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5月31日 ゼオライトとバーミキュライト 小出裕章 (MBS)〔小出裕章(京大助教)非公式まとめ〕
http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/188.html
投稿者 gataro 日時 2011 年 5 月 31 日 23:06:43: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/05/31/tanemaki-may31/

5月31日 ゼオライトとバーミキュライト 小出裕章 (MBS)

2011年5月31日(火)、MBS(毎日放送)ラジオ「たね蒔きジャーナル」に、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)が出演されました。

番組案内

2011年5月31日【火】
チェルノブイリから福島第1原発を考える
 今夜は医師で、チェルノブイリ原発事故の被災者の支援を続ける振津かつみさんに、福島第1原発事故についてご意見を伺います。
 振津さんは、“福島”の事故直後、現地入りし、住民の支援も行ってきています。チェルノブイリ以上の汚染に驚愕し、放射能の影響を受けやすい子供たちへの心配は日々、高まるばかりだといいます。チェルノブイリを見てきた医師の視点から、福島事故をどう見るのか、話を聞きます。
 京大の小出先生には今夜も、最新の原発関連ニュースについて、解説していただきます。

録音

【福島原発】5/31/火★海洋汚染について


要約

・(2号機で新しい試みが始まった。使用済み燃料プールで循環する冷却装置を31日夕方から試運転し、20時に本格稼動した。期待できるか?)分からないが、良かったと思う。

・(2号機ではプールからの蒸発で作業できなかったが?)2号機だけは爆発による建屋の損傷がないため、蒸気が出ると充満してしまうから、今回冷却装置ができてよかった。

・(冷却装置は難しいと思っていたが簡単だった?)2号機は爆発がおきておらず、まずはそこからということだろう。これからどんどん難しくなる。

・(これまで原子炉建屋からタービン建屋に汚染水が漏れているが?)それとは関係ない。2号機はサプレッションチェンバー(圧力抑制室)に大きな穴があいていて、水がそこからあふれてタービン建屋にもれており、使用済み燃料プールで循環冷却ができたとしても、タービン建屋への汚染水の漏れには関係ない。

・(リスナーからグリーンピースの海洋汚染調査について質問。原発から50キロ離れている地点の海藻からキロ当たり1万ベクレル超の放射性物質が検出された。これをどうとらえるか?)普通は1キロあたりでは検出できない。これはとてつもない汚染。私ははじめから海の汚染を調べるためには海藻を調べるのが第一と言ってきた。海藻は逃げられないため汚染がよくわかる。海の汚染は、まず海藻、次に貝類、最後は魚を調べる。どうして海藻のデータを公表しないのかこれまで不思議に思ってきた。魚から調べれば値は小さく見える。

・(水産庁は放射性物質は魚に蓄積しないと言う。海洋学者は蓄積するという。政府の言うことは本当だろうか?)私は海洋学者ではないが、濃縮すると思う。魚は回遊性のため、事故後すぐに濃度が高くなることはない。本来は海藻から調査すべきだった。

・(グリーンピースがまず海藻から調べているのは科学的?)そうだ。

・(日本政府はグリーンピースの調査にいい感触をもっていないようだが?)そんなことを言うなら、さぼらずに政府自らやるべきだ。

・(離れた地点の海藻で1万ベクレルというのはどう考えたらいいか?)今後海藻、わかめ、ひじきは猛烈な汚染が出てくる。

・(汚染は高くなる一方か?)そうでもない。放出される量と生き物の代謝のバランス。ただ膨大な量の放射性物質が出ているため長期に渡って汚染は続く。

・(調査結果の公表を続けるべき?)それを公表すると多くの人は食べたくなくなる。すると地域の漁業は崩壊してしまうだろう。

・(2号機3号機の外にシルトフェンスを作っているが効果は?)多分ない。

・(6月2日から新たに浄化装置を稼働させ、ゼオライトにセシウムを吸着させるそうだ。効果は?)私はバーミクライト(バーミキュライト)がいいと思う。これは、ありふれた安価な土壌改良材だがセシウムにはいい。ゼオライトもやらないよりはいい。ただ今現在のセシウムを全部捕まえようとすると、どちらにしても大した効果はない。

・(汚染水が海へ出たことで皆が大騒ぎしたが今はそういう報道はない。出ていないのか?)もちろん出ていて、毎日海に流れている。9万トンの汚染水はトレンチ、タービン建屋、立坑にたまっている。これらすべてはコンクリ構造物で、地震でできた亀裂から必ず常に漏れている。地下にしみて海に流れていると思う。

・(その値はデータとして出されていないが?)調べていない。ピットの水を止めようとしたが、あれは見えていたもので、その濃度を測れば計算はできた。今は地下経由で流れており、評価ができない。一刻も早く汚染水をトレンチ、地下、立坑から取り除かないといけない。

・(海上から定点観測は出来るはずだが?)していない。沖合での定点観測でもいいし、日々調べることが必要。だが、東電や政府としては海の汚染を認めたくない、小さく見せたいということだろう。

 

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コメント
 
01. gataro 2011年5月31日 23:11:28: KbIx4LOvH6Ccw : IBBS2pmUMM
現時点ではソースにはまだ「録音」部分にYouTube音声は貼り付けられていないが、nyugankenshin(http://www.youtube.com/user/nyugankenshin)のチャンネルにはすでにアップされているので貼り付けておいた。



02. 2011年5月31日 23:34:53: Pj82T22SRI
>原発から50キロ離れている地点の海藻からキロ当たり1万ベクレル超の放射性物質が検出された。これをどうとらえるか?

