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まず、格納容器設計者・後藤政志さんの見解と京都大学原子炉実験所・小出裕章さんの見方をご紹介する。
両者とも5月23日、圧力容器の底部からデブリ(炉心が溶けた塊)がメルトスルーしていると衆議院の委員会で参考人意見陳述をしていたが、一日も経たず24日には3機とも圧力容器が破損しているとして東電はにこれを一部認めた。東電はメルトダウンかメルトスルーかについては曖昧にしている。
両氏ともメルトスルーは勿論の事、格納容器の貫通まで推定している。
16cmの鋼鉄製の圧力容器がいとも簡単に突き破られることなど到底想像もできないことだ。
しかし前にも説明したように、制御棒の穴や測定用や配管の貫通部等、原子炉バウンダリーの脆弱性が問題であり、今まで安全神話によって隠し通されてきたことが白日の下にさらされただけのことだ。
本質的な問題は「原子炉は巨大で危険なピタゴラスイッチ」である点だ。いつ球が落下するかわからないスリル満点なピタゴラスイッチは、子どもの遊び道具としては良くできているのだが、多くの人命を託すことができるような代物ではないのだ。
次に隠された重要な問題点を指摘しておきたい。東電や政府がメルトダウンを認めた背景は2つある。
一つはサミット等の外交日程から差し迫った世界からの説明要求、更にIAEAの査察を控え逃げ切れなくなったこと。
もう一つは最近の東電の発表の中には使用済み燃料プールの状況がほとんど見られないが、これを隠す必要があり、原子炉の方に関心を引き付けておきたい思惑が働いているとみている。
特に後者については、米フェアウインズ・アソシエーツ社のアーニー・ガンダーソン氏の見立てに注目した。同氏は3月15日の3号機の垂直に黒煙をあげた爆発は水素爆発とは考え難いと云っている。
東電の発表では燃料溶融物は圧力容器の底部に留まって冷やされているとしている。
少なくとも原子炉内で水蒸気爆発は起こしていないことは、東電や後藤・小出両先生ともに認めるところだ。
アーニー・ガンダーソン氏は使用済み燃料プールで核爆発が発生したと見立てているが、原子炉の水蒸気爆発が起こってないとすれば、それしか考えられない。
いずれにしても、使用済み燃料プールでの核爆発か原子炉での水蒸気爆発であり、単なる水蒸気爆発でないことは確かだ。
20ミリシーベルトの問題をはじめ日本政府は人命より重視する何かがあのではないかと疑われ始めており、人命軽視の罪を問われる時期が必ずやってくるに違いない。
2009年4月に309人の犠牲者を出したイタリア中部のラクイラ地震で、地震学者が直前に「安全宣言」を出したために被害が広がったとして、ラクイラ地裁の予審判事は5月25日、学者7人を過失致死罪で起訴した。地震予知失敗の刑事責任が問われる、世界でも異例の裁判となる。
起訴された国立地球物理学火山学研究所(INGV)のエンゾ・ボスキ所長ら7人は、地震発生6日前の同年3月31日、政府の災害対策機関の幹部やラクイラ市長らと災害対策委員会を開いた。ラクイラで半年間にわたって続いていた微震について検討したが、避難勧告は見送られた。
日本でも原子力村で原発安全神話を作ってきた連中が過失致死罪で刑事責任を問われる事態が発生しない保証はどこにもない。
http://www.youtube.com/user/nyugankenshin#p/a/u/0/2238SosnReU
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