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“3号機の対処急ぐ必要”
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110515/t10015898941000.html
5月15日 11時51分 NHK
細野総理大臣補佐官は、NHKの日曜討論で、東京電力福島第一原子力発電所の事故に関連し、1号機の状況は安定しているとして、冷却が進んでいない3号機への対処を急ぐ必要があるという認識を示しました。
この中で、原発問題を担当している細野総理大臣補佐官は、福島第一原発1号機で、いわゆる“メルトダウン”が起きたとみられることについて、「工程表の期限はできるだけ守りたいが、やり方は変えざるをえない。これまでは、“冠水”といって、水位をできるだけ上げて冷やすことを考えてきたが、難しいので、場合によっては汚染水を除染して真水に近くしたものを戻すことで冷却するなど、大きなサイクルを変えることを含めて再検討が必要だ」と述べ、格納容器を水で満たす「冠水措置」を見直す考えを示しました。そのうえで、細野補佐官は「1号機は温度自体は100度前後と比較的安定しており、炉心溶融自体は確かに非常に深刻だが、ある程度きっちり冷えていることを考えれば、その状況自体は安定している。むしろ心配なのは3号機で、必ずしも順調に冷えておらず、3号機にどう対応するかが、私の頭の中で比重を占めている」と述べ、冷却が進んでいない3号機への対処を急ぐ必要があるという認識を示しました。一方、自民党の西村経済産業部会長は、「事故当日に原子力安全・保安院が炉心溶融を予測していたが、今ごろになって『分かった』と言うのは、何を言っているのか。初動が遅れたことは徹底的に検証する。自民党が進めてきた政策もしっかり検証して、徹底した安全基準を作るべきだ」と述べました。公明党の斉藤幹事長代行は、「福島原発の3号機は、温度が上がっている状況で、水素爆発を防ぐための窒素を入れられる状況になく、もし爆発すれば何もできなくなるので、速やかな対策が必要だ」と述べました。みんなの党の浅尾政策調査会長は、「原発事故について、総責任が国にあると早く言うべきだ。責任があいまいなまま、比較的、国に責任が及ばないところだけ、政府が出てきているという印象がある」と述べました。共産党の吉井原発・エネルギー問題委員長は、「福島県だけでも携帯無線局がおよそ6000か所あり、そこをモニタリングポストにすれば、汚染量を把握できる。納得できるデータをすべて公開すべきだ」と述べました。社民党の阿部政策審議会長は、「原子力発電は、かくも危険でリスクを負った発電であり、西暦2020年までに今の原子力による電力量を自然エネルギーに替えるくらいの大胆な発想が必要だ」と述べました。たちあがれ日本の藤井参議院代表は、「情報公開の在り方や情報の正確性を巡り、周辺住民や国民は不安を募らせている。国が前面に出て責任を持つという姿勢を明確に示すべきだ」と述べました。国民新党の亀井政務調査会長は、「原発事故の被災者は、今後の見通しが立たないという精神的な負担が非常に大きい。きちんと政府が補償することを、もっと前面に出していかなければならない」と述べました。
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