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東電、5年で済ますと言う工程表の罪深さ
http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/309.html
投稿者 taked4700 日時 2011 年 5 月 16 日 22:10:24: 9XFNe/BiX575U
 

東電、5年で済ますと言う工程表の罪深さ

 最短で5年で燃料取出しまで行うと言う東電の当初の工程表がうまく行かないことがほぼはっきりした。1号炉でメルトダウンが起こっていたことは東電や保安院、安全委員会そして政府もつかんでいたようだ。

 今日、いわき市で地元企業への東電の説明会が行われ、そこで、地元企業から「一刻も早く廃炉にしてほしい」という要求があったと言う。しかし、現実問題として、数十年は廃炉までにはかかる。多分、100年以上だ。通常の廃炉処理でさえ、10年単位で時間がかかるのだ。圧力容器の底が抜け、核燃料が格納容器の底へも、そして、格納容器の外へも高濃度汚染水に運ばれて、さまざまな放射性物質の微粒子が広く散らばっているとき、どうやって廃炉処理をするのか?
 福島第一原発には一応無傷の5号機、6号機がある。これの処分をどうするか、まだ正式には決まっていない。

 5年で済ますと言う工程表が作られたのは、全国の、または、世界の原発関係者への配慮もあったのだろう。反原発の動きが出てしまうと困る。新規原発の売り込みを今後予定している。その他その他、非常に奥の深い原発推進の動きがある。特にオバマ大統領が就任当時唱導していた自然エネルギーへのシフトに、その後原発を含めてしまったのは、そういった奥深さを示す好例だ。

 しかし、原発の代わりに地熱発電を行えば、確実に世界のエネルギー問題は解決する。5km程度の深い地熱井戸を掘ればおよそどこの地域でも地熱発電が可能であることがほぼ実証されている。ある程度生活レベルが上がれば、人口増加率も減少する。現実に、オバマ政権下で一つも原発は着工に至っていないし、地熱発電の開発はアメリカが最も多く新規開発に踏み切っている。つまり、アメリカそのものも原発を本気で将来のエネルギー源とは考えてはいない。単に地震が起きないから現存の原発をなるべく長期に使いたいだけだ。このことには使用済み核燃料の問題も絡んでいて、現存の原発敷地内に保存しているから、なるべく廃炉を避けたいと言うことだ。

 だから、日本はとっとと原発廃止に踏み切ってもいいはずで、世界に原発事故の困難さをきちんと知らせるためにも、福島原発事故処理が数十年ではまず片付かないことを公的に認めるべきだ。

 そもそも、なぜ、福島県の原発周辺の不動産価格が暴落すると言うことが起こらないのか?少なくとも、報道には載っていないが、5年後には福島原発の5キロ圏内でも普通に生活ができるのだろうか?

 311の地震の誘発地震が今後起こっていくはずだ。福島第一原発は日本の東端にあり、西風卓越なので、今後も、福島第一原発事故の放射性物質のチリが大規模に日本の各地に降り注ぐことはないのかもしれない。しかし、例えば、運転停止した浜岡原発が直下型の大地震によって崩壊し、使用済み核燃料から大規模な放射能漏れが起これば、福島県を含んだ非常に広い範囲が今の福島第一原発10km圏内と同じようになるはずだ。

 直下型の地震が原発を直撃する可能性は確かにそれほど高いとは言えないだろう。全国の多くの原発でその可能性は数パーセントも行かないはずだ。よく小惑星の衝突の可能性と比較して、原発事故の可能性が高いとは言えないと言うような議論がされる。しかし、小惑星との衝突は避けようがないものだ。人知の基本的には及ばない領域での出来事であり、それを人間が金儲けのために作っている原発を原因とする事故と比べること自体が間違っている。小惑星と地球が衝突して人類が滅亡するなら、それはある意味人類の運命であり、いたしかたのないことだ。しかし、ある程度でも起こる可能性のある原発事故で何万人、何十万人の方が、または何百万、何千万という人々が命を落としたり、悲惨な目に合うのはおかしなことだ。少なくとも、一般人は望んで原発から電力供給を受けているわけではない。また、原発による発電コストが安いと言うことも実証はされていない。一時データは企業秘密と言うことで公開されていないし、廃炉や使用済み核燃料の処分費用も見積もりそのものが困難な状況にある。更に、過酷事故が起こった場合の賠償も原価には含まれていないだろう。電力会社や一部の政治家、官僚、学者が国策として原発を進めてきているのだから、彼らが責任をとれる範囲で、つまり、金銭的損害については彼らが一生損害賠償義務を負うと言う形で、命を落とすと言う損害については彼らが殺人罪という刑事責任を負うと言う形で、原子力発電を行うのはごく論理的だし、ごく常識的なことだ。

