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5/23(月)テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル〜原発事故でどう変わる!?エネルギー政策を徹底検証!!」
http://www.tv-asahi.co.jp/tvtackle/
日本原子力技術協会最高顧問・石川迪夫の発言要旨(番組内の発言から一部)
◆福島第一原発が津波以外にも地震の揺れによっても被害を受けているかもしれない、それはまだ検証されていないのではないですか?
「それはないようですよ。この間からデータが出てきている。初めの1時間くらいはちゃんと冷えているというデータは出てきてますから、それは大丈夫です」
◆福島の事故が起こる前までは、こういう重大事故は絶対に起こりえないという見解をずっと述べていらっしゃったと思うんです。しかしそれが起きてしまったということについてはどうお考えですか?
「原子力発電というものを作るものに対しては、安全設備自身は全部計画どおりちゃんと動いてくれています。ところが、原子力発電と地球との関係ですね、それからもう一つは8時間経って来なかったというから、社会的な約束との関係に今回は問題があったと思います」
(「それはヘリクツって言うんだ」との声に)「いや、お待ち下さい。というのは、世界の原子力の安全を作るルールというのは全部同じなんですよ。ですから、地球に対してどのようにやっていかなくちゃいけないかということを世界に対して発信する。それから8時間ということも、無限に停電でてきたら、燃料プールだって全部溶けますよね? ですからどれくらいのところまで電気の停電の時間を見ておくか。それでもダメだったら、今度はあるものとして日本海から電気の線を引っ張ってきなさいと、そういったようなルールを新しく今から国際的に作っていく」
◆今までそれを全部統括して大丈夫だという判断は誰がしてたんですか?
「それは日本政府ですよ。世界のルールでもってこれでいいだろうと考えて・・・」
◆2007年7月、新潟中越沖地震で、柏崎刈羽原発事故で重大な事故が起きていた。あのときに、津波も含めて対策をする絶好の機会だった。そこは反省してもらわないと困ります。
「地震の方について言いますと、強度的、構造的なものは、柏崎刈羽は事故寸前だなんてそんなことはありません。きれいに止まって、みんな安定冷却までいたしました。(「クレーンが壊れた」との発言に)クレーンぐらい壊れたって原子炉の安全性にぜんぜん関係ないじゃないですか。(「それはやっぱり重大事故ですよ」との発言に)そんなものいいですよ。工場なんかはもう機械から何から何まで波を打ったような感じで、そんなことを重大事故だと言ってたら世の中全部重大事故ですよ(笑)」
◆その原子炉直下で起きた地震って初めてですよね?
「それにも耐えた。それにも原子力発電所は耐えて安全に止まって、柏崎刈羽の場合は止まったです」
◆そこで本当に学んでいたら、今回の事故はあったんですか?
「地震屋さんというのは、強度のことばっかりですよ。そのとき、津波のことをおっしゃった先生は一人もおりませんよ」
◆炉心溶融にならずに済んだ方法はあったんですか?
「8時間以内に電気が来ていたら、ならなくて済んだでしょうね」
◆炉心が溶融状態ですよね、これを止める方法はどうやるんですか?
「スリーマイル島のときには強制冷却、ぐるぐる水を強烈に回しまして、発熱以上に熱を取ってやればだんだん固体になりますよね。これはお分かりになりますね。そういう方法を講じれば、放射能というのは気体とか液体ですから、出なくなって、きれいな状態で固体にして冷却してやればできます、これが一つ」
「だけど、これはまだ推測なんですよ。誰も行って見てないんですよ。ですからもうわれわれ原子力屋はですね、原子炉のそばまで行っていったいどうなっているかというのをですね、敵の姿をね、また戦争中と言われるかもしれんが(笑)それを見てやらなくちゃいけない」
◆敵の姿を見れば、方法はあるんですか?
「方角というのは何とか立てます」
「もう一つはチェルノブイリです。(中略)そういうふうな方法と二つあるとすれば、その中間の方法もありうると。その中間の方法というのは、ある程度まで水で冷やしておいて、そして固体に、楽になったときに固めると。発熱の量というのはある程度どんどんと、これは10年のオーダーですけどね、下がってきますからね。
(「えっ10年かかるんですか?」との声に)10年で一桁くらい下がると。無くならないんですよ、放射能の熱というのは。(黙って見てるってことですか?)それでよければそのように見てらっしゃったら(笑)。溶融している炉心の状態をつかんでから、それをつかむのには、3か月から5、6か月かかるでしょう、今からやってもな。そうするには、どうするかといったら、そこへ入るんですよ。
(ビートたけし「先生がまず行こう」と発言)行って見なくちゃならない。だってね、液体だってこんなきれいな液体なのか、味噌汁の状態なのか、ドロドロになってゼンザイになっているのか。(中略)どんなものか、私自身も知りません。
(「誰かが特攻隊になって?」との声に)いいえ、それをやっていいっていうんだったらね、もう水を全部止めてしまうことですよ。そうしたらどうなるか、自然に蒸発していって一番最後炉心の底抜けてボトンと落っこちたところがまだ水に入っている。だからそういうことだってやる方法は、やれというならありますよと。そのためには政府の方の考え方をしっかり決めといてくれれば」
◆でも、その場合のリスクはどうなるんですか? ボトンと落ちたときに。
「だから、それは政府の方で決定してくれれば」
◆そうじゃなくて、リスクはどうなるんですか、専門家に聞きたいんです。
「だから、いまおっしゃってられるのは、やる方法があるかと言うから、そういうふうなドラスティックな方法もあると申し上げてるんで、ドラスティックな方法でないようにするんだったら、そういう方法もいろんなことが考えられます」
(それに対する声「さっきからお話をこう聞いていると、微妙になんか答えが出てこない・・・」)
「原子力発電につきましては、私自身はいまだに一番いいものだと思っております、エネルギーとしては。ですけど、いまの状態でですね、これをもっとやれとか、そういうふうな言える状況にはありませんから、まず皆さんがたがいろいろお考えになっていらっしゃることをやっていかれればいい。そうしてその結果、産業の構造がどのように変わっていくか、そういったところも見られて、また将来いろいろと動きがあるのであろうというふうに思っておりますよ」
石川迪夫[イシカワミチオ]のプロフィール
香川県高松市生まれ。東京大学工学部機械工学科卒。1957年日本原子力研究所入所。1963年に日本で初めての発電に成功した動力試験炉「JPDR」の建設、運転に従事し、米国SPERT計画に参加後、反応度事故に関する実験計画「NSRR」を立案、実施した。同東海研究所副所長を経て、1991年4月、北海道大学工学部教授に。退任後、原子力安全基盤機構技術顧問などを務め、2005年4月、日本原子力技術協会理事長に就任。1973年〜2004年まで、科学技術庁(現文部科学省)の原子力安全顧問や経済産業省原子力安全・保安院の原子力発電安全顧問のほか、IAEA(国際原子力機関)の各種委員会日本代表委員などを歴任。主な著書に「原子炉解体」(講談社)、「原子炉の暴走」(日刊工業新聞社)などがある。
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日本原子力技術協会最高顧問・石川迪夫の「朝まで生テレビ」発言主旨(「福島の燃料棒は全部溶け落ちている!」)
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