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http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110608/dms1106081635026-n1.htm
東電必死で隠した「メルトスルー」の恐怖…炉心溶融より深刻
2011.06.08
メルトダウン(炉心溶融)が“最悪”だと思っていたら、その上があったとは…。東京電力福島第1原発事故で政府の原子力災害対策本部は7日、1−3号機で「メルトスルー(溶融貫通)」が起きた可能性もあるとした報告書をまとめ、国際原子力機関(IAEA)に提出した。メルトスルーとは聞き慣れない言葉だが、その実態はメルトダウンより深刻だ。
通常、原子炉の圧力容器は水で満たされ、燃料の過熱を防いでいる。ところが今回の震災で圧力容器の水位が低下し、燃料が露出。2800度以上に過熱して溶け出し、圧力容器の底に溶け落ちてしまった。これがメルトダウンだ。
メルトスルーは、メルトダウンの状態よりもさらに一段階、深刻。圧力容器に開いた穴から、外側の格納容器に落下して堆積する状態を指す。「5重の壁」に守られている燃料が壁を1枚突破してしまったわけだ。
現在、格納容器の底にはホウ酸を含んだ水がたまっており、溶け落ちた燃料はその水によってかろうじて安定しているとみられる。
実は東電は、5月24日に経済産業省原子力安全・保安院に提出した報告書の中で、溶けた燃料が圧力容器の底を破損させ、格納容器まで達した可能性を指摘してはいた。ところが、この重大事象を示す「メルトスルー」という用語は積極的に表へ出されなかった。
東電には“前科”がある。「メルトダウン」についても、当初から指摘されていたにもかかわらず、この用語の使用を避け、原子力専門家らは「意図的に被害の状況を小さく見せようとしている」と批判していた。
5月17日に作成し直した工程表公表の会見でも、メルトダウンの用語に関して「意識的に使っていないが」との質問が出た。これに対し、武藤栄副社長は「英語で表現するとニュアンスが伝わらない。燃料の溶融があったことについては認識している」と、歯切れの悪い回答をしていた。
事故から3カ月近く経過して突然、メルトスルーという言葉が登場したことには、政府内でも「東電は5月下旬の報告書発表の段階で『メルトスルー』を強調すべきだった。隠ぺい体質がまた明らかになった」と不満の声が上がっている。
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/accidents/2804756/7311077?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics
「メルトスルー」の可能性、政府がIAEAに報告へ
2011年06月07日 20:02 発信地:東京
【6月7日 AFP】読売新聞(Yomiuri Shimbun)は7日、東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所の事故で、1〜3号機の原子炉内の核燃料が溶融し、原子炉圧力容器の底を破った可能性があると、政府が国際原子力機関(IAEA)に報告すると伝えた。
事故発生から間もなく3か月となるなか、日本政府は月内にIAEAに提出する報告書の準備を進めている。
読売新聞によると日本政府は報告書の中で、1〜3号機の燃料がメルトダウン(炉心溶融)した上で圧力容器の底を破って格納容器に達するメルトスルー(原子炉貫通)という現象を起こしたとの見解を示すとみられる。政府はこれまでメルトスルーの可能性を公式には認めていなかった。
また報告書では、原子力安全・保安院(NISA)を経済産業省から独立させるなど、日本の原子力をめぐる安全体制を抜本的に見直す方針が示されているという。(c)AFP/Hiroshi Hiyama
YouTube 2011 05 17 後藤正志 元原子炉設計者 福島原発のメルトスルーを示唆
小出裕章先生に聞く やっと政府がメルトスルーを認める
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