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Sott.netに載ったガブリエラ・セグラ医学博士(Gabriela Segura,M.D.)の論評そのUです。
長いので分けて投稿します。
訳出投稿はFair Useの規定から許されると思います。
そのUはチェルノブイリの事実の要約です。
日本政府が言っている事とだいぶ異なる事もあります。判断はご自分で。
訳の妙な部分にお気づきの方は、コメントで修正してください。
訳文はご自由にご利用ください。
和訳 ( まぬけにも前回、パラグラフ最終行を忘れていました。)
聞きなれた話でしょう。このような姿勢は、例外ではなくいつものことです。
チェルノブイリ大破局の結果、ヨーロッパの40パーセントが危険な放射能に汚染されました。アジアと北アメリカもまた甚大な放射性降下物にさらされました。
ヤブロコフ博士たちによれば、IAEA(国際原子力機関)・UNSCEAR(原子力放射線の影響についての国連科学委員会)やその他いくつかのグループによる、チェルノブイリからの放射性降下物は背景となる自然放射線に、そのわずか2パーセントを付け加えたに過ぎないと言う主張は、いくつかの事実を無視しています。
『まずはじめに、たくさんの地域が危険なほど高レベルな放射線をいまだに持ち続けています。
二番目に、高レベルの放射線は、あの大破局直後の数週間に遠方へ広範囲に広がりました。
三番目に、大破局の後数十年に及ぶ慢性的な低レベル放射線汚染がこれからも残り続けます。
四番目に、原子力放射線のどのような増加もすべての生物の身体細胞と生殖細胞に影響します。』
チェルノブイリ事故のもう一つの重要な教訓は、専門家と組織が結びついた原子力産業は、チェルノブイリの大破局の結果を忘れさせ無視してきた事です。
医療関係当局が被爆者の白内障の広範な増加をやっと認めたのは、あの破局的事故から8年や9年もたってからでした。
甲状腺癌、白血病、そして器質的な(気の病でなく)中枢神経系の異常についても同じことが起きました。
それに加えて、公式に許されるレベルを超て放射能汚染された食品の割合は、1986年のチェルノブイリの破局的事故から14年間、減少しなかった事が知られています。
反対に、1996年に規制値を超える食品の割合は増加し始めました。
公式には秘密にされていましたが、遠くアメリカ合衆国にまで及ぶ国々におけるチェルノブイリ事故による食品汚染の全体状況が、最終的に明らかになってきました。
『チェルノブイリの破局から23年後も、多くの人たちが引き続く慢性的な低線量放射線から被害を受けています。その主要な原因は放射能に汚染された食品を飲食することです。
重要な考慮しなければならないことは、同じ食事をとった場合、子供の放射線被曝量は大人の被曝量より3倍から5倍多いと言う事実です。
現在の放射線負荷の90パーセント以上は、約30年の半減期を持つセシウム137によるものですから、汚染された地域はざっとこれから3世紀の間危険な放射線を放射し続けます。』
『子供たちが大人と同じメニューを飲食すると、最高で大人の5倍高い被曝負荷を、土壌汚染された地域地場産の食品から受けます。なぜなら場子供たちは体重が少なく新陳代謝が活発だからです。
郊外の町村に住む子供たちは、同年齢の都市部の子供たちに比べて、5倍から6倍の被曝負荷を受けます。』
『少量の放射性核種(主にセシウム137)への日々の被曝は、現実的には避けることができません。
放射性核種は食品から最高で94%、飲料水から最高で5%、そして空気から約1%体内に入ります。
身体への放射性核種の累積的蓄積は危険です。
第一に子供たちにとっては、次にその地域の食品が高レベルのセシウム137を含む汚染された地域に住む人たちにとっては。
放射性核種を身体に取り入れてしまうことは、汚染された地域における公衆の健康状態悪化の、現在の一番の原因です。』
『今ある公的機関による放射能検査制度は適切でないことが、経験から示されてきました。(旧ソビエト連邦の構成諸国に限らず)
普通通例、公的検査機関はすべての地域を検査することはありません。個々人を測定しません。
さらに、情報を発表する際に重要な事実をしばしば隠蔽します。
23年前に起きた(本の出版は2年前−訳者)チェルノブイリの炉心溶融事故に際してそうであったように、
すべての政府に共通する問題は、政府が直接責任を負わない事について出費を最小限に削減しようとすることです。
