http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/397.html
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昨17日に発表された東電の「新工程表」に、課題1として漏水=建屋内溜まり水があげられ、解決策としてそれを「循環注水冷却」に利用することが提示されている。
漏水のすべてが建屋内にとどまっているわけではないし、今後の推移で漏水がタービン建屋に流れ込み続ける保証もないのだが、意図的な海洋投棄や見て見ぬふりの海洋流出は極力避けなければならないから、“当座”は「新工程表」にある方式を冷却の一助とすることに異はない。
しかし、問題は、そのシステムのなかに位置づけられている放射性物質の除染処理である。
併行して行われるポンプアップした溜まり水の塩分処理は構築システムをできるだけ長く安定的に利用する意味で理解できるが、除染は必要ないのだ。
(中性子線が飛び交っているのなら問題はあるが、ガンマ線やベータ線、アルファ線なら配管や機器に決定的なダメージを与えることはない。使用期間も数十年というほど長いわけではないだろう)
溜まり水に含まれている放射性物質は、元々原子炉から出てきたものである。
それを含む水は、冷やし脱塩して戻せば済む話なのである。
貯蔵タンクに入れるにしろ、先々どこかで廃棄を予定している水なら、お金を投入してできる限り除染しなければならない。
しかし、閉じたサイクルでぐるぐる回す今回のアイデアであれば、アレバはいらないのだ。
アレバに支払う除染費用は、「セシウムの処理に水1リットルあたり10万円から数十万円。1万トンなら1兆円」(J−CASTニュース)と言われている。
他の放射性物質もあるから、それ込みでお願いと言われるのを含んだアレバの金額提示だろうだから、上記の金額、1トン=1億円は請求されるだろう。
少し冷静に考えればわかるが、今回のシステムでアレバがたとえ10万トン処理(10兆円)したとしても、閉じたシステムなのだから、水は元の6千トンしかない。だからこそ、汚染水を増やさないと胸をはれるのだ。
今回のシステムは、汚染水は増えないのに、同じ水を何度も何度も回してそのたびに除染することでチリンチリンと懐にお金が入ってくるという「21世紀の錬金術」の装置なのだ。
(アレバはフィルターや薬剤を次々に投入することにはなるが)
不必要な除染に使う金があるのなら、あらゆる被害者に迅速にまっとうな金額を支払うべきだし、地下水・海洋・大気などの汚染減少のために福島第一を隔離する工事を急ピッチで実施しなければならない。
東電の清水社長は、資金が枯渇しかけているから、国会で補償支払いの8電力会社&国家支援スキーム法案の今国会での成立を求めるという不埒な言動をしていたが、そんなくだらん政治的な発言を偉そうにするのなら、自社の経費を首切りナシでとことん切り詰め、除染のような不要なお金の流出を極力避けることを考えるべきだ。
ふざけたことに、東電を破綻させないというのが大前提の今回の補償スキームが成立すれば、アレバのために上乗せされた電気料金と税金をせっせと支払うことになるのだ。
この除染システムと管政権の東電原発事故補償スキーム法案は、言っても詮ないが、絶対の阻止しなければならない。
※ 参照リスト
「新工程表」:『 「福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋」の進捗状況について』
http://www.tepco.co.jp/cc/press/11051703-j.html
「福島原発「汚染水処理1リットル10〜数十万円」1万トンで1兆円!」
http://www.j-cast.com/tv/2011/05/17095714.html
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