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http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/673c4bee781f5db48f8fac99c249c7f9 から転載。
明日に向けて(137) 福島からの避難者ら4割が内部被ばく(長崎県)
2011年06月04日 02時00分00秒
ショッキングなニュースです。
中国新聞によれば、3月に原発事故を受けて、救援活動などで現地入りした
人や、現地から長崎県に避難している人たちを調べたところ、約4割が
内部被ばくしていることが分かったと言うのです。
測定は長崎大学病院でホールボディカウンターを使って行われました。
検出されたのは、放射性ヨウ素131とセシウム137です。
「健康影響は考えなくていいレベル」とされていますが、実際はどうでしょうか。
この点を掘り下げてみたいと考えて、この「研究」に参加してコメントしている
「長崎大先導生命科学研究支援センター、松田尚樹教授」がどういう方なのか
調べてみました。
すると分かったのは、福島県放射線健康リスク管理アドバイザーとなって、3月
から福島に乗り込んだ、かの山下俊一長崎大学教授とペアになり、福島を
はじめ、各地で講演されている方だと言う事が分かりました。
ちなみに山下教授は、4月6日の時点で、「この事故での放射性降下物の影響は
ほとんど皆無」だとか、「放出された放射能は、チェルノブイリ事故の100分の1から
1000分の1」と語った先生です。「マスクは必要ない」と当初から強調されていた。
ところが4月12日の段階で、政府により、放射能はヨウ素換算で最大63万テラ
ベクレルも放出され、チェルノブイリの1割を超えたことが明らかにされました。
さらに6月3日には、放射能汚染水がさらに72万テラベクレルもあることが分かった。
それだけでも山下教授の見通しが、専門家としてはいかに極端な過ちだったか、
科学者として致命的な見込み違いを犯していたかが分かります。松田教授は
そのことをどのようにお考えなのか聞いてみたいものです。
このような点を考えた時に、せっかく行われた検査が、「安全宣言」に利用
されるだけで、本当に、被ばくされた方や、私たちにとっての利のある「今後の
研究に生かせる」のか大きな疑問が残ります。
何よりも、「健康影響は考えなくていいレベル」とされることで、内部被ばくされた
方が、健康被害はないと、治療や補償の対象から外されてしまう可能性がある
のではないでしょうか。
また注意しておかなければならないのは、ホールボディカウンターで計測できる
のは、基本的にガンマー線のみであり、ベータ線やアルファ線は、測ることが
できないという点です。どちらも体内ではほとんど飛ばないためです。
とくにアルファ線は細胞内では何ミクロンという長さしか飛ばない。その分、
周辺の細胞に甚大なダメージを与えるわけですが、外から計測器をあてても
そこまで飛んでこないので、測りようがないのです。
そのためにアルファ線を出す物質を体内でつかまえるのは非常に難しいのです。
尿を採取して分析するとか、アルファー線が出て崩壊するときに微量に出るX線
から推測するなどしますが、おおがかりな装置が必要で、なおかつ精度が低い。
ストロンチウムやプルトニウムなど、ガンマー線を多くは出さない核種による内部
被ばくを把握するのは非常に難しい。むしろ被ばくした直後に、空気中の核種を
捕まえた方がずっと、被ばくの量と質の目安はつきやすいとされています。
福島に救助で入った方と避難された方の4割が内部被ばく・・・。ぜひその
場所も公開して欲しいものですが、このことは、より沢山の方が、ホールボディ
カウンターによる検査を必要としていることを物語っているように思えます。
同時に、尿検査なども必要とされているのではないでしょうか。それらによって、
今のうちに被ばく実態を少しでもつかみ、記録しておくことが、被ばくされた方の
これからに役立つと思います。
・・・内部被ばく問題についての考察を続けます。
なお中国新聞の記事と同時に、山下・松田教授らの講演会のお知らせも
貼り付けておきます。
***
福島からの避難者ら4割が内部被曝 長崎大病院調べ
2011年6月2日 中国新聞
福島第1原発事故を受け、救援活動などで現地入りした人や、現地から長崎
県に避難している人たちを長崎大病院(長崎市)などが調べたところ、約4割が
内部被曝(ひばく)していることが分かった。原発作業員以外の体内放射能の
測定結果が明らかになるのは初めて。健康影響は考えなくていいレベルという。
同大の研究グループは5日、広島市中区で開かれる「原子爆弾後障害研究会」
で報告する。
同大病院は3月14日から、福島県に派遣された大学や長崎県職員のほか
被災地からの避難者を対象に、ホールボディーカウンター(全身測定装置)を
使って体内放射能を検査している。同月末までに検査を受けた計87人を分析
したところ、通常は検出されない放射性ヨウ素131を34人(39%)から、セシ
ウム137を22人(25%)から検出した。
ヨウ素は体重1キロ当たり平均8・2ベクレル、セシウムは同12・5ベクレル
だった。人間(成人)の体内には通常でも、放射性物質のカリウム40が50〜70
ベクレル存在することから、健康影響はないと考えられるという。
研究グループに参加した長崎大先導生命科学研究支援センターの松田尚樹
教授は「ヨウ素やセシウムの値は予想の範囲内だった。呼吸を通じて取り込んだ
ものが大半ではないか」とみる。4月以降に福島県内に入り、測定を受けた人の
検出量はゼロに近づいているという。
松田教授は「早期の内部被曝結果がデータとして現れた。原発との距離や方向、
滞在時間などの行動パターンと合わせて解析することで、今後の研究に生かせる
のではないか」と話している。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201106020066.html
***
放射性物質:専門家が20日に講演会 東京で
2011年5月12日 17時28分 毎日新聞
原爆やチェルノブイリ原発事故などの放射線の影響を研究してきた専門家が
放射線について解説する講演会「長崎から福島へ」が20日、東京都港区北青山
の青山ダイヤモンドホールで開かれる。入場無料。
主催は、同原発事故被災地などへ専門医を派遣、海外の医師受け入れや技術
支援をしてきた「長崎・ヒバクシャ医療国際協力会(NASHIM)」(長崎市、蒔本
恭会長)。メンバーは、震災直後から福島県内で放射線の影響について講演し、
風評被害を心配する住民から「関東でも実施してほしい」と要望があったという。
3回連続の講演会で、1回目のテーマは「放射線の正しい理解のために」。長崎
大先導生命科学研究支援センターの松田尚樹教授と、福島県放射線健康リスク
管理アドバイザーの山下俊一・同大大学院医歯薬学総合研究科長が講演。放射
線測定値の意味や福島第1原発事故による健康影響を考える。2回目は6月、
3回目は7月に東京都内で開く予定。
申し込みは、同会ホームページ(http://www.nashim.org/)からか、
事務局(095・895・2475)へ。
http://mainichi.jp/select/science/news/20110513k0000m040008000c.html
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