http://www.asyura2.com/11/genpatu10/msg/787.html
Tweet |
以下、東京新聞5月10日特報部記事より
原料の下水汚泥から放射能 セメント工場ストップ
福島県郡山市などの小学校校庭にある放射性物質の除去問題に続き、下水処理場の汚泥からも高濃度のセシウムが検出され、その処分が大きな問題となっている。実は、汚泥はセメント原料の一部として再利用されている。セメント工場の操業も止まり、汚泥の搬出もストップして、処理場内に山積み状態。原発事故の影響が思わぬところへ波及し、市民の不安はやまない。 (鈴木伸幸)
高濃度のセシウムが検出されたのは「県中浄化センター」。同県の中央に位置する郡山市と近隣の須賀川市など4市町の約9万世帯の下水を処理している。県が4月30日に調査したところ、汚泥から1キロあたり2万6400ベクレル、汚泥を溶融炉で燃やしてできるスラグから33万4000ベクレルが検出された。
事故前に処理されたスラグの値は246ベクレルで、単純計算で約1400倍。汚泥に関するデータはない。大気中や地表の放射性物質が混じる雨水も一緒に処理水として流れ込み、その影響とみられている。
同センターでは、1日で80トンの汚泥が発生。そのうちの70トンは溶融処理で2トンのスラグとなり、残る10戸トンが住友大阪セメント(東京)の栃木工場(栃木県佐野市)に搬送されていた。スラグは道路の砂利などに使われるが、事故後は出荷されていなかった。
一方で栃木工場はセシウムの検出後、稼働していない。事故発生後から稼働停止までに使用した汚泥は928トンあり、セメントの出荷先を調査している。
気になるのは、放射能が半減するのが約30年のセシウム137の影響だ。セメントは石灰石のほか、粘土、ケイ石などが原料で、汚泥は粘土の代替だ。同社は、重量比で汚泥の割合は製品の1%未満としている。
そこから推測して、セメント1キロあたりのセシウムは250ベクレル程度とみられる。通常のセメントの放射性物質は40ベクレルとされていて、その6倍以上の数値だ。セメントは住宅の基礎造りや建築資材にも使われる。
これについて、放射線防護学が専門の野口邦和・日本大学講師は「健康被害があるかは、初めてのケースで分からず、何ともいえない。ただ、市民感覚で不安を覚えるのは当たり前で、検出後に工場の稼働を止めたという判断は評価していい」と話す。
住友大阪セメントは関係会社を含め5工場あるが、栃木工場は総生産量の10%強を占める。稼働停止の影響は大きい。
さらなる問題は放射性汚泥を今後、どう処分するかだ。福島県内では、福島市の堀河町終末処理場の汚泥からもて1キロ当たり44万6000ベクレルが検出された。業者に委託して埋め立て処理していたが、それをやめて敷地内で保管している。
県中浄化センター下水処理で出たスラグと汚泥を合わせ1日12トンを敷地内に保管する。
ともに処理施設も保管場所には限りがあるが、危険な汚泥は増える一方だ。このままでは
処理に支障が出かねない。処分法や処分地については国と協議している。
産業廃棄物の問題に詳しい熊本一規・明治学院大教授は「根本原因を作ったのは東京電力。放射性を帯びた廃棄物は、どこに持っていっても処分できない。これまでの費用負担も含めて、東電に引き取ってもらうのがスジ」と話している。
以上で引用終わり
福島の下水汚泥が汚染されていたのだから、福島市よりも土壌汚染されていた新宿(東京)の下水汚泥も汚染されている恐れが強い。東京のみならず、風向きと降雨によって土壌汚染、下水汚泥汚染の進んでいる地域は他にもあると思われる。
土壌汚染は農作物汚染をもたらすから、いずれ生ごみが汚染され、ごみ焼却場では大気汚染を、また最終処分場では土壌汚染・水質汚染をもたらすことになる。
今後、各地での下水汚泥や焼却灰をチェックすることが必要だ。
個人が内部被曝を減らすことは工夫次第でできるが、減らした分はすべて環境汚染に回り、生物濃縮をつうじて、いずれまた人間に返ってくる。
元を絶たない限り、放射能による環境汚染はとめどなく進む。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素10掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。