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東京都立川市が運営する立川競輪場(同市曙町3丁目)が2010年度、電気の購入先を東京電力から特定規模電気事業者(PPS)に替えたところ、電気料金を前年度の3割近く節約できたことがわかった。予想以上の「効果」に、市は見直しの対象を拡大。今年度は、小・中学校など53施設が東電以外と契約した。
PPSは「電力の自由化」を生かし、自前の発電所などから調達した電気を売る新規事業者。市行政経営課によると、PPSから競輪場に提案があり、経費節減の一環として電気の購入先を見直すことになった。入札の結果、住友商事系のサミットエナジー(本社・中央区)が東電に競り勝った。
競輪場の電気料金は、東電と契約していた09年度は約6200万円。だが、10年度は約4500万円に下がり、電気代を約27%節約できたことになる。市によると、気候の変動もあって単純比較はできないが、単価が安くなった点が効果として表れているという。
市は見直しの範囲を拡大。今年度は市立の小・中学校や地域学習館、福祉施設など53施設を3グループに分け、グループごとに契約先を検討。それぞれ異なるPPSから電気を買うことにした。
今年度は契約先を選ぶ際、価格だけでなく、発電に伴う二酸化炭素の排出量など環境にどれだけ優しいかも基準にした。それでも今のところ、電気代2割弱の節約が見込めるという。
節約の成功例として、立川市には他の自治体から問い合わせが来ている。同課の田中準也課長は「これほど節約できるとは当初考えていなかった。最大限の見直しを進めているが、今のところ不便はない」と話す。昨年5月に開庁した市役所新庁舎についても、今後見直しを検討していくという。
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