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2011年05月29日
福島第一原発の汚染水の処理で、東電はもとより日本政府からも頼みの綱とされているフランスの「アレバ社」。ニュースによれば、東電は、福島第1原発の施設内にたまった高濃度の放射能汚染水の処理費用として531億円を手当てしているそうです。今までの東電の発表を聞いていると、この金額で済みそうもないですね。
ところで、アレバ社とは、どんな会社なのか。本紙の過去の新聞記事などを参考に、調べてみました。
はじめに、プロフィールから。アレバ社は、2001年にフランス政府の肝いりで設立した原子力複合企業です。フランス原子力庁やEDFと呼ばれるフランス電力会社などが出資しています。いわゆる国策会社です。原子炉の建設から運転、ウランの探鉱から使用済み核燃料の再処理、ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の製造まで行います。原子力関連の「何でも屋」です。
水素爆発した福島第一原発3号機で使われていたプルサーマル用のMOX(モックス)燃料も、アレパ社の子会社の前身企業が製造しました。
そのアレバ社と提携して、2008年から原発用の燃料を共同生産しているのが、三菱重工業です。
アレバ社の傘下には、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す再処理工場や、プルトニウムとウラン燃料と混ぜ合わせたMOX燃料を製造する会社があります。
日本の原発の使用済み核燃料を、フランスのアレバ社の傘下企業に運び、プルトニウムを取り出し、MOX燃料と、そのときにできた高レベル廃棄物が日本に返還されます。
プルサーマルは、通常の原発で、このプルトニウム入りのMOX燃料を使う発電方式ですが、アレバ社は、日本のプルサーマルと「切っても切れない」、脱原発派から言えば、「切りたくても、なかなか切ってくれない」関係にあるといえるでしょう。汚染水の処理で、ますます切れない関係になりました。
このアレバ社、実は北海道の経済とも関係があります。
2008年11月21日付の道新の記事「日鋼、室蘭に新工場 原発鋳造部品シェア8割」によりますと、日鋼の室蘭製作所には、世界最大級の1万4千トンプレス機があり、原子炉圧力容器など原発関連の鍛造部品を作っています。記事によれば、日鋼は、原発関連鍛造部品の8割のシェアを占めていて、「原発建設は室蘭製作所抜きには成り立たない」と言われるそうです。
当時は世界中で原発新設計画が目白押しで、そのために日鋼は室蘭に新工場建設を含む大型投資を行い、「フランス原発大手のアレバ社は、日鋼との間で16年までの長期安定供給を締結した」とあります。不景気に悩む地元にとっては、工場新設はもちろん朗報です。
最近、マスコミなどで「原子力村」という言葉がよく使われていますが、「村」などというレベルではなく、世界規模で原子力マネーが地域経済まで浸透していることに脱原発への道のりの難しさを感じます。
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