているわけですが、東京、原子力情報資料室のフィリップ・ホワイトさん、社会的責任を果たす医師団の、アイラ・ヘルファンド博士、ワシントン、長らく消費者保護運動をしてこられ、企業批判者で、元大統領候補ラルフ・ネーダーさんにご参加頂きます。彼の新著は、Only the Super-Rich Can Save Us!(『超金持ちだけが世界を救う!』)です。
デモクラシー・ナウ!にようこそ。ネーダーさん。
ラルフ・ネーダー: ゴンザレスさん、有り難う。
フアン・ゴンザレス: 日本で起きていることだけでなく、アメリカ合州国、特に、アメリカ合州国で、原子力発電所発展のルネッサンスを推進しようとしている、オバマ政権や議会にとって、それがどのような影響を及ぼすか、どう評価されますか?
ラルフ・ネーダー: 日本の事故が、アメリカ合州国で考えられていた原子力ルネサンスなるものを終わらせました。問題は、アメリカ合州国では、政府も業界も最後まで原子力発電を擁護しますから、人々はもっと取り組まねばならないということです。連中は、かたくなで、金のことだけ考えていて、本当の科学が提供してくれるはずの路線転換という選択肢を認めません。エネルギー省のチュー長官は、二年間、憂慮する科学者同盟、フレンズ・オブ・ジ・アースや他の団体といった、代表的な反原子力発電論者達と話し合うことを拒否しています。原子力業界幹部とは定期的に会い、原子力発電を褒めちぎる文章を書いています。
アメリカ合州国では、およそ110基の原子力発電所が稼働していて、その多くは老朽化しており、多くは腐食や、配管の故障、ポンプ洩れや、可燃物だらけです。憂慮する科学者同盟がまとめた、原子力規制委員会のデータに、こうしたことが、しっかり記録されています。例えば、インディアン・ポイントは、憂慮する科学者同盟によれば、ニューヨーク大都市圏に暮らす何百万人もの人々にとって、過度に危険な原発です。そして、万一そこで事故が起きた場合、避難することは不可能です。南カリフォルニアの、サン・オノフレ、ディアブロ・キャニオン周辺であれ、あるいは、インディアン・ポイント、あるいは、トレドや、デトロイト近くのデービス・ベッセ、他の危険な原子力発電所のどこでも、何百万人もの住民を避難させることなど決してできません。
主要目的が、単に、湯を沸かし、蒸気を発生するだけの原子力発電所のために、一体なぜ、アメリカ人にロシア・ルーレットをさせているのでしょう? これは技術的な狂気です。どの原子力発電所も第一の標的になりますから、国家安全保障上の問題です。原発は、アメリカ国民の市民的自由を侵害します。原発は、アメリカの労働者達を危険にさらします。余りにリスクが高すぎて、民間資本の資金提供が得られない産業なのです。ウオール街は、あらゆる原発に対し、 100パーセント、税金による保証を要求しています。
ですから、この番組の聴視者の方々は、ホワイト・ハウスの意見受け付け電話番号、(202) 456-1111、(202) 456-1111に電話をして、以下のことを要求されると良いと思います。皆さんご自身で、原子力発電所がある、あらゆる地域で、公聴会を開くように。一体どのような危険があるのか、一体どのようなリスクがあるのか、避難計画がどれほど茶番めいているか、原子力発電が、どれほど高くつくものか、どうすれば、エモリー・ロヴィンズや、他の多くの人々、ピーター・ブラッドフォードが指摘しているように、他のエネルギー効率の良い、ソーラー・エネルギー、様々なソーラー・エネルギーや、コジェネレーションなどで、置き換えることが出来るか、理解できるように。
新規の原子力発電所は、もう承認してはならないのです。インディアン・ポイントのようなものは停止すべきです。上院議員として、ヒラリー・クリントンが、司法長官として、アンドリュー・クオモが、インディアン・ポイント原発を停止すべきだと要求したことを、一体どれほどの人々が知っているでしょう? ワシントンD.C.の金のことしか考えない連中にとって、それはどうでも良いのです。老朽化しているので、停止すべき原発や、地震による危険があるので、停止すべき原発とは別に、業界丸ごと、段階的廃止するための計画をたてるべきなのです。何十万年も、放射性廃棄物を、押しつけられるのです。放射性廃棄物用の永久保存場など存在しません。これは制度的な狂気とも言うべきもので、アメリカ国民に対して、東北日本で起きていることを経験する前に、今すぐ目覚めるよう呼びかけます。人が住めない地域、何千人もの死者、何十万人も癌になる危険性、膨大な経済的損失。一体何のために?
