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福島第一と同型、「想定外」を想定
http://news.tbs.co.jp/20110509/newseye/tbs_newseye4720638.html
09日18:00 TBS
福島第一原発と同じ型の原子炉を持つ、アメリカの原子力発電所にカメラが入りました。そこでは、「想定外」を想定したあらゆる対策が講じられていました。
アメリカ・アラバマ州にあるブラウンズ・フェリー原発。1970年代に運転を始めたこの原発は、3つの原子炉すべてが福島第一原発と同じ「MARK1=マークワン」と呼ばれる沸騰水型です。
3つの原子炉を1つの建屋で覆っていることを除けば、構造もほとんど変わりません。タービン建屋から分厚い金属製の二重扉を通って、原子炉建屋に入りました。
「原子炉建屋の中に入ってきました。たくさんの配管があります。そして、あちら『ユニット2』と書いてあるところが原子炉の格納容器です」(記者)
ここは原子炉建屋の3階部分。格納容器は厚さ90センチのコンクリートの壁に覆われ、周辺には原子炉を制御するための様々な配管がめぐらされていました。
さらに進むと、「ベント=排気装置」が見えてきました。格納容器内の圧力が異常に高まった場合に、放射性物質を含む蒸気を外へと逃がす装置です。
福島第一原発では環境への影響を懸念して、このベントの実施が遅れたことが事態の悪化を招いたと指摘されていますが、ここでは圧力が一定レベルに達した場合、現場責任者の判断でベントが行われるといいます。
「福島では内圧が約54kgまで上がったが、ここでは約27kgになる前にベントを行う。(現場責任者は)誰の許可も取るは必要ありません」(TVA原発担当副社長 キース・ポールソン氏)
「原子炉建屋の地下まで降りてきました。この先にあるのが『サプレッションプール=圧力抑制室』です」(記者)
原子炉の下にドーナツ型に配置された圧力制御室。格納容器内の圧力が高まった際に、蒸気をこの中に逃がして冷やすことで圧力を下げることができます。
「そして、あのように地震の揺れに耐えられるように『ショックアブゾーバー』がついています」(記者)
福島第一の2号機では、この圧力抑制室に損傷があるとみられています。格納容器とつながっているため、極めて深刻で、丸ごと特殊なセメントで密封する以外、方法はないのではないかともいわれています。
「毎時0.08シーベルトですね。もう出たほうがいいです」(放射線を計測する担当者)
ブラウンズ・フェリー原発では、8つの非常用ディーゼル発電機が7日間フル稼働できる燃料を備蓄しています。先月、竜巻によって外部電源が失われ、原子炉が緊急停止した際も、この発電機で切り抜けました。建物の扉は完全防水で、洪水が起きても浸水しないといいます。
2001年の同時多発テロをきっかけに、さらなる対策が講じられました。例えば、中央制御室の機能が失われた場合に備え、原子炉内の圧力の調整などができるバッテリー式の小型制御盤が配備されました。「これを設置した理由は『想定外の事態』を考えなくてはいけないからです」(TVA原発担当副社長 キース・ポールソン氏)
「想定外の事態を想定する」。原子力発電所にはその想像力が求められています。
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