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(書評)加納 時男著『なぜ「原発」か―感情論では、人類の危機は救えない』    西岡昌紀
http://www.asyura2.com/11/genpatu10/msg/403.html
投稿者 西岡昌紀 日時 2011 年 5 月 03 日 10:21:59: of0poCGGoydL.
 

(書評/転送・転載を歓迎します)


なぜ「原発」か―感情論では、人類の危機は救えない (ノン・ブック―先見サラリーマン・シリーズ) 加納 時男著

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東京電力のウソと傲慢を絵に描いた様な本


 東京電力のウソと傲慢を絵に描いた様な本である。先ず、「二酸化炭素による地球温暖化」と言ふ話には科学的根拠が無い。仮に真実であったと仮定しても、原発は、それ自体が、ウラン濃縮から始まって、原発建設、原子炉の運転、原発解体、核廃棄物管理、などに結局、多量の石油を必要とする。特に、原発の解体、核廃棄物の管理と言ったバックエンドにどれだけ石油が必要と成るかは未知数で、原子力発電が最終的に石油をどれだけ節約するかは疑問である。更には、ロッキー・マウンテン研究所の研究に有る様に、二酸化炭素排出を減らす方法は他にも有るのであり、原発に投下する資金で他に行える手段が幾らでも有る以上、福島第一原発の事故(2011年3月)の様な危険を冒して、原子力発電を推進する事に利点は無い。そもそも、福島第一原発でのECCS作動の問題などで、自分達に都合の悪い情報を隠匿し続けて来た東京電力の社員が、そうした過去の原発の問題には口を閉ざして、原子力発電を良い事ずくめの様に持ち上げる本を信じろとのが、無理である。そんな電力会社のスポークスマンが書いたこの本を読むと、東京電力と言ふ会社が、東日本大震災とその津波の様な事態を「想定外」にして居た事がよく分かる。彼らの自惚れと想像力の欠如が、福島第一原発の原子力災害(2011年3月)の一因であった事は、今や、余りにも明らかである。

(西岡昌紀・内科医/福島第一原発の核事故後、東京の水道から放射能が検出されたニュースを聴きながら)


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コメント
 
01. 2011年5月03日 11:25:47: NP1SmGOojw
元東京電力副社長で自民党参議院議員を2期務め、その間、原子力政策を強引に推し進めてきた加納時男容疑者は、原発事故直後に「東電東新ビル」の事務所を引き払いHPも閉鎖して現在逃亡中。

02. 2011年5月03日 12:18:52: OeHGISpk1o
 半世紀ほど前、原発の是非を巡る公開討論会への出席を要請したことがありますが、傲慢な対応で拒否されました。性根は変わらないようです。
 

03. 2011年5月03日 19:45:46: FsmwW6uY3E
原発推進とは核爆弾の開発準備であることが再認識される。

04. 2011年5月05日 10:11:29: FGO9mCHLkM
原子力政策を強引に推し進めてきた加納時男容疑者は5月5日(木)付朝日新聞の記事で、「福島の現状をどう感じていますか」の質問に「原子力を選択したことは間違っていなかった。「地元の強い要望で原発ができ、地域の雇用や所得が上がったのも事実だ」と答えている。しかるに、この言動が事実であれば、加納は東電の幹部と地元と思われる現地に行き、原発建設を強く要望した地元民と協議し、その責任をとる。
又、福島の原発当該地元民は原発建設によりそれなりの恩恵を受けている共同体であると思う、事故がおきてから東電にとやかく言うのはおかしい。

05. 2011年5月07日 11:44:55: psAisP14uk
危険極まりない原発を国策として推し進めてきた自民党と加納時男一派に断罪を!! 次回選挙で自民党を勝たせてはなりません。 また調子に乗って原発推進に拍車をかける事でしょう。 時も時、放射能被害に苦しむ人たちが大勢いる中で、低線量の放射能は体にいいなどと、いけシャアシャアと言ってのけるような程度の低い人間が顧問を務めるような東電も、その低度が知れます。今回の事態は決して想定外ではなく、全電源喪失の危険性は早くから指摘されていた事なのです。根拠のない安全神話で国民を欺き利潤追求優先、人命を危険にさらした東電の罪は大きい。事態がおちついたら、原発推進一派と東電を裁判にかけるべきです。

06. 2011年5月14日 06:10:11: FO4ml6ED1U
原発反対は感情論、というのが世論の流れだったからこそ、
今まで原発は容認されていたと言える(まぁ、一部の反対派は「感情的」なだけで根拠を示せなかったり、感情的過ぎたのもいたとは思うが)。
つまり、逆説的に冷静、冷徹、もしくは論理的に正しい理由で原発は支持されていたという事になるはずだが、
原発の付近住民の感情を考えて...などの論がまかり通るのは謎と言わざるを得ない。
付近は何十年住めない、というのはそれなりに根拠のある話である以上、
福島(の一部)を地図から消す位の覚悟が必要である。
あんな場所になってしまった以上、住めば高確率で害がある。
それでも住みたい、戻りたいなどと言うのはそれこそただの感情論。
感情論を排すべきという理論できたのだから、周囲を禁足地とするべき。
先祖伝来の土地、などという感情に流されていてはならない。
その先祖がいるからこそ生まれた今の世代、将来の世代を殺したくないのなら。


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