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(回答先: 原発、海水利用の冷却断念…外付け空冷装置に 読売新聞 投稿者 ダイナモ 日時 2011 年 5 月 02 日 12:22:27)
東電が読売新聞の記者にレクチャーしたのだろうがあまりにも雑な記事だ。
記事に添付されている図解が格納容器に水が溜まっていることから、「水棺」状態でなんとか原子炉内の冷却材(水)を熱交換器で冷却できないだろうかという算段の話だとわかる。
東電が4月17日に発表した「工程表」では、3カ月後までに1〜3号機の格納容器を水で満たす「水棺」を実現することを前提に効率的な冷却機能を回復する話になっている。
この記事は、その「工程表」が破綻したことを報じ、新たな「工程表」を検討し纏め上げる必要性を説く内容でなければならなかったはずだ。
「工程表」は、管政権が、国民とりわけ避難を強いられている福島の人々を口先だけでちょいの間だけ安心させる目的で東電に出させたものである。
どういう手順で解決できるかわかっているのなら苦労はないというのが東電幹部の本音だっただろうし、非難の矢面に立ちたくない管政権も、できるできないは関係なくとにかくストーリーを作って出してくれというものだったはずだ。(そうじゃないというのなら能力としてもっと問題だ)
>東京電力は、福島第一原子力発電所1〜4号機の危機を収束させる手段につい
>て、本来の冷却システムである海水を使った熱交換器の復旧を、事実上断念
>した。
> 熱交換器が動けば原子炉などの温度を劇的に下げることができたが、ポンプ類が
>集中するタービン建屋に大量の汚染水がたまり、既存のポンプを使う熱交換器の
>復旧には相当の時間がかかると判断した。
今溜まっている汚染水を排出するだけなら問題は少ないが、原子炉(や使用済み燃料プール)を冷やすために行っている注水がもれ続けているのが大問題なのだ。
2号機が圧力抑制室の損壊でダダ漏れ状態なのは衆知のことだし、1・3号機はタービン建屋までが、格納容器からか配管からか放水(使用済み燃料プール向け)によるものかわからないが、3m(3号機)から5m(1号機)も浸水している。
2号機は、給水システム→原子炉圧力容器→格納容器→建屋と漏れ出てくる大量の汚染水を除染して再利用するシステムを構築する以上の対策は従来的発想である限り出てこないという深刻な状態だ。
数日前、1号機の注水量を増大させたのもこの可能性を確認することが目的だったはずだ。
このような記事が出たということは、「水棺」にしようとして中止した1号機の格納容器の水位が下がっているのかもしれない。
(その後の1号機の格納容器がどうなっているかフォロー記事を出して欲しい)
さらに効率的な冷却方法の検討は、1〜4号機と一まとめにできる話ではなく、個々の原子炉の状態を判断してどういう解決策を取りえるのかを考えるものだ。
付け足しだが、4号機は原子炉に燃料が入っているわけではないので熱交換器の復旧がテーマになっているわけではない。
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