数千兆ベクレルの放射性物質が流出したはずだから
それが遠洋にではなく、沿岸流で運ばれたなら、かなり遠くまで高い汚染が見つかってもおかしくない

>水産庁は放射性物質は魚に蓄積しないと言う。海洋学者は蓄積する

核種によるのだろう。CsやIなどは初期濃度は高いが、短期間で排出され、減衰する
SrはCaと同じだから、比較的長期間、海洋動物の骨に蓄積されるはず


03. 2011年6月01日 00:10:25: HYHUspnQ6g
>ただ今現在のセシウムを全部捕まえようとすると、どちらにしても大した効果はない。

小出先生の絶望的なコメントを聞いて身が引き締まる思いだ。あまりにも大量にセシウムが放出されたので、ちょっとやそこらで土壌改良ができると思うのは楽観的もいいところ、ということだろう。しかし、農地だけでもやった方がいいと思う。やらないよりやった方がましな程度かもしれないが。また、森林全体はもう手遅れだと思う。森林全体をゼオライトなりバーミキュライトなりで浄化できるわけないと思う。フォールアウトがあったところの森林は150年以上立ち入り禁止にした方がいいと思う。


04. 2011年6月01日 00:29:23: GiU1JHu2Xk
素晴らしい番組だ

05. 2011年6月01日 09:42:12: pp4cR6daXU
本当に 毎日放送ラジオには 感謝しています。
これからも 頑張って欲しいです。
権力に潰されないディレクター 司会者 勿論 小出先生 応援しています!

06. 2011年6月01日 15:56:10: G3gj6mvDCw
水野さんも聞き方が上手ですね。
もっと詳しく知りたいところで、突っ込んでくれる。
本当は詳しくわかってるんでしょうけど、私のような素人の気持ちを察してくれている。

ある程度詳しくないとできない質問の仕方だ。


07. 2011年6月01日 21:33:46: gCs07ufdoU
こういう当たり前の内容の番組が、当然過ぎて話題にならない国であればいいのですが。

自民政権下でどれだけ日本が歪まされたかの証。


08. 2011年6月01日 23:40:50: aQY6pXt3lQ
汚染水が大洋に拡散する前であれば、ゼオライトなりバーミキュライトでの吸着も意味があると思いますが、沖合に大量に拡散してしまてからでは回収は絶望的・・・今後の汚染を少しでも下げるためには、原発近辺の海水浄化はやらないよりもやった方がマシですが、といったところではないでしょうか。

土壌汚染については、現状では吸着剤を使うよりも、表土の剥ぎ取りの方が効果的と思います。宅地、農地については表土除染もできないことではないでしょうが(しかし相当な費用と工数がかかり、行政はやろうとしないのでは)、山林については表土除去は難しい。

いずれにしても、拡散してからそれを回収するのが大変であること、そして陸も海も拡散範囲が膨大であることから、心ある人が楽観視しないのは当然です。

ゼオライトでの海水浄化作業自体、ご本尊が収束できないので、とりあえず「僕たち、こんないいことやってるんですよ」的な宣伝にしか思えないのです。海水浄化については、100万円ばらばいたあとで、10円くらい回収してますよてきな作業としか思えません。既放出分の十万分の一でも回収できるのでしょうか?政府も東電も、そもそも何ベクレル放出したか知らないことになっているので、何分の一回収できたかも、分からず仕舞いか。

対外批判の目をそらす作業としか思われないのですよ、海水の浄化。
毎日10円回収しつつ毎日1000円くらいばらまいているのでは?
結局のところ、汚染水の総量を減らすことが、すなわち、原子炉の収束を急ぐことが先決ではないのか。それも途方もなく絶望的な作業としか思えないのですが。

以下、放送内容から外れていきますが・・・

福島第一の本当の収束について、似非工程表ではなくて、本当の工程表が必要なのだが、誰がその道筋を立てることができるのでしょうか。小出氏のように事態をきちんと考察できる人であれば、その作業が非常に絶望的なことを理解されていると思うのです。原子炉の専門家、工学の専門家・・・などの総力を結集しても相当な困難でしょう。現在のふくいち現場スタッフの苦闘には頭が下がる思いですが、司令塔たる東電首脳部も政府も、根拠のない楽観論に終始してで事態を悪化させているようにしか見えません。

