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「雨にも負けず」 宮沢賢治
雨にも負けず、風にも負けず 雪にも、夏の暑さにも負けぬ、 丈夫な体をもち
慾はなく、決して怒らず、 いつも静かに笑っている
一日に玄米四合と、味噌と、少しの野菜を食べ
あらゆることを、自分を勘定に入れずに よく見聞きし、分かり、そして忘れず
野原の、松の林の陰の、小さな、萱ぶきの小屋にいて
東に病気の子供あれば、行って看病してやり
西に疲れた母あれば、行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば、行って、怖がらなくてもいいと言い
北に喧嘩や訴訟があれば、つまらないからやめろと言い
日照りの時は涙を流し、寒さの夏はおろおろ歩き
みんなに、木偶坊(でくのぼう)と呼ばれ
褒(ほ)められもせず、苦にもされず
そういうものに、
私はなりたい
・・・・・
こういう「感じ」を鼻先で笑っているうちに放射能が降ってきた。
・・・・(この詩のイメージって)・・・・小出さん?
「キングダム・オブ・ヘブン」(リドリー・スコット監督)という映画があります。
http://movies.foxjapan.com/kingdomofheaven/
ストーリーとしては、十字軍遠征の結果建国されたエルサレム王国における「対イスラム強硬派」と「共存派」の対立を背景として、「強硬派」の無謀な軍事行動によってイスラムの大反撃を受け、エルサレムは再びイスラム勢力に奪還されるというものです。
ここで、オーランド・ブルーム演じる主人公バリアンは、「共存派」に属しながら、あくまで騎士としての本分を全うし、敵であるイスラームからも尊敬される存在となりますが、最後はエルサレム防衛戦を指揮し、キリスト教住民を保護するという展開になります。
この物語の中の「強硬派」は、上っ面な理論(キリスト教絶対主義=わかりやすい)を玉条とし、威勢がいいのだけが取柄のような連中です。
この辺を整理してみると、
対イスラム強硬派
・軍事的行動をやたらと主張する。→ つまり「威勢」だけはいい。
・対峙している「対象」=サラディン配下の軍団をなめている。→現状分析が甘い
・キリスト教徒保護を名目にしているが、実は土地・財宝強奪などの経済的目的を隠している。→ 利権にまみれている。虚偽・隠蔽体質を常としている。
主人公
・自らの心の問題を解決するためにエルサレムに来た。→ 自分と向き合う。人任せではなく自分の問題として考える。信仰という問題をプロパガンダとしてではなく、自分の内なる問題として捉える。
・「鍛冶屋」を職業としている。 → 「専門家」「技術者」としての自分を確立していると、同時に「世襲貴族」としての身分的優越感はかけらもない。
どう見ても、今回の原子力推進派と原発反対派の対立と重なってしまうのです。
製作・発表された時期、「イスラムとの戦い」というテーマ、いわゆるハリウッド映画であることから、明らかに「政治的意図」を含んだ映画であったというのが私の見解ですが、そのような中にあって「リドリー・スコット」監督はせめてもの抵抗という意図か、敵方のサラディーンを、高潔な人物として描いており、落城の混乱の中、キリスト教徒が逃げ出す際に放置して床に転がっている「十字架」を、きちんと祭壇に戻すという所作をさせています。
対イスラム強硬派は野望と利権のために戦争を強行しますが現状分析の甘さゆえに惨敗します。主人公バリアンは「無意味な」戦いに反対し強硬派から命すら狙われるのですが結果として強硬派がはじめた戦いの「尻拭い」をすることになるのです。
・・・・・・・(これって、やっぱり)・・・・・・
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