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(平成23年5月11日 午前10時)
おそらく冷静に事態を見つめ、未来の日本社会を思い浮かべることができないのでしょう。
政府や文科省の発言を聞いていると、「我慢しろ、止める、文句言うな」など暗く、後ろ向きのものが多いように感じます。
その一つが「福島を見捨てる」という大方針です。
「そのぐらい、健康に関係ない」、「30キロ圏内は待避」、「児童や20ミリまでOK」、「校庭の土をひっくり返して地下水を汚す」など、いずれも極めて後退的な結果をもたらし、福島を見捨てることになります。
福島の人(もちろん、茨城、栃木なども同じ)は、放射性物質で汚染された大地で人生を送りたいのではなく、東電によって汚された大地を返してもらう権利があるのです。
東電は、原発で収入を得て年俸4000万円を取っていたのに、
東電は、60京ベクレルを漏らしてもバスを用意しません。
東電は、水を汚してもペットボトルを用意しません。
東電は、土地を汚しても元に戻すこともしません。
東電は、児童が被曝していても疎開の学校を用意しません。
東電は、それでも重役が報酬を受け取っています。
最近では見ることができないほどの悪質な会社です。
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東電はどうなっても良いのですが、福島は元に戻さなければなりません。
悪質な会社にひっかかったという感じですが、回復方法はあります。
なぜ、政府も福島県もすぐに手がけないのでしょうか?
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畑を耕して野菜を植え、田んぼを作り、小学校を開校する前にやることがあります。
それは「綺麗にしてから」ということです。
どんなものでも、汚れることがありますが、汚れをそのままにしてやる人はいません。
まずは汚れをとって、それから取りかかるのが常識です。
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「放射性物質」は「放射線」ではなく「粒、粉、チリ」です。だから、まずそのチリを除いてから生活し、学校を開き、農業を進めたらどうでしょうか?
自衛隊、ボランティア、農家、サラリーマン、今まで日本にお世話になった老人などが総出で、まずは「福島を清掃する」ことから始められることを推奨します。
いかに「1年100ミリシーベルトまで大丈夫」と言っても、それを信じる外国人はいません。 もしも福島を綺麗にしなければ、福島の子供の健康が損なわれると共に、経済的にも大きな損害が続くでしょう。
1年20ミリなどという基準は世界では通用しません。それはすでに、外国の論評でも明らかです。
そうなると、今後、30年、福島には外国からの観光客や外資系の会社は来ないし、福島産の農作物ばかりではなく工業製品も輸入規制にあうでしょう。
日本人なら、あるいは福島の人が可哀想だからということで、福島の農産物を買うかも知れません。でも、外国人はそんなことは考えずに「何ベクレルですか」と聞くだけです。
そんなときに数値を示さずに「安全です」などと言っても、信じてもらえないのは当然です。逆に「土地が汚染されているのに、なぜ野菜だけ綺麗なのですか」と聞かれて困るだけです。
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原発から半径20キロの地域から、除染した方が良いと思います。
まずは、道路、公共施設、学校、重機が使える田畑や平地から始め、次に森林を伐採し、草を刈り取って原発の横に焼却場を作り、全て焼いて葉についている放射性物質をフィルターでトラップします。
まずは出来るところから手をつけるだけで、放射性物質は2分の1から3分の1に減るでしょう。
除染する目的、それは「故郷を取り戻す」ということであり、「日本はこのぐらいではへこたれないぞ」という力を示すことです。
もし、「原発事故があっても、1年以内にクリーンな大地を取り戻す日本」ということになれば、それはとても良いことだからです。
もちろん、福島市、二本松市、郡山市はもちろん、いわき市も白河市も関東のホットスポットも、自治体は行動を起こしてください。「これぐらい」などと言っていると30年続きますから、「あそこは汚れている」ということになるだけです。
先祖代々の故郷を綺麗にすることはできるのです!!
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人間には失敗はあるし、悪い奴もいる。
でも、それを素直に認める勇気を持ち、
どうしようもないときには逃げ、
出来るようになったら全力を尽くし、
そして故郷を取り戻す。
福島の人を助けること、
それは汚染された野菜を食べることではなく、
批判したり受け入れなかったりすることでもなく、
福島を綺麗にするのに力を貸すことだ。
それなら、日本人は全力を尽くすだろう。
でも、その福島がSPEEDIのデータを隠し、
野菜のベクレル表示をせず、
ウシや瓦礫を日本中に拡散することを続ければ、
あるいは日本人でも愛想を尽かすかも知れない、
自分たちの失敗は自分たちの世代で片付けておこう。
(平成23年5月11日 午前10時 執筆)
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