http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/689.html
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1号機の「非常用復水器停止問題」と原子炉水位の異常低下から、1号機は、津波とは無関係に地震のみで機能不全に陥り、メルトダウンとすべての閉じ込め機能喪失まで進んだと主張してきたが、東電自身がそれを証拠立てる資料を最近公表したので紹介する。
「地震及び津波の発生と事故の概要[2011年5月23日]」(http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/index-j.html)というPDFファイルのP.11に、図解入りで次のような記述がある。
「参考:通常の原子炉停止時の炉心冷却系統
▲核燃料は、制御棒を炉心に挿入し核分裂を停止した後にも、燃料からの崩壊熱が発生しつづけます。
▲この崩壊熱を除去するために「残留熱除去系」が設置されており、炉心の水を残留熱除去系ポンプで循環させ、「残留熱除去海水系」熱交換器を介して海水による除熱を行います。
▲これにより、安定した冷温(65℃以下)が維持されます。」
(http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/images/f12np-gaiyou_1.pdf)
1号機も、地震でダメージを受けていなかったら、地震でのスクラム(緊急自動停止)後なにもないまま非常用復水器が自動起動するのではなく、まずは上記の「残留熱除去系」が動くのである。
地震で外部電源は途絶えても、津波来襲の前だから、非常用ディーゼル発電が動いているから「残留熱除去系」の駆動に問題はない。
先般問題になった「非常用復水器」は、地震(14:46)から6分後の14:52に自動起動したと説明されている。
それからわかるのは、“6分間の空白”があったことである。
推測だが、6分間「残留熱除去系」が動こうとしたのだが、配管が損傷していて機能がうまく果たせなかったので、非常用復水器が自動起動したと考えている。
「地震及び津波の発生と事故の概要[2011年5月23日]」のP.11の図解を見ればわかるが、「残留熱除去系」はこれまで何度か説明してきたように“再循環ポンプ”の配管(再循環パイプ)に繋がっている。
「残留熱除去系」は、“再循環ポンプ”を利用するかたちで原子炉内の燃料の残留熱を除去するシステムなのである。
私以外にも多くの人が指摘しているように、また原子炉の配管破断事故でまず最初にとリあげられるように、再循環パイプは損傷を受けやすい。
東電は、巧妙に、1号機の即日メルトダウン事故とは関係がない資料のように載せているが、きちんと1号機との関係で「残留熱除去系」の存在を説明する義務を負っている。
そして、東電・政府のみならず大手メディアも、福島第一1号機が津波ではなく地震で機能不全に陥り、メルトダウンにまで進んでいったことをきちんと認めなければならないのだ。
それが、原発は地震でとんでもない事故を引き起こすという判断を導き、すべての原発が廃止に向け動き始めるきっかけになるとしても.....
※ 参照投稿
「ふざけるな!ナメルな!1号機「非常用復水器」停止問題:この期に及んでもウソをつく東電と同罪か無能の枝野長官」
http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/361.html
「1号機は津波ではなく地震による損傷でメルトダウン:再循環パイプの破損で津波前から毎時25トンの冷却水漏れ」
http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/584.html
「衆議院予算委員会の審議でみたグラフをもとに「1号機問題」を補足:ますます見えてくる管政権の国民軽視のエセ言動」
http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/625.html
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