 そして、それができないのなら、形だけの、人をだますような工程表など作るべきではない。震災直後には既にメルトダウンが起こっていたのは普通にいろいろな出来事を考慮すればわかったことであり、汚染水が大量に存在するのも常識的に分かっていたことだ。

 非常に多くの方が、つまり、原発作業員の方たちだけではなく、福島県内に居住されている方たちも含んで、かなりの被ばくをしていると言う。ホールボディカウンターで測ると、1万CPM(カウント毎分)を超える方がかなり多くいられると言う話だ。少なくとも数千人とか数万人という単位になる様子だ。ホールボディカウンターではアルファ線を出すプルトニウムの内部被ばくを測ることが出来ない。普通なら1千を超える値は異常だとされるホールボディカウンターの値が1万CPMを超えるほどの被ばくが一般的に起こっているとすると、プルトニウムのエアロゾルもかなり拡散している可能性がある。つまり、メルトダウンが起こって、ヨウ素やセシウムがそれだけ拡散しているのならプルトニウムも拡散しているはずだと言うことだ。

 東電や政府は多くのデータを持っているはずだ。今後何年ぐらい燃料の冷却にかかるのか、それも現在の発熱量をもとに計算ができるはずだ。単なる希望的な観測ではなく、実体の裏付けのある工程表を出し、原発が決して人類にとり良いものではないと、日本国内だけでなく世界の人々に示すべきだ。

*6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<567>>
 

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コメント
 
01. taked4700 2011年5月16日 22:20:36: 9XFNe/BiX575U : 1bKm5gwiBQ
記事の投稿者です。

変換ミスがあります。

>一時データは企業秘密と言うことで公開されていない

一次データは企業秘密と言うことで公開されていない

の間違えです。お詫びして訂正します。


02. 2011年5月16日 22:27:03: ypZ40Tycz6
高い放射線量、東電公表せず 3号機、水素爆発前に把握

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201105120706.html
asahi.com 2011年5月13日5時31分

福島第一原発の事故をめぐり、東京電力が、3月14日に水素爆発を起こした3号機の原子炉建屋について、その前日から高い放射線量のデータを把握していたにもかかわらず、公表していなかったことが分かった。東電の内部資料で判明した。原子力の専門家らは「作業員や国民の情報共有のため、具体的な数値をいち早く明らかにすべきだった」と指摘している。

この爆発で東電社員7人が負傷。今後の事故検証で、データ共有しなかったことが避難の遅れにつながらなかったかなど、東電の対応ミスの有無が焦点の一つになる見通しだ。この内部資料もそれを判断する材料になるとみられる。

朝日新聞が入手した内部資料は、地震が発生した3月11日から4月30日までの期間に、福島第一原発の事故をめぐる動きが時系列で並べられている計約100ページの一覧表。原発や東電本社など様々な情報を集約したとみられ、原発内の放射線量や原子炉内の圧力、水位についてのデータや、保安や復旧を担当する各班の動き、敷地内の放射線量などが、分単位で記載されている。

福島第一原発では運転中だった1〜3号機が3月11日の地震で自動停止。その後に津波に襲われた影響で全電源が喪失し、原子炉が冷却できなくなった。12日に1号機が水素爆発した後、3号機では13日午後から炉内に海水を注入して冷却が試みられたが、14日午前11時ごろに水素爆発を起こし、原子炉建屋の上部が吹き飛んだ。燃料棒が一時露出するなど炉心が損傷し、爆発しやすい水素が発生していたとみられる。

