13. 2011年5月24日 21:53:26: C7HkTOr3Q6
文部科学省政務官の笠浩史議員に対して送った質問に対するメールの返事をもらいました。(5月9日)質問内容は、東電の賠償問題の他に、4月19日の【福島県内の学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方について】の通達についてです。この政務官の返事を読んで更に返事を出す気力もなくなりました。少子化を考えた時に1人の子供の将来の健康を無視できないはずなのに、しかも今回の震災で多くの若者や子供の命を失っているのに、信じられません。この政務官は、子供たちの転校による精神的リスクより、被曝することの精神的・肉体的リスクが小さいと考えているようだ! こんな政務官は、文部科学省の政務官である資格はない!辞任して欲しい。これまでの様々な行政・政治・裁判の判例を考慮しても、【前例を創る危険性】を考えたら絶対阻止しなくれはいけない。何年後かに同様のことが起きれば、必ず今回の【前例】が悪用される!! これは、福島だけの問題でなく、全国の学校の児童に関わることで、全国のPTAが起ちあがらないといけない! 以下がその政務官からの返事です。
差出人:info この度は、メールにて貴重なご意見をいただきまして誠にありがとうございます。 東京電力の賠償問題等についてですが、現在、原子力損害賠償紛争審査会において被害者の救済範囲などについて議論が進められています。 東京電力の責任においてどこまで賠償するのか、国の負担をどうするのかについては損害の全体像が明らかにならなければ決めることはできません。 一部報道では、政府与党が電気料金の値上げを容認したと報じられておりますが、こうした方針が決まった事実はありません。 もちろん、党内でも、様々な議論が行われており、中には「すべてを国で責任をもつべきだ」と主張する議員もいます。 大事なことは、国が負担するということは電気料金の値上げであれ、税の負担であ れ、国民の皆様に負担していただくということですから、当然ながら国民の納得を得ることが大前提となります。 このためには、東京電力の資産売却、人件費などを含めた徹底的な経費削減、株主責任なども含めてまずは東京電力側の姿勢をしっかりと問うていくべきだと考えます。 さらには、これからのエネルギー政策をどのようにしていくのかがもっとも重要な課題です。 地球温暖化対策で温室効果ガスの排出量を25%削減するため、原発を増設していく方針を掲げておりましたが、これを見直し、エネルギー政策の転換を図らなければなりません。 太陽光、風力など自然エネルギーを推進していくための新エネルギー成長戦略を国家ビジョンとして示す必要があると思います。 これを実現するためには発電と送電の分離分割による電力の自由化も検討すべきと考えております。 いずれにしても今回の原発問題を契機として今後の日本のエネルギーをどうしていくか、政府内はもちろんですが、立法府である国会においても党派を越えて大いに議論し取りまとめることができるようがんばってまいります。 次に、福島県内の学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方についてですが、多くの皆様からご意見や厳しいご指摘をいただいております。 HP上でもアップをさせていただきましたが、こちらに転写いたします。
4月19日、文部科学省では、原子力安全委員会の助言を踏まえた原子力災害対策本部 の見解を受け、学校施設等の利用判断に関する暫定的な考え方(年間20ミリシーベルト)を示し、福島県に通知しました。 あくまで20ミリシーベルトという数値は暫定的な目安で、今後、できる限り子どもの受ける線量を減らしていく方針です。 そのため、教員に線量計を配布し、実際の受ける線量を測っており、5月の連休明け に第一回の結果が明らかになります。 それらを踏まえ、現在の方針の妥当性を原子力委員会に報告しつつ再確認し、夏休みには、暫定的な考え方をゼロから見直し、数値の変更も必要に応じて検討してまいります。
さらには、多くの皆様がご心配されている学校ごとの年間積算放射線量推計値についても、子どもたちの生活パターンや放射性物質の減衰を考慮した推計値を出し、近く発表できるよう現在、準備を進めております。 実際に受ける線量は、多くの学校では、年間20ミリシーベルトは大幅に下回ると予測しています。 1日の生活について、毎時3.8マイクロシーベルトの屋外に8時間、かつ毎時1.52マイ クロシーベルトの木造家屋に16時間滞在すると仮定し、これが365日継続した場合に、1年で20ミリシーベルトに達するという計算です。 放射能の減衰は、全く考慮にいれておらず、また学校での生活は、校舎内で過ごす割合が相当占めるため、より安全側の仮定に立った試算です。 5月6日の段階で、校庭の利用制限を行った13校のうち12校の校庭では毎時3.8マイク ロシーベルトをすでに下回っています。 このような考え方に多くの専門家は問題ないとしていますが、中には、1ミリシーベルトにするべきだと仰っている専門家もいらっしゃることも承知しております。 ただ、仮に年間1ミリシーベルトとした場合、福島県内の数百校は閉校することにな り、そうなると他地域への転出・転校ということにならざるを得ません。 この場合、現地の子どもの心身への影響は極めて大きく、放射線を受けたということに対する過度の不安感を長期間抱き続けることを極力抑え る観点からの配慮も重要であると考えております。 子どもたちの心身の健康にとって何が最善であるかを、常に、細心の注意をもって考え、きめ細かく対応していきたいと思います。 また、高い放射線量が測定された校庭の表土を除去してほしいとの要望も地元自治体から承っております。 この点については、処分先のめどのないまま土を削って校庭などに集積(盛土)すると周辺の放射線量が高くなり、かえって悪影響を及ぼす危険もあります。 現在、処分方法や処分先について関係省庁と協議を進めておりますが、今すぐどこかに運び入れる状況ではありません。 こうしたことから、学校等の校庭における表層の土を敷地外へ持ち出さない上下置換工法(校庭の表層の土と下層の土を入れ替える)などの方法が、放射線量をできる限り低減させる方策として有効と考えられるため、8日に実地検証を行いました。 効果が確認されれば地元自治体とも相談し、早急に対応していきたいと思います。 最後になりますが、モニタリングの回数や地点を増やしていくことも視野に入れ、 引き続き継続的なモニタリングを実施し、数値や状況を随時チェックすることで、子どもたちの安全が確保されるよう万全を期し、かつ、あらゆる手段を講じて放射線量を下げていくために全力で取り組んでまいりますので、何卒ご理解の程宜しくお願い申し上げます。 文部科学大臣政務官 衆議院議員 笠浩史
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