フアン・ゴンザレス: イラ・ヘルファンドさん、オバマ大統領や、原子力規制委員会による、アメリカの原子力発電所の安全性を包括的に見直しするつもりだという発言ですが、この見直しには期待しておられますか?
イラ・ヘルファンド: 残念ながら、期待しません。その点、この危機が、まさに展開し始めようとする中、先週日曜のオバマ大統領が、いきなり原子力発電擁護発言をしたのを、非常に憂慮しています。政権の考え方としては、原子力発電支持というものが非常に強いと思います。そして、明らかに、原子力規制委員会は、設立以来、主に業界の応援団長として機能してきたのですが、これは実際、悲劇的な状況です。
しかし、ラルフ・ネーダーさんが今おっしゃったことには全く同感です。アメリカのエネルギー政策を本格的に見直し、どうすれば、原子力から、それを言うなら、やはり膨大な健康上のリスクがある石炭からも、できるだけ早急に脱却できるのかはいう答えを見いだせるのか、エネルギー効率、風力やソーラーのような再生可能な発電資源の保全と開発に基づく、自然エネルギー・システムの構築を、本気で始めなければなりません。これは、アメリカ合州国にとって、喫緊の国家安全保障上の課題ですが、我々が、何十年も無視し、対処し損ねてきた問題です。日本での出来事が、原子力発電は信頼できない、業界や政権の主張とは違うものであり、我々はそれから脱却しなければならないのだということを、まざまざと示したのです。
フアン・ゴンザレス:フィリップ・ホワイトさん、あなた方の団体、原子力情報資料室は、日本が直接関与している、サウス・テキサス州での新規原発建設を阻止の努力をしてこられましたね。それについて、お話しいただけますか?
フィリップ・ホワイト: 日本政府は、特に、ウェスチングハウスを、実際の価値の倍払って、同社を買収するという、何ともへたな投資をした東芝の支援に全力を尽くしています。東芝は、まさにこの東京電力とともに、計画中のサウス・テキサス州プロジェクトへの投資者の一社です。一体アメリカ人が、この東京電力がやってきて、アメリカ人が原子力発電所を建設するのを手伝い、助言して欲しいと思うでしょうか? まさにあの東京電力が、アメリカのこの原子炉に、今、関与しているのです。
ともあれ、皮肉の類はさておき、つい最近、日本の国際協力銀行は、ウェブに、このプロジェクトへの融資を検討しているということを掲載しました。それは40億米ドル規模の融資になるだろうと我々は見ており、それは、国際協力銀行の総資本の約三分の一にあたります。日本の国際協力のための銀行ですから、そうするのでしょう。ですから、これは、国際協力銀行にとって全く前例の無い融資です。アメリカ合州国の諸団体や、世界中の人々と一緒に、私たちは、金融リスクという理由で、これに反対する陳情運動を続けています。もちろん、それ以外の他の全てのリスクを非常に危惧していますが、どういうわけか、誰もそれには耳を貸そうとしてくれません。金融リスクなら、人々の心に響くかも知れないと思っているのです。そして、多くの人々に共感してもらえています。日本の官僚にさえ。しかし、日本には経済産業省という名の信じられないほど強力な組織があります。経済産業省は、実際、長年、日本におけるエネルギー政策と原子力政策を支配しており、そうした政策を変えさせるのは、もう実に困難なプロセスです。基本的には、うまくいっていません。
しかし、実際、非常に異例なことが起き始めています。まさか目にすることがあろうとは思いもしなかったことが。昨日、事実上数年前まで、万年政権であった自由民主党の党首が、現在存在しているような原子力政策を継続するのはきわめて困難だろうと発言したのです。漠然とした言い方だとも言えますが、それ自体、驚くべき発言です。すると翌日、現政権、民主党の内閣官房長官が、それは全くそのとおりだと言ったのです。現行政策を継続するのは困難なことは、全く明白だと。両党から、そうした発言が出るということ自体、驚くべきことです。けれども、大衆からの圧力が無ければ、それを実現することはできまいと思います。
フアン・ゴンザレス: 東京、原子力情報資料室のフィリップ・ホワイトさん、社会的責任を果たす医師団の、アイラ・ヘルファンド博士、長らく消費者運動をしてこられたラルフ・ネーダーさんでした。ネーダーさんには、後ほど別の話題でも再登場いただき、イラク侵略記念日への抗議運動について話を伺います。皆様ご協力ありがとうございました。
日本語字幕放送(10分)url:http://democracynow.jp/video/20110318-2
英語スクリプトのurl:www.democracynow.org/2011/3/18/why_are_we_playing_russian_roulette
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