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政府が本当の危険を告げないために、日本はさらに深刻化している
2011-05-30 20:47:03
低線量による被曝の状況に、福島県内のみならず、関東一円、首都圏が置かれている事はまちがいありませんし、それは、放射線による外部被曝という問題ではなくて、実際は、口や目や皮膚などから、人間の肉体に、放射性物質をどこまで取り込んでしまうのかという危険を感じる状態に置かれ続けていると言う事です。何が安全で、何が安全ではないのかを明確に仕分けるメルクマールは実はない感じがしています。低線量被爆という、どういうものか分からないレベルの話になってくると、「直ちに」死なないから大丈夫という話でごまかされます。皆さんに考えていただきたいのは、被曝ということでまずおきるのは、白血病とかガンとかわかりやすいものではなくて、微細な身体の変化が、慢性的に悪くなってくるようなケースがあるということです。きのうも書きましたが、喉がやられる、粘膜がおかしい、リンパがはれる、身体が疲れやすいということが、普通におきてくる可能性があります。チェルノブイリではおかしくありません。子どもたちに影響が大きいからといって、話は子どもですむとは言えません。子どもばかりでなく、大人にも広がってくる。年配の人には確かに出づらいかもしれませんが、二十代、三十代、四十代くらいまで、普通に兆候が出てきても何もおかしくありません。以前から何回も、福島、中通りや浜通りに子どもたちが住み続けている現実はありえないから、なんとか子どもたちだけでも、疎開させられないかと訴えました。ここは、低線量とももう言えないからですが、危険はさらに拡大しています。政府の方針よりも何よりも、この放射能の危険が実はどれだけ具体的な形でたちあがってきて、最終的にはどういうことになるのかを想像したときに、命のロシアンルーレットを子どもに引かせるのかとも私はいいました。私は、このロシアンルーレットをやりたいとは、全く思いませんが、事はロシアンルーレットではすまないかもと、きのうから何人かの医師と話をしていて思いました。
というのも、死に至らなくても、いろんなかたちで、子どもたちも、若い女性も、男たちも、放射性物質は傷つけていく事、特に内部被曝の深刻さをまったくみようとしないこと。その程度が、どのくらいかというよりも、低線量であっても、身体の不調は、かなりの確率で出てくるという可能性の指摘です。「医学というのは、明確な症状が出て、因果関係が完全に特定されなければ、それが結果として論文に載らないものです。そもそも。全体的に身体不調がある、喉や免疫の異常があることと、むすびつける形には論文としてはなりづらい」と言いながらも、「個体差は勿論あるけれども、内部被曝すれば、心身の不調は一定程度必ず起こる。いいですか、数千キロ離れたスウェーデンとかでも、甲状腺の異常もおきているし、脳の活動にも障害が起きていることがある。創造的なことができなくなったりする状態。病名がつかないけれども、体力が落ちていることもある。」と言われました。勿論、どこまで危険を重く見るのかは、その人とその人によって見解は違いますが、呼吸や食物などからの内部被曝をどうしていくのかというポイントが大きくなってきた場合に、その被曝が、致死にはいたらないが、通常の健康を大きく蝕むものになっていくという現実がありうるということを考えて判断していくしかないのかもしれません。 もちろん、低線量で被曝の初期症状というものと、放射性物質がどのように関係しているか、その方法は、まだ学問的に成立していないでしょう。「被曝の初期症状」を、ほとんどの日本の医師がイメージするのは、原発至近で大量に被曝して、その後に出る症状のみの想定ですので、低線量の地域で「初期被曝」はないと考えるようです。大量に被曝をしなければ初期症状はおきないという固定観念が、まずあるのです。ここに、落とし穴があって、その影響がおもったよりも多面的な形で、いろいろと出てくる、致命傷にならなくても、かなり影響してくる状況があった場合に、これを放置できるのかと言う事です。
以前に、チェルノブイリの時にソ連政府が行っていた事と、日本政府が行っていた事を調べると、とても似ていると書いたことがありましたが、実は当時のドイツも当初は、今の日本のような曖昧な対応を取り続けていて、結果的に追い込まれていき、大きな流れにつながってきた状態があります。その時に、やはり一番声を上げたのは、母親や若い女性、そしてその夫にあたる人々です。せいぜい四十台くらいまでの若い世代で、それ以上の世代の男たちや高齢者は立ち上がらなかったそうです。もし、今の日本が当時のドイツの類似系を辿っているのなら、是非、女性たちがまず声をあげてほしいと僕は考えています。声をあげて、はじめる事からしか大きなきっかけはありません。是非、皆さん立ち上がりましょう。変えてゆきましょう。
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