http://www.asyura2.com/11/cult8/msg/671.html
Tweet |
http://yokodo999.blog104.fc2.com/blog-entry-443.html
TPP会合を締め出された日本政府は敢然と撤退すべきだ
我国のTPP交渉参加には、早くも暗雲が垂れ込めています。ロイター通信は、昨日付でこう報じています。(http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201111140009.html)
日米首脳会談のTPPめぐる発言で食い違い、米政府声明を日本が否定
[ホノルル 13日 ロイター] 日本政府は、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会合で米国ハワイを訪れている野田佳彦首相がオバマ米大統領との会談で、日本が環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に向けた協議に入る上ですべての物品およびサービスを貿易自由化の交渉対象に含める方針を明らかにしたとするホワイトハウスの12日付声明を否定した。
一方、ホワイトハウス側は日本側の否定にかかわらず、この声明を維持している。
日本政府は「野田首相が首脳会談でこのような発言をしたということは事実ではない。われわれは米国側に対し、問題の声明は事実でないと指摘し、説明を求めた」とする声明を発表。
「日本側が過去に発表あるいは示した基本方針と説明に基づく米国側の解釈であり、そのような発言は(今回の首脳会談で)なかったことを確認した」としている。
双方の意見の食い違いについて、マイケル・フローマン米大統領副補佐官(国際経済担当)は「両国がTPPの包括性、二国間で解消する必要のあるさまざまな問題、それに向けた第一歩である協議プロセスについて話し合ったとする、われわれの先の声明を支持する」と語った。
野田首相は11日に東京でTPP交渉参加に向けた協議入りを表明した際、「世界に誇る日本の医療制度、日本の伝統文化、美しい農村」を守る決意を示していた。
米国政府は、日本のTPP参加を推し進めようとして、事実を捻じ曲げて報道した模様です。TPP参加について、米国では議会が権限を握っており、議会は交渉分野に例外を認めていませんので、農業分野などで例外を求める日本政府の立場と相容れません。そこで米政府は、「野田総理がすべての品目を交渉のテーブルにのせる」と発言したとして、関係者を欺こうとしたのです。
日本政府も舐められたものですが、さすがにこれを認めたら国内が紛糾して総理の進退問題に発展しかねませんから、抗議した模様です。ホワイトハウスの声明の方が正しいのではないかという見方もあるでしょうが、国内でこれだけ根強い反対があるのですから、幾ら親米的な野田政権でも、猿芝居をして誤魔化すようなことはしないでしょう。こういう工作は、直ぐに漏れてしまうものです。
思惑の違いから、早くも交渉に綻びが生じているわけですが、これが災いしたのか、我国は早速嫌がらせを受けています。「asahi.com」は、12日付でこう報じています。(http://www.asahi.com/politics/update/1112/TKY201111120192.html?ref=reca)
TPP、首相さっそく厳しい洗礼 加盟国会合招かれず
オバマ米大統領が12日朝にホノルルで開く環太平洋経済連携協定(TPP)交渉9カ国の首脳会合に、野田佳彦首相が招待されない見通しであることが11日わかった。9カ国が積み上げた交渉の成果を大枠合意として演出する場に、交渉参加を表明したばかりの日本は場違いとの判断が背景にあるものとみられ、TPP交渉の厳しい「洗礼」を受ける形だ。
日本政府の一部には、野田首相がアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議前に「交渉への参加」を表明すれば、TPP首脳会合にも招待される可能性があると期待があっただけに、落胆が広がっている。TPP交渉を担当する日本政府高官は「日本(の出席)は少し違うということだろう」と語り、現時点では、出席できない見通しであることを認めた。
昨年11月に横浜であったAPEC首脳会議の際にも、TPP関係国の首脳会合が開かれ、当時の菅直人首相がオブザーバーとして招かれ参加していた。(ホノルル=尾形聡彦)
