http://www.asyura2.com/11/cult8/msg/640.html
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副島隆彦vsつむじ風ブログ&高島康司
副島隆彦学問道場重掲よりhttp://www.snsi.jp/bbs/page/1/
と月刊ザ・フナイ10月号の激動する世界と私たちの未来より
副島先生、少し放射能安全病がましになってきたと思ったらまたの再発したみたいです。
ネット上で有名になってきている放射能ホテル構想の表明と閾値説の高田純教授の論文を後半に出して理論武装しているつもりです。
高田先生は閾値派だから、未だ見解が統一されていいない放射線被害については各々の派で平行線というところになるのでしょう。それを高田教授の医学部教授という権威をかさにきて得々と引用する副島氏は虎の威をかる狐だと私は思うのですよね。
そして宗教研究家の中矢伸一氏と放射能ホテル構想を表明してあきれ果てたつむじ風ブログの管理人氏から記事を転載とそのコメントを転載。私の駄文よりいいでしょう。
で、その後で子供の放射線障害について言及している高島氏の記事を後に載せます。
[754]私の本たちのこと。小沢裁判のこと。それから、高田純氏の本から「福島では誰一人として甲状腺がん にはならないと予測できる」 を載せる。
投稿者:副島隆彦
投稿日:2011-10-19 10:47:16
副島隆彦です。 今日は、2011年10月18日です。
私は、9月末に 中国の内モンゴル(内蒙古)に調査旅行に行って、いろいろと収穫がありました。帰国して、講演会などの用事をこなして、それから、4冊の本に取り掛かりました。
数日まえに、ようやく 私たちの立派な指導者である小沢一郎への政治弾圧である 陸山会事件の裁判のことを書きあげました。これは、すぐに、今日のぼやきの 会員ページに載せます。お待ちください。
私が書いていた4冊のうちの一冊は、もうすぐ刊行されます。 私と弟子たちの 第6論文集 である 「放射能のタブー」(KKベストセラーズ刊)です。 来週にも発売になるでしょう。
この本は、8月に、福島第一原発から20キロの検問所の近くの都路町(みやこじまち) にある 学問道場の復興活動本部で合宿をやって、皆が発表したものをまとめたものです。私を含めて16人が執筆しました。今日のぼやきの広報でもすぐに宣伝するでしょう。乞うご期待。
あとの一冊の恒例の「副島隆彦の金融・経済本」 ( 祥伝社 刊) もようやく峠を越して、書き終わりそうです。これは何とか11月の中旬には刊行したい。
それから、私の「中国研究本の 4 」を出します。それから、「阿弥陀如来(あみだにょらい)・観音菩薩(かんのんぼさつ)・弥勒菩薩(みろくぼさつ)とは何者か。
この女たちは、一体どこから来たのか。仏陀(ブッダ。ゴータマ・シッダルダー。お釈迦さま)とは、別人だろう。この女たちの出自を調べる」 という 内容の「副島隆彦の歴史研究本 の 3」 をPHP研究所から出します。 何とか年内にこれだけは仕事をします。
都路の活動本部を、弟子たちと現地の支援者たちだけに責(まか)せておくわけにはゆきません。 私が行って、あのあたりに、 宗教研究家の中矢伸一(な かやしんいち)氏らとも協力して、「健康ランド」とか、「低線量(ていせんりょう。微量の意味)の放射線は人体に良い影響を与える」ことの証明としての
「ホテル 放射能」 を建設しようかと、考え始めています。 また、私たちの 愚かな 「放射能コワイ、コワイ」派の敵どもが、私のこの 「ホテル 放射能」 ( 「ホテル・カリフォルニア」ではありません、「アトミック カフェ」でもありません)
の話に飛びついて、ギャーギャー騒ぐでしょう。
