http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/348.html
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この3カ月近く、日本の統治機構(政府・国会・裁判所)がどれほどひどいものかということをいやというほど見せつけられてきた。
それでも、日本は「民主主義国家」だから、悪いのは国民(国民ってだれ?だが)という“論理”になり、政治家も官僚も裁判官も責任をとることはない。
国民の多数も、日々の生活に追われているから、なにが問題で、なにが悪いのかをじっくり考える余裕はない。
ただ、日々流れてくるテレビや新聞の情報を頼りに物事を判断しがちになる。
だから、とんでもない連中が大きな顔をして大手を振って跋扈する状況が続くことになる。
今日のテレ朝番組「サンデーフロントライン」に出ていた文科省官僚は、学校20mSv問題で戯けた説明をし、参加者から指弾され、原子力安全委員会の官僚からもそんなお墨付きは与えていないと突き放されていた人物だ。
(今日のテーマは、地上50〜150cmの高さ(子どもや大人の生活圏)の空間線量がスムーズに測れる装置が各都道府県に7年ほど前から配布されていたのに、今回の原発事故で使われなかった問題だった。それに対して、その文科省官僚は、「予算がない、都道府県に人手をかけさせるわけには...」とまたまた戯けた説明をしていた)
本題に移るが、
「浪江町で積算73ミリシーベルト 文科省が計算ミス(東京新聞) 放射能積算量を過小評価していたことが判明)」
http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/279.html
の記事で、文科省の犯罪的対応ぶりがわかる。
【記事引用】
「文科省は5月16日、この地点の5月11日までの積算線量は31・7ミリシーベルトと発表していたが、この日、61・1ミリシーベルトだったと訂正した。担当者は「一部で間違った計算式を使っていた」としている。浪江町内のほかの10地点でも計算ミスがあり、大幅な過小評価になっていた。」
【コメント】
元すれのコメント欄でも指摘されているが、これまで公表されていた積算線量は、積算線量計が設置された3月23日からのもので、3月12日からのものではない。
記事の冒頭にあるように、12日からの線量を考慮すれば、「福島第1原発の北西22キロの福島県浪江町内の1地点で、3月12日から5月25日までの約2カ月半の積算放射線量が推定73・9ミリシーベルトだった」になるのは当然である。
それは、「一部で間違った計算式を使っていた」というものではなく、積算線量計を設置する前、すなわち大気中に最も多くの放射性物質が漏出した12日から22日までの線量を意図的にネグっていたのである。
その事実の公表とそれへの謝罪なしで、デタラメな説明でただデータを訂正する心根が卑しすぎる。
少し前、
「福島・飯舘村で積算20ミリシーベルト超 文科省測定、原発から33キロ(MSN産経) 」
http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/122.html
のコメント欄03.で、
「飯舘村(文科省MP32及びMP33)は、12日から高い線量を示していたはずで、文科省が線量測定を始めた15日は2号機圧力抑制室損壊に伴う大量放射性物質漏洩・飛散と風向きの影響でたいへんな量の放射性物質が降下しています。
それが21日頃まで続き、毎時100μSv(24時間2.4mSv7日間16.8mSv)前後の値が測定されていました。
この情報が周知されず、避難措置の面でも放置されていたため、避難指示を受けた20km圏の人たちが、高線量の飯舘村に逃げ込みしばらく生活するという“悲劇”も生んでいます。
そのような経緯を知っていながら、23日に設置した積算線量計の値のみをベースに説明しているのは犯罪的対応だと思います。
さらに、今なお計画的避難地域というだけで、先行きの生活問題が緩和される説明もろくにないまま、高い線量のもとでの生活を強いられています。
(子どものいる家庭のなかには負担に耐えつつ自主避難している場合もある)
まあ、とにかく、とんでもない政府に統治されている現実にうんざりしています。」
と書いた。
問題になっている浪江町の“旧公表”積算線量は31・7mSvだから、私の15日から21日のMin予測値16.8mSvを加算すると、5月11日までの累計線量は58.5mSvになる。
公表された“新”積算線量は61・1ミリシーベルトだから、61.1−58.5=2.6mSvが、12日から14日の3日間と22日を合わせた4日間の線量ということになる。
15日から21日の7日間の推定線量16.8mSvは、16.8/61.1だから、27.5%も占めていることになる。
15日から21日の7日間にいかに大量の放射性物質が放出されたかがわかる。
文科省は原子炉の状況からそうなることを伝えられていたので、3月15日からようやく範囲を広げたモニタリングを開始したのである。
※ 関連投稿
(原発事故への政府対応のまとめ):「菅政権に対するとんでもないカン違い」:“非官僚政治”や“政治主導”をめぐる錯綜
http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/185.html
「6.2政局は翼賛統治に向けての露払い:公債特例法案さらには東電賠償スキーム・消費税アップまでがスイスイの危機」
http://www.asyura2.com/11/senkyo114/msg/470.html
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