そのために役人は、地域共同体や個々人、あるいは食品の放射能汚染の客観的なデーターを得ようとはしません。』
『私たちは、私たち自身の健康だけでなく、さらに人類、動物、植物の未来の世代の健康に対して責任を持たなければいけません。
未来の世代の健全さは、最小のレベルの放射能汚染にさらされる事から生じる突然変異によって、害される恐れがあります。』
ネステレンコA.V.,ネステレンコV.B. and ヤブロコフ
チェルノブイリの放射性降下物により激しく汚染された地域に住むすべての人々は、低線量の慢性的な放射線に被曝し続けています。
環境汚染のレベルを確かめるための特別な機器がなければ、私たちの食品と水の中に含まれる放射性核種のレベルや、私たちの身体の中にとり込まれている放射性核種のレベルを知ることは不可能です。
チェルノブイリ事故で放出された、セシウム137、ストロンチウム90、プルトニウムそしてアメリシウムは、植物の根に濃縮し、何十年もの間植物や人間を含めた環境中を移動し続けることが、今では知られています。
それは数百年先の未来にまで及びます。
チェルノブイリ事故により汚染されたすべての北半球の国々において、農産物は放射能を含んでしまっています、そしてさらに、含み続けるのです。
私たちの体の中へ放射性核種を取り込むレベルは、それぞれの器官により異なります。
チェルノブイリ事故においてもっとも影響された器官は(検死解剖によれば)、甲状腺、アドレナリン分泌腺、すい臓、胸腺、骨格筋、脾臓、心臓と肝臓でした。(量が多いものから並べると)
甲状腺は、放射性ヨウ素が甲状腺組織と結びつきやすいため最も影響を受けます。
したがって原子力事故で放射線が放出された場合は、放射性でない要素を補うことが治療の鍵となります。
自然の放射性でないヨウ素は甲状腺に結びつき、放射性ヨウ素が甲状腺と結びつくことを阻止します。
副腎の疾病は注意する必要があります。なぜなら、副腎疲労による疾病と類似した症状を示すたくさんの「新しい』病気が、チェルノブイリの災難の後に出現したからです。
1987年から2004年までの期間に、チェルノブイリ事故による死者総数は、ソビエト以外のヨーロッパ、アジアそしてアフリカでおよそ417.000人に及びました。
また、北アメリカではおよそ170.000人に及び、全世界でおよそ824.000人が死亡したと見なされています。
チェルノブイリ事故による犠牲者の数は、今後数世代にわたり増加し続けるでしょう。
放射線についての注解
イオン化させる放射線に過度に被曝することで、放射線の有害な作用は器官組織に損傷を与えます。
イオン化放射線は、放射性微粒子と電磁波から構成され、その強烈なエネルギーは原子と分子から電子を引き離し、もとの原子と分子をイオン化します。
一つの放射性粒子や一つの光子の効果による直接的イオン化作用は、フリー・ラジカルを生じます。
そのフリー・ラジカルは不対電子を含む原子と分子であり、その電子軌道の構造的特長から特別に化学的に活性化しやすくなっています。
このことは、フリー・ラジカルが形成されると、分子と原子は化学的に不安定となり高度に活性化されたイオンになることを、意味しています。
これらの不安定な代謝過程の副産物は、どこか周囲の分子から置換電子を「盗む」事により安定化しようとします。
フリーラジカルが目覚めるとともに、より多くの損傷された分子が後に残されます。これが私たちの体内でフリーラジカルが作られそして炎症を引き起こす仕組みです。
酸化ストレス、酸化損傷,または脂質過酸化作用としてよく知られているプロセスです。
酸化作用はあなたのDNAを変化させ虚弱化debilitatingを引き起こします。
なぜ抗酸化物が非常に重要であるかの、これが理由です。
抗酸化物は、フリーラジカルが安定化を必要とする時、手を貸す事によって(実際は、電子を)、それが私たちの健康な細胞を損傷する前に、拮抗して中性化してしまう事を助けます。
これが私たちが非常にたくさんの抗酸化物を好む理由です。
少しだけ名前を挙げると、ビタミンC・E、カロチノイド、resveratrol、タウリン、コエンザイムQ10そしてメラトニンのような物があります。
次回はチェルノブイリ事故後に生じた医学的症候群についてです。
文部省通達の程度の低いお気楽さ加減に惑わされずに、歴史の教訓から学び共有して行けたらと思います。
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