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(http://ytaka2011.blog105.fc2.com/blog-entry-212.html#comment9978)
武田邦彦のサイトは最も信頼しているサイトのひとつですので、武田先生のおっしゃっていることは基本的には事実ではないかと思います。
ただ、放出される放射線量そのものが減っているというよりも、放出のされ方がこれまでとは異なっているということではないかと思います。
つまり、原子炉への注水がまだちゃんと行われていなかった3月中旬から下旬では、大量の放射性物質が大気中に放出されていました。
一方、いまは注水が実施され、水が圧力容器などに空いた穴からどんどん外部へと漏れ出ているので、大量の放射性物質は汚染水として外部に放出されているはずです。
ですので、放射性物質の放出のされ方が変わったというだけで、放射性物質そのものの量はむしろどんどん増えていると思います。
事実、4月の終わりには4号機の建屋から漏れ出た水から3億ベクレルのヨウ素131が検出されました。ヨウ素131は核分裂反応が起こっていないと生成されない物資で、なおかつ半減期は8日です。この短い半減期からして、4月の終わりには検出されたヨウ素131が3月12日や14日の爆破のときにできたものではないことは明らかです。このヨウ素131は、4号機でメルトダウンが起こり、核分裂反応で新しく生成された放射性物質です。
ということは、現在でも放射性物質の生成は続いていることを示しています。1、2、3、4号機がメルトダウンしているなら、これらの原子炉すべてで新たな放射性物質の生成が続いており、むしろ量としては増大しているのではないかと思いますよ。
いま、1号機の内部の放射線量が200シーベルト(ミリでもマイクロでもない、ただのシーベルトですよ!)を越えています。これはすさまじい線量で、入ったら人間は即死する線量です。これだけの線量がでるということは、いま1号機では核分裂反応が起こり、大量の放射性物資が生成されている最中だと思います。
最近では、空間線量は各地で低下傾向が続いています。ですが、土壌の積算汚染、また地下水や下水、海の汚染はどんどん拡大しています。
また、空間線量が下がったから安全になっているのかといえばまったく違うと思います。これから被爆の健康被害は大変な状況になるのではないでしょうか。
「放射線リスク欧州委員会(ECRR)」というまったくの別な組織の基準が存在します。ここは、「国際放射線防護委員会」の基準が外部被爆のみを対象にしており、内部被曝による健康被害は無視しているので、「国際放射線防護委員会」の基準には根拠がないとして、外部、内部の被曝を考慮した基準を設定しています。
「放射線リスク欧州委員会」の基準では、放射性物資を体内に取り入れると体内で放射線を出し続けるので、低い線量の被爆であっても大変な健康被害が出るとしています。はっきりした基準は忘れましたが、1ミリシーベルト/年がぎりぎりの許容範囲ではなかったかと思います。
ところで、「国際放射線防護委員会」と「放射線リスク欧州委員会」のどちらの基準を採用するかはそれぞれの国が自由に決定できるはずです。日本政府は恣意的に原子力推進派の「国際放射線防護委員会」の基準を採用しました。
また、日本の放射線学会という専門家の組織ですが、これも「国際放射線防護委員会」の基準を強く押しています。最近、琉球大学の矢ヶ崎名誉教授が放射線学会に関して、1)放射線の悪影響を学会で発表する研究者には大変な圧力がかかること、2)原子力推進の立場の経済産業省と電力会社の意向で運営される政治組織であり、科学的客観性はないこと、などを告発しました。内部被曝の詳しい説明と合わせてぜひご覧ください。
■以上のような観点から見ると、武田先生のコメントは以下のような前提からなされているのではないかと思います。
@)放射性物質の放出は、大気よりも水による放出に変化した。そのため、空間線量だけを見ると放射性物質は低くなりつつある。
A)健康への危険度の査定は外部被爆の線量を中心に考える。
この2つの前提を適用すると、武田先生のような結論になってくると思います。
■フクシマ原発事故後に生まれた・・「奇形耳なしウサギ」の動画(You Tubu)
これを見ても・・内部被爆を考慮するとはるかに深刻ではないでしょうか。
先ごろ、福島で20年間ウサギを飼っていた人が、安全を確かめるためにあえて外に生えている草を与えて飼育したとこと、奇形のウサギの誕生が報告されています。
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