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毎日新聞 4月29日(金)2時35分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110429-00000009-mai-soci
福島第1原発事故で、全域が「計画的避難区域」に指定された福島県飯舘村の中でも特に放射線量が高い長泥(ながどろ)地区など3地区に、幼稚園児と小中学生計45人がとどまっていることが分かった。村教委は3地区の保護者に対し、村内外を問わず線量の低い地域に子供を早期避難させるよう呼びかけているが、各家庭の事情もあって進んでおらず、対応に苦慮している。
◇早期避難呼びかけ…線量特に高く
村教委によると、村内には4日時点で計662人の幼児と小中学生がいたが、村外への自主避難が相次ぎ、20日現在、計467人に減った。村内の園児と児童生徒については、隣接自治体の学校の空き教室などにスクールバスで通わせている。
だが、文部科学省や村独自の調査で累積放射線量の高い長泥、蕨平(わらびたいら)、比曽の3地区の子供たちについては、村外や放射線量が比較的低い村内の別の地区に避難させるよう保護者側に求めてきたという。同省によると、長泥地区の3月23日〜4月27日の累積放射線量は12.84ミリシーベルトで、来年3月までに61.7ミリシーベルトになると予測される。これは計画的避難区域指定の目安となる年間20ミリシーベルトを大きく上回る数字だ。
長泥地区で中2の長男がいる主婦(41)は「成長期の子がいるから心配だが、避難には引っ越し代などがいる。決断がつかない」。別の主婦(45)は「介護が必要な両親を抱え、簡単には避難できない」と事情を明かす。
村は29日、全村民を対象にした住民説明会を開催する。その場で▽乳幼児や園児、妊婦のいる世帯▽18歳未満がいる世帯▽長泥など3地区の世帯−−の順で優先的に避難させる方針を示す予定だ。広瀬要人(かなめ)教育長は「各家庭の事情は分かるが、3地区から早く避難するよう保護者たちを説得していきたい」と話す。
【小泉大士、和田武士、桐野耕一】
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