本当に、この愚か者たちは、自分の脳に張り付いた 放射能恐怖症で、生来の臆病さ と、ものごとを冷静に考えて判断する能力がないから、救いようのない者たちだと、思います。
私たち学問道場が、3月の原発事故の直後から、これほど頑張って、現地に入って活動を続け、冷徹な客観報道をして、「これぐらいの超微量(ちょうびりょ う)の放射線量は 人間の体に害を与えない」と 書き続けた。のに、 それでもまだ、説得されないで、今も、バカな恐怖症言論を撒(ま)き散らしている。
私が、5月3日に、郡山で対談して一冊の本 「原発事故、放射能、ケンカ対談」(幻冬舎、2011年6月末刊) の 対論相手の 武田邦彦(たけだくにひ こ)という男は、本当に、どうしようもない男だ。 先日も、 東京・世田谷で、(愚かな騒ぎだった)、放射性物質が見つかった」のバカ騒ぎもひどかった。
真実は、 たったの 2.7 マイクロシーベルト毎時(パーアウア per hour )のラジウム入りの塗料か何かだった。それを 武田は、「2・7ミリシーベールの高濃度の」と、書き続け、 つい最近、こそこそと それを、「2・7マイ クロシーベルト」に書き変えたそうだ。2・7ミリシーベルトというのは、= 2700マイクロシーベルト のことである。武田の 文章改ざんの 証拠は挙 (あ)がっている。
武田邦彦をは、これを同じことを、これまでに数回やっている。 こんな男が、科学者とか、原子力の専門家とかを名乗れるはずがないのだ。 そのうち、 彼は、各方面の専門家たちから厳しい指弾を浴びて、消えていなくなるだろう。 私も、そろそろ、この男の 扇動言論と、確信犯としての犯罪者体質が、 腹(はら)に据(す)えかねるようになってきた。
武田も、私、副島隆彦に怒っていて、「副島さんは、(何回も原発のそばまで行ったから) 癌で死ぬんだから、ほっておけばいいんだよ」と 編集者たちに 言っているそうだ。 武田も、それから、その追随者たちも、私が、問い詰めたら、「10万人ぐらいが福島で、放射能のせいで死ぬのだ」 と 堅く信じ込ん でいる。
福島県の人口は丁度200万人だから、その5%ぐらいが死ぬのだと、思い込んでいる。なかなか口には出さないが、私が、きびしく問い詰めたら、そのよう に一様に、白状する。これには私が驚く。 10万人の福島県人が5年後、10年後に死ぬ、そして、おそらくそのうちの多くは、子供たちだと、この 馬鹿た ちは、信じ込んでいる。 これは恐るべきことだと、私は、呆(あき)れかえる。 人間と言うのは、ここまで愚かになれるものか、と、近年で、最大の 思想 ドラマを見せてもらっている。
私は、この手の馬鹿たちと付き合わなければいけないので、不愉快きわまりないことが多い。私の一番の友人で、長年の親友である、「ちょっとインテリの、 それなりの知識人」である者までが、この コワイコワイ派である。私が、いくら説得しても、私の言うことを少しも聞かない。 「でも、やっぱり危ないんだ よ。副島。分からないことが多いから」と言っている。
この者にして、この程度の思考力しかなったか、馬鹿はほっておくしかない。と私は、がっかりして、相手の顔を見つめている。 これは、私が生きてきた間に起きた、もしかしたら、最大の笑劇(ファルス、人間喜劇)なのだろう。
私は、これまでもずっと書いたが、まだ何度でも書く。 福島では、誰も死なない。こんな微量の放射能のせいで、発病して死ぬ者はひとりもいない。そのように断言します。
それは、福島の現地に行けば分かることだ。放射能コワイコワイの臆病者たちは、とにかく、自分のお金と時間をかけて、福島の現地に行きなさいそして、通り すがりの住民たちと話しなさい。そうすれば、考えが変わる。「なーんだ。何もないんだ。放射能は目に見えないからコワイなどと信じ込んでいた、自分がアホ だったんだ」と気づくだろう。 意地でも現地の真実に気づきたくない者でも、どうせ、時間がたてば、気づく。