「交渉参加を表明したばかりの日本は場違い」と説明されていますが、昨年の横浜でのAPECでは、当時の菅総理がオブザーバーとして招かれていますから、これは明らかに嫌がらせです。TPP交渉参加に向けて舵を切ったわけですから、我国政府は当然TPPの会合に参加できると思い、根回しもしてあったはずです。それが土壇場で覆されたのです。
この原因は、交渉参加に条件をつけたためと見られますが、来日したキッシンジャーが一度門前払いを食らったことの報復かも知れません。こうした手合いは、非常に根を持ちますから。キッシンジャーには、既に権力はないと言われていますが(だから門前払いされたのでしょう)、米国政府内に有力な人脈がありますから侮れません。
米国は、野田総理が実質的に交渉参加表明をしたので、最早後戻りできず、もう気を使う必要はないと考えたのかも知れません。お前たちは、9カ国で決めたルールに従えばよいというわけです。
日本をルール策定の場に入れないという合意が、既に関係国の間でなされている可能性があります。日経は、昨日付でこう報じています。(http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C81818A9993E2E2EAEB8DE3E1E3E3E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2)
「TPP、日本参加で交渉遅れ許されぬ」マレーシア首相
【ホノルル=共同】環太平洋連携協定(TPP)拡大交渉の参加国、マレーシアのナジブ首相は12日、将来の日本の交渉参加について「原則的に賛成だが、交渉を遅らせることは許されない」と述べた。アジア太平洋経済協力会議(APEC)が開かれた米ハワイのホノルルで、共同通信などの会見に応じた。
交渉に参加するには現在拡大交渉中の9カ国の同意が必要。ナジブ首相は「すでに合意された事項について再交渉はありえない」として、これまでの交渉で9カ国が合意した通商ルールを受け入れることが日本参加の前提だと強調した。
また、ナジブ首相は、同日開催の首脳会合で9カ国が「来年7月の交渉妥結が望ましいとの認識で大筋一致した」と明らかにした。
一方、「残された作業は多い」と発言。「(来年は)参加国の一部が選挙を控えており、保護分野について繊細な扱いを要する」として、市場アクセスなどで難航する交渉の行方が不透明であることを示唆した。
これまでに合意したルールを受け入れなければ、参加は認められないというのです。こうした事態を恐れて我国政府は参加表明を急いだわけですが、現段階で交渉できる範囲は既に狭められているのです。
マレーシアの首相が言っていることは、一見理に適っているようですが、米国は他の8カ国からの輸出を受け入れる意思がないので(この点はオバマ大統領が明言しています)、今9カ国が行っている交渉には実質的な中身はありません。輸出したい国ばかりなのですから。
つまり、これから参加してくる国々から収奪するための打合せを彼らはやっているのです。その間抜けな第一号が日本というわけで、悪の9カ国としては謀議に日本を参加させるわけには行かないのです。我国は、不利なルールを押しつけらる公算が高いのです。
中国やロシアはこうした企みを知っていますから、高みの見物を決め込んでいるのでしょう。日本は何と愚かなんだと笑っているはずです。ここまでコケにされたら、参加を見合わせるしかありません。
しかし、参加に向けて舵を切ってしまった野田政権は後戻りできません。参加を取りやめたら、責任を取って内閣総辞職するか、解散総選挙に打って出るしかありません。そんな度胸はないことは判り切っていますから、不利を承知でTPPに参加しようとするでしょう。
TPP構想の思惑と、野田内閣の不手際が明らかになったので、我国を救うには倒閣するしかありません。格差社会とグローバリズムの問題を絡めながら、TPP反対運動を更に盛り上げて行く必要があります。
Tweet
関連記事
TPP会合を締め出された日本政府は敢然と撤退すべきだ
自由貿易圏構想は格差社会を助長する
TPP参加問題は玉虫色で決着
TPP結論先送りで政局は流動化する
TPP参加で表現の自由が圧殺される
デビッド・ロックフェラー・ジュニアは日本を懐柔しに来たのか?
バチカンが世界中央銀行の創設を提言
欧州危機で加速する世界政府樹立計画
TPPのルールは年次改革要望書の内容と同じ
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。