また、IAEAの報告も「全て津波が悪かった」説となりそうですが、これは政府と東電のシナリオ通りの落としどころとなりそうですね。IAEAも原子力ムラも同じ穴の狢なわけで、今後の原発運転の為には、地震で壊れましたということにはできないでしょう。IAEAに期待はしていませんが、やはり失望です。
IAEAも現場の資料を逐一チェックすればもう少し違った所見を出さざるをえないとはおもうのですが、この程度の視察では大した調査はできないでしょう。もとから政府提出資料のチェックくらいする気がないのでしょう。

外部交流電源の喪失は鉄塔倒壊で津波の前だったこと、仮に津波で非常用発電設備が流されても、鉄塔が倒れていなければ全交流電源喪失にはなっていなかったはずなのですがね(全電源喪失しなくても、タービン建屋が浸水して、冷却が無事すすんだかどうかは、また別の問題として残りますが)。
外部電源喪失の理由はIAEAはどのように評価したのでしょうか。調査報告要旨に何か記載あるかな?


09. 2011年6月02日 01:53:35: aQY6pXt3lQ
IAEAの報告サマリーについて、自己レス。
さすが、国際御用組合と言わざるを得ない。

前段で事故の概要を述べたあと、意見を述べているけど:
・政府、(原子力)規制当局、(原子力)運営担当の情報公開を褒めている。→絶句。
・現場作業員を褒めている。→これは良い。
・公衆の安全のための政府対応は非常によく組織化されている。→組織的に国民を被曝させるってこと?!
 (後段で公衆と作業員のモニタリングが役に立つと触れている)
→測っておけば被曝させていいってこと?それって小線量被曝のデータ収集のため?!?!?!
・工程表について、なんかよいしょしてるっぽい。→ってなんの実効性もないんですが・・・
・一部の発電所は津波評価が甘い。→津波だけ?一部の発電所だけ??
・非常事態対策は十分な冗長性が必要。→当たり前。
・IAEA基準にあわせて監視機関を独立させて組織して的的に監査しなさい。→今に始まったはなしじゃない。既に指摘されていたことでは?機関を独立させても御用スタッフじゃ意味ないが。
・重大な外部事象について、ちゃんと設計とかしてね。→そんな当たり前なことを、しかも概念論でいわれても、いまさら感が。これがIAEA専門家の結論か。小学生の夏の自由研究よりひどくないか?
・事故時の各種パラメータについては、他でも参考にするから公開してね。→なんか、最初のヨイショ発言と矛盾してるっぽいんですが。公開ちゃんとやってるって褒めてなかったけ?
・水素発生の危険は評価が必要。→そりゃしでかしちゃってるわけだし。というか、今まで、水素爆発の対策はとってないの?取っている炉も世界中にはあったはずだよね。これもいまさら感が。
・(とりわけ)事故初期の対応は考えといてね。→防災の基本じゃないの。確かに日本の原発は絶対安全のはずだからまともな防災計画なかったけど。しかし、この報告書の最初の方で、初動対応ほめてなかったっけ?なんか矛盾してるのですが。

原典はこちら:
http://www.iaea.org/newscenter/focus/fukushima/missionsummary010611.pdf

津波が原因といっていながら、地震被害概要報告部分で、地震で外部電源喪失との記述がある。
津波で発電所の設備がぐたぐたになってしまった、と丁寧に記述しているが、情緒的に丁寧に記述することは専門家の仕事ではない。地震でどこがこわれて、津波で何がダメになったかを解析したうえで、主因を明らかにするのが専門家だ。現に、作業員証言によれば地震動での配管破断が疑われる証言もあったのでは。(単に振動でプールの水がこぼれたのかもしれないが・・・というか、それはそれで、通常であれば大事のはず)

また、放射能による死者は出ていない、と簡単にふれて、その後の政府対応は適切といった評価につなげているようだが、この論法によるとIAEAは急性障害、さらにいえば急性死がなければOK、と理解することもできる。なるほど、急性障害が出なければ良いという視点でいえば、「直ちに健康には影響はありません」「念のための措置です」といった政府の対応は見事といえる。さすが、国際原子力推進機構。

津波が主要因ということなら、IAEAがそういってるので、ハマオカも防潮堤つくったらOK、ということになる(独立した安全委員会がまともな人選なら、地震のチェック他で運転許可が出るワケないが、御用メンバーなら、当然運転再開だ)。

予想通りとはいえ、背筋の寒くなる報告です。

また、エキスパートミッションの報告書とあるけど、こんな内容なら、IAEAじゃなくても、御用学者でもつくれるのではないの?非常にお粗末である。内容がないのに、権威だけ。

あ、これって、100ミリまで安全ですとかいう医者の、安心詐欺と構図がいっしょじゃん。


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