それでも、意地でもなんでも自分の思考変更、思想転向(コンヴァージョン、リキャンテイション、マチュア・アップ)をしたくなくて、強がりと、居直りと、 愚かに扇動された自分に気づいても、今更(いまさら)恥ずかしいものだから、なんやかやと、言い訳をして、自分自身に向かってウソをついて、自分で自分を ごまかす、ということをするのだろう。最近は、彼らは、「福島で放射能による癌患者が出ないことを祈る」と「祈る」と書くようになった。少し弱気になって いるのがわかる。
私、副島隆彦は、この 思想転向 の専門の研究学者なのです。分かりますか。私の本当の専門(プロパー proper 固有)は、この思想転向の問題だ。 私の主著であるアメリカ現代政治思想研究 の本は、そういうことの集大成である。 私の本をこれまで、何冊も読んだ人 には分かることだ。このことが分からないのなら、私は副島隆彦の熱心な読者だったのに、とか、言うな。絶対に言うな。
原発の大事故を起こした東電の経営陣への厳しい責任追及と、爆発事故で漏れた(放出された)放射線の人体への影響の問題は、別である。 このふたつをきち んと区別を付けなければならない。 福島県の幹部公務員たちは、かならず、この「東電の責任と、放射線の人体への被害問題は別です」と、毎回、毎回、必ず 言う。
私は、福島県庁のこの態度が正しいと、判断している。私も、この立場だからだ。
東電の経営陣と政府の原子力委員、安全委員の歴代のトップたちは、存命であれば、絶対に、今からでも 逮捕されて刑事裁判にかけられて日本国民によって処罰されるべきだ。
一番悪いのは、原子力委員会委員長を長年やった、この業界のドンで、今は、三菱総合研究所の理事長になっている 小宮山宏(こみやまひろし)だ。今も東電の監査役である。私、副島隆彦は、この男だけは絶対に、許さない、と堅く決めている。
この 小宮山宏の、事故後の居直りと、悪辣な態度と、新聞にまで、今も「エコと次世代エネルギーを推進」などと大きな顔をして出てくるのを見ていると、本当に、私は怒り心頭に発する。
武田邦彦が、「私は、9億円を東電からもらった」と、私との対談本で、はっきりとしゃべった。 武田程度の小物の、下っ端の 原子力委員・安全委員でも、 9億円なのだから、小宮山とか鈴木篤之(すずきあつゆき)、斑目(まだらめ)らは、100億円ぐらいは 当然、貰(もら)っているだろう。どうして、誰も このことを、糾弾しないのだ。腐り果ててるのか、お前たちの頭は。
武田は、原子力委員・安全委員の専門委員を10年間やった。と自分で 私に話した。 そして、恐(おそ)るべきことに、この6月からまた安全委員会の専門委員に、武田は、復帰している。 だから、ここには政治謀略の臭いがあ る。 武田のような、「温厚で、柔らかい物腰の人間」を上手に裏から、上から、操(あやつ)っている人間たちがいる、ということを示している。おそらくそ ういうことだろう。
放射能(放射線量)の人体への影響の 専門家は、放射線医学者たちである。それと、放射線防護学を名乗る学者たちである。 それ以外の、原子力工学や、原子炉技術者や、核物理学の学者たちは、放射能の人体への影響の問題の専門家ではない。
専門家でもない、 1.武田邦彦 と 2.広瀬隆 3.小出裕章(こいでひろあき) と4.児玉龍彦 の 放射能コワイコワイの国民扇動者 4人組 を、 私は、これからもずっと糾弾し続ける。 彼らの言論のおかしさと、愚劣さと、低劣さが、満天下に認められ、大きく敗北する時まで、ずっと、私の方も言論で 闘いつづける。
だから、私の同志は、放射医学者たちである。その代表は、やはり、 山下俊一(やましたしゅんいち)長崎大学教授 (現在は、福島県立医大副学長も兼任している) である。
