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燃料の大量溶融、東電認める 福島第一1号機
http://www.asahi.com/national/update/0513/TKY201105120751.html
2011年5月13日3時1分 朝日新聞
東日本大震災で爆発事故を起こした東京電力福島第一原発1号機で、大量の燃料が溶融し、圧力容器の底部にたまる「メルトダウン」が起きていたことを12日、東電が認めた。東電は4月、「燃料の一部損傷」を前提とした事故収束の工程表を発表したが、予想を上回る厳しい燃料の状態がわかり、作業日程への影響は避けられそうにない。
東電によると、圧力容器の水位は現在、底部から約4メートルの位置より下にあると考えられる。高さ20メートルの圧力容器全体の体積の2割以下しか水がたまっていない計算だ。底部には、合計すると直径数センチ程度の大きさに相当する複数の穴があいているとみられるという。
これまで1万トンを超える水を圧力容器に注入しているが、3千トンの水が行方不明になっており、格納容器から漏れ出ているとみられる。東電は燃料の上部まで格納容器内を水で満たすことを目指して「冠水」作業を続けているが、「作業の見直しが必要」としている。
冷却が長期化して注水量が増えれば、圧力容器の底から原子炉建屋やタービン建屋、地下坑道へもれる放射能汚染水が増える。東電は汚染水を浄化して冷却に再利用する設備をつくっているが、処理すべき量や濃度が増えて計画見直しが求められる可能性もある。
東電によると、溶けた燃料が圧力容器の外に漏れている可能性が否定できないといい、汚染水の発生量はさらに増える恐れがある。汚染された格納容器そのものの処分も、格段に難しくなる。(坪谷英紀、小宮山亮磨)
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