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5月16日 「想定外」が許されない機械 小出裕章
2011年5月16日(月)、MBSラジオの「たね蒔きジャーナル」に、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)が出演されました。
番組案内
2011年5月16日【月】
原発事故対応 菅総理に物申す!
今夜の特集は、民主党・衆議院議員の川内博史さんに電話をつなぎます。与党議員でありながら、「菅総理にはマネジメント能力がない。こういう時期だからこそ、真のリーダーをちゃんと据えないと大変なことになる」と話す川内さんに、政府の震災・原発事故への対応についてどう見ているのか、詳しく聞きます。
また、きょうも京大原子炉実験所助教の小出裕章さんに、福島原発事故の問題について解説してもらいます。
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録音
【福島原発】5/18/月★東電すら事態の把握が出来ないのなら、なお深刻
要約
・(リスナーから、今回の1号機のメルトダウン報道に関連し、東電は地震直後から分かっていて隠してきたのではないかという意見。どうか?)この事故における東電のデータの出し方には二つの問題。一つは知りながら隠していたこと。二つ目は東電も事態があまりにひどくて知りえないままだったことがあること。東電が分かっていて隠していたのか、正確なデータを用いなかったために判断を間違えたか、どちらか。
・(東電も知り得なかったとしたら?)そちらの方が余計に深刻。どちらも深刻なこと。
・(東電も事態が分かっていなかったとしたら、お手上げ状態ということではないか?)そうだ。専門家にとっては信頼できるデータがすべてであり、命だ。1号機の水位について東電は燃料棒上端から1700ミリとずっと言い続けており、それに基づいて私は分析してきた。そしてこれまでの推測はそれに基づいたものだった。それが今回、全部露出していたと言い出した。
・圧力容器の底に穴があいていると思う。溶けた燃料がそこから格納容器に落ちているはず。
・東電が今言っている、水位がとても低くて燃料がすべて露出していたということ自体も、信用していいのかどうか分からない。
・(細野さんは2号機、3号機もメルトダウンしている可能性を前提に工程表を見直すとしているが?)当然だ。2号機も3号機も溶け落ちている可能性はあると思う。
・(菅総理は工程表の日程には大きな影響はないとしているが?)全く分からない。どういう論理でそんな発言が出るのか。
・(3月11日に観測された放射線量から爆発の可能性は判断できなかったか?)当時1時間あたり300ミリシーベルトという情報もあったと聞く。そのような数字が出ていたのであれば、水素爆発の予想はできたはず。それは周辺住民に言わなければいわなかった。私も含め、そういうデータを知らなかったため、爆発の様子を見て驚愕した。本来であればデータを時々刻々提供しなければいけなかった。
・(これを隠さずに出していれば、逃げるべき人たちが逃げられた?)そうだ。
・(情報の出し方に大きな原因があった?)先ほど言った一つ目の隠すという方の典型だ。
・(3号機にホウ酸を注入することはうまくいっていない?)それ自体は簡単なこと。ホウ酸を入れるのは再臨界を防ぐのに圧倒的な効果があるから、入れるのはいいことだと思う。
・(東電は念のために入れると言っているが?)私はもともと再臨界の可能性は少ないと思っていた。再臨界はこれからも起こらないだろう。でも、念の為に入れることはいいこと。
・(原子力安全基盤機構が、以前すでに津波による電源喪失を警告していたという報道があったが?)それは警告していたかどうかという問題ではなく、もともと原発そのものが想定外というような言葉が許されない機械であるのに目をつぶって推進してきているということが本当の問題。
・(作業員の方が体調不良を訴えた後、亡くなった。原因は心不全と言われていて、被爆量は低く、外傷もなかった。それとは別に、作業のルールや手順が緩くなっているという作業員による報告もあった。どう思うか?)ありえる。作業はすごく長く続いており、現場は混乱を極めているはず。どんどん基準が緩くなるのは想像に難くない。
・一言付け加えたい。被曝による死亡ではないとしても、このものすごく困難な事故を収束させるために、過酷な環境で働いてきた方が亡くなったのだということは忘れてほしくないと思う。
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