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東電、この3週間が正念場 計画見直しも
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110528/dst11052800030000-n1.htm
2011.5.27 23:59 産経新聞
福島第1原発の汚染水問題で、移送先施設の水位低下が判明し、連絡通路への流出が確認されたことで処理計画は見直しを迫られつつある。東京電力は、ほぼ満杯となった施設に追加で5000トンを移せるとするが、外部に漏水していれば移送は中断せざるを得ない。汚染水の浄化システムが稼働するのは6月中旬。増え続ける汚染水の処理は、3週間近くも綱渡り状態が続くことになる。
東電はこの日、「計画分を移送したからといって、建物が満杯になるわけでない」として、追加移送の可能性を明らかにしたが、実現については「一度立ち止まって経済産業省原子力安全・保安院と確認する」と述べるにとどまった。
■重なる誤算
汚染水は1〜4号機の原子炉やタービン建屋などの地下に計約9万8500トンあると推計されている。原子炉を冷やすために注入された水が漏れ出していると考えられており、「冷却水を入れれば入れただけ汚染水が増える」(東電)状況だ。
汚染水をそのまま放置すれば海へ流出する恐れがある。そのため、東電は放射線量が高い2号機と3号機の汚染水を優先して集中廃棄物処理施設に移送。汚染水の浄化システムで放射性物質を取り除き、タンクや静岡市から譲り受けた人工浮島「メガフロート」などに貯蔵する計画だった。
だが、ここへきて誤算が生じ始めた。汚染水の浄化システムの稼働時期が設置工事などの遅れで6月上旬から中旬にずれ込んだうえ、3号機の原子炉温度が5月上旬から上昇。予定よりも多くの水を注入する必要に迫られ、それに伴って汚染水も増加した。
その結果、東電が想定していた6月上旬よりも早く貯水施設が満杯に近づき、3号機分の移送をいったん停止する事態になったところへ、今回の「漏水疑惑」が追い打ちをかけた。
東電は「水位低下の原因が分かるまで水の移送はできない」と説明している。他に移送先の候補がない現状では、汚染水は原子炉建屋やタービン建屋の地下にため続けることになる。
■専門家「備え甘い」
こうした事態に、北海道大の奈良林直教授(原子炉工学)は「容量がいっぱいだからといって、冷却のためには炉心注水は止められない。東電も移送先が満杯になるのは想定していたはずで、備えが遅い」と、見通しの甘さを指摘する。
東電は、タービン建屋などの大量の汚染水を浄化し、原子炉に入れて冷却に再利用する「循環注水冷却」を事態の収束に向けた工程表に盛り込んだが、この冷却方式は汚染水処理が順調に進むことが前提。実際に漏水が判明すれば、工程表への影響は避けられなくなりそうだ。
(EX編集部/SANKEI EXPRESS)
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