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毎日新聞 5月9日(月)11時34分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110509-00000050-mailo-l22
◇地盤液状化の恐れ
中部電力浜岡原発(御前崎市)をめぐり、地元住民らが26日にも運転差し止めの仮処分を申し立てる方針を固めた背景には、弁護団が浜岡原発について行った独自調査結果がある。原子炉1号機のある場所には、かつて川が流れていたことが分かり、弁護士の一人は「これまで立地場所が液状化を容易に招く場所であることすら明らかになっていなかった。中電の中途半端な安全対策をただしたい」と訴えた。
このほか弁護団は申し立てで、中電が砂丘と主張しているのは砂を盛ったもので強度がない▽津波が来れば堤防のところで約1・5倍の高さになり想定が不十分−−などの問題点を主張する考え。
弁護団が国土地理院から1889年以降発行している御前崎半島の地図を取り寄せたところ、新野川が1950年代に西方に移った。かつての新野川は現在1号機が建っている真下を流れていた。「浜岡原発が建っている敷地はもともと河川と砂浜があった。1952年ごろから盛り土をして造った土地で、東海地震が起これば一気に液状化する可能性が高い」と訴える。
弁護士は「浜岡原発の敷地は中電が造成した土地ではなく、かつて農民が畑などの敷地を広げるために開拓した土地」と指摘。さらに、「中電が1号機の設置許可申請を行った1970年には『液状化』のリスクなどについて知られていなかった可能性が高い」という。
1、2号機は廃炉手続き中だが、計1165本の使用済み燃料棒が保管されており、福島第1原発の事故を受け、その管理体制の安全性について不安が指摘されている。
中電が菅直人首相の要請を受け入れ、3〜5号機を停止した場合、弁護団は、安全性が保証されない限り、再開しないよう中電に求める訴訟を6月中旬をめどに起こす方針も明らかにした。
【平林由梨】
5月9日朝刊
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