東電の内部資料によると、3号機については、13日から、原子炉建屋内の高い放射線量のデータや水素が増えている可能性について記述があった。「二重扉内側300mSv/h(ミリシーベルト毎時)」(13日午後1時17分)、「水素がたまっている可能性が高い(1号機と同様)」(13日午後2時7分)、「二重扉北側300mSv/h以上(中は白いもやもや状態)、南側100mSv/h」(13日午後2時31分)などだ。毎時300ミリシーベルトは、福島第一原発の作業員に限って認められる年間の上限線量250ミリシーベルトと比べても非常に高い数値だが、東電はこれらのデータについて未公表だ。

枝野幸男官房長官は3月13日午後の記者会見で、3号機で水素爆発が起こる可能性について言及したが、結局、その爆発で7人が負傷し、うち6人に放射性物質の付着が確認された。

宮崎慶次・大阪大名誉教授(原子炉工学)は、「非常事態だからこそ現場は対応に追われていたはずで、東電本社が判断して、具体的なデータを作業員や国民に公表すべきだろう。公表しなかった本社の判断は、今後検証されなければいけない」と指摘。技術評論家の桜井淳さんも「日本の原発事故への対応は、世界的に注目を集めている。このデータにとどまらず、携わった人の証言、東電本社、国などの指揮命令、判断とその根拠、情報が正確に現場へ伝わっていたのかなど、今後も解明する必要がある」と話している。

東電広報部は「放射線量が高いことについては、これまでも事実として公表させてもらっているが、その具体的なデータなどは公表していない。整理し、しっかりとまとめた上で公表したい」としている。

(藤森かもめ、小堀龍之、野口陽)


03. 2011年5月16日 23:31:11: ypZ40Tycz6
緊急時の冷却、10分で停止 東電が事故直後のデータ公表

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/dogai/292846.html
北海道新聞 (05/16 21:51、05/16 23:18 更新)


東京電力は16日、福島第1原発1号機に残っていた東日本大震災発生直後の計器のデータから、緊急時の冷却が10分で止まっていたことが分かったと発表した。炉心に燃料があった1〜3号機のデータからは、津波による電源喪失の前に地震の揺れで配管が破断し、冷却水が失われたような兆候はみられなかったとしている。

東電によると、1号機では本震発生直後の3月11日午後2時52分ごろ、緊急時の炉心の冷却に用いる非常用復水器がいったん起動したが、10分後の午後3時ごろには停止。非常用復水器は、急速な圧力の低下を避けるために運転員が手順書に従って手動で停止させた可能性もあるが、事実関係は調査中としている。その後、同3時半ごろ津波の第1波が到達した。

1号機では地震が発生して間もない3月11日夜に原子炉建屋内が高い放射線量になっていたことが分かり、電源喪失による損傷以前に原子炉圧力容器などの原子炉の重要な設備が損傷していたのではないかという疑いが浮上している。

16日の公開資料には、計器類で自動的に記録された原子炉の水位や圧力、温度、地震観測記録などのデータが含まれ、作業員の日誌や証言を基に整理した原子炉への注水状況や、放射性物質を含む蒸気を意図的に外部に放出する「ベント」、安全弁の操作などの実施の状況も公表された。

資料の多くは、原子炉各号機の中央制御室のハードディスクや紙に記録されていた。室内の放射線量が高く、資料も放射性物質に汚染されていたことから、回収が後回しになっていた。


04. 2011年5月17日 13:15:02: 0EopofEgjc
今の時点で、まだ「ふくいち」を東電が管理してる事自体がおかしい。
政府が管理して対処すべきだろ。
だって、「国策」として原発推進してきたって総理が言ってるんだから。
結局菅は自分がケツ拭きたくないから、東電にやらせてるんだろうな。
今本当に必要なのは、「何が起こっていたのか」じゃなくて「どうやって問題を解決すべきか」だろ。
事態が全く収束してないのに、現場検証に明け暮れてる。
アホとしか言いようがない。

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