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【政界地獄耳】「原発の安全性」無視の歴史
[日刊スポーツ 2011年5月28日付]
★政府の原発事故後のコントロール能力が、施設の安定化にせよ、情報管理にせよ、安全というには程遠いお粗末なものだったことは連日の報道でよく分かった。今、我が国の原発建設の安全性に対して戦い続けてきた政治家の問題提起が話題になっている。元日本共産党委員長、社会科学研究所長・不破哲三が今月10日に講演した「科学の目で原発災害を考える」(同14日付「しんぶん赤旗」)が党ホームページに掲載されている。
★「原発に詳しい」と自負する首相もいるが、不破も東大物理学科卒業。国会議員生活34年、18人の歴代首相と“対決”してきた不破の、原発に対する感想は「論戦をした私自身の実感を言うと、質問に答える政府側が、原子力の問題をほとんど知らないで、済ませていることにあきれ続けた歴史」という。
★「最初の76年1月の質問は、三木武夫内閣の時でした。当時は原発は6カ所に9基、出力の合計は400万キロワットほどでした。そこへ政府が、9年後には4900万キロワットにまで増やすという原発の『高度成長』計画を立てたのです。その原子力発電所の1つ1つが安全かどうかの審査をきちんとやっていると責任を持って言えるか、という問題です。政府側の答弁は『十分やっています』ですよ」から始まり、浜岡原発が地震の危険地帯であることの指摘、老朽炉が多いことなど利潤第一主義で安全対策を怠ってきたことと、歴代政府が根拠のない安全宣言をしてきたことが整理されてつづられている。
★「原発がいわば国策」という言葉が恒常的に使われるが、不破の話を聞いていると安全対策抜きでここに至ったことがよく分かる。何よりも現政府関係者たちは一読すべきだ。政治のなすべき役割がよく分かる。(K)
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http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-05-29/2011052902_03_1.html
2011年5月29日(日)「しんぶん赤旗」
不破氏の「原発」講義に反響広がる/新聞・TV 「政府関係者は一読すべきだ」
日本共産党の不破哲三社会科学研究所所長が10日に行った講義「『科学の目』で原発災害を考える」(本紙14日付)への反響がマスメディアでさらに広がっています。
日刊スポーツ28日付コラム「政界地獄耳」は、「今、我が国の原発建設の安全性に対して戦い続けてきた政治家の問題提起が話題になっている」と不破氏の講義を紹介。「利潤第一主義で安全対策を怠ってきたことと、歴代政府が根拠のない安全宣言をしてきたことが整理されてつづられている」と書き、「不破の話を聞いていると安全対策抜きでここに至ったことがよく分かる。何よりも現政府関係者たちは一読すべきだ。政治のなすべき役割がよく分かる」と締めくくっています。
同日放送の朝日ニュースター「パックインジャーナル」では、キャスターの愛川欽也さんがこのコラムをとりあげました。愛川さんは、不破さんが「国会で原発問題を質問してきた中で一番大変だなと思った」のは、答える側の大臣が原子力の問題をほとんど知らないことだったと語っていると紹介しました。
これに早野透桜美林大学教授は「(不破氏の講義を)私も読んだ」と述べて、原子力が安全性など顧みられない軍事技術から始まったことなど講義の内容を語り、「原子力利用は、今なお未熟な技術なんだ、もともと軍事(目的)なんですよ」と強調しました。
ジャーナリストの二木啓孝氏も、「毎日」21日付の岩見隆夫氏の「近聞遠見」で紹介されていたので「近くの『赤旗』の販売店に行って私も読んだ」と発言。「核燃料の最終処理場は日本に実はない」と話し、「トイレのないマンション」ぶりを指摘しました。
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【関連記事】
「科学の目」で原発災害を考える/社会科学研究所所長 不破哲三(日本共産党HP)
http://www.jcp.or.jp/seisaku/2011/20110510_fuwa_genpatsu.html
近聞遠見:トイレなきマンション=岩見隆夫(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/seiji/iwami/news/20110521ddm002070120000c.html
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