山下教授らに、バッシングの嵐を浴びせた者たちは、今から、2年後、5年後に、一体、自分たちがいかに愚か者で、思考力がない人間であるかを、分かるとき が必ず来る。その時に、ずるい逃げ方をするな。口を拭(ぬぐ)って、「私は、そんなことは言わなかったよ」と言うな。 今のうちから、各自、この4月から 10月までに書いたものをしっかりと保存しておくように。 私もそうする。
彼ら 4人組の言論 (彼らの本は、ベストセラーの1位になった) に追随(ついずい)する者たち は、今のうちから、しっかりと、自分の内心、内面に向かって、自分の立場を何度でもはっきりさせて、それを文章に書いて残しておいてほしい。
すべてが明らかになるときが、数年後には来る。 その時まで、 自分の態度を変えずに、奇妙な変節をしないで、態度を一貫させてほしい。 コロコロ態度を変えるのは、人間として信頼されない、と自分にも言い聞かせて欲しい。
さて、以下に載せるのは、放射線学者であり、就中(なかんずく)、放射線防護学(ほうしゃせんぼうごがく)の専攻学者である 高田純(たかだじゅん) 札幌医科大学教授の最近の 文である。 ネットから私が拾ってきたものだ。
高田純教授が最近、出版した 『福島 嘘と真実』 (高田純著、医療科学社、2011年7月刊)の中の一部の抜粋だと思います。 以下の文の中に、高田純 は、はっきりと、「 今回の放射性ヨウ素量が原因で、福島では誰一人として甲状腺がんにはならないと予測できる」 と書いている。引用する。
(引用始め)
これらの値は、チェルノブイリ事故被災者の値の1万分の1から1000分の1である。かの地、ウクライナ、ベラルーシ、ロシア3カ国の被災者700万 人の最大甲状腺線量は50グレイ(=50シーベルト)。その後数年から、総数で当時の4800人の子供たちに甲状腺がんが発生した。 (副島隆彦注記。 チェルノブイリ事故から) 20年後の世界保健機関の調査報告である。 このリスクが線量に比例すると考えれば、今回の放射性ヨウ素量が原因で、福島で は誰一人として甲状腺がん にはならないと予測できる。
(引用終わり)
副島隆彦です。 このように、 福島で放射能にせいで癌になる ( 放射能による癌は甲状腺がんだけである) 人はひとりも出ない、という 専門医学者の 高田純の 表明を 私は尊重する。
専門家の言うことに、耳を傾けて、それに従うしかない。専門家でもなく、長年の研究もないくせに、放射能の人体への影響について、素人と同じくせに、偉そうに発言する者たちを、私たちは、厳しく排撃しなければならない。
放射線医学者たちのほとんど( 中に、数人、変なのがいるらしい) が、「これぐらいの微量の放射線量では発病しません」と口を揃(そろ)えて言っている のに、彼らのことを、 「御用学者だ」と、レッテル貼り ( labeling レイベリング)する 激しいバッシングの嵐が、この 4月、5月、6月、7月に あった。
この動きに少しでも加担した者たち、全員を、 私は、見つけ出し次第、あるいは、私の目の前に現れ次第、言論の力で厳しく、問い糺(ただ)し、説得する。一般人だろうか誰だろうが容赦しない。 私が、 「ケンカ対談」本で、武田邦彦にやったのと同じ、それの進化した形で、問い詰める。
このおかしな、放射能コワイコワイの 現状 はまだまだ続くのだろう。私は、我慢して愚か者のすべてを説得し続ける。
副島隆彦拝
(以下は、『福島 嘘と真実』(高田純著、医療科学社)からの 一部の 転載である)
・・・・ (2011年3月11日の) 宮城県沖地震の発生した当日、私は都内文京区にいた。文部科学省科研費研究「放射性ストロンチウムによる内部被曝線量その場 評価法の検討」の一環として、楼蘭(ろうらん)周辺での核爆発からの黄砂に含まれていた放射性ストロンチウムによる日本人の内部被曝研究報告のためであ る。
日本シルクロード科学倶楽部主催で、3月12日から、文京区シビックセンターの展示ホールにおける「シルクロード今昔 展示と講 和の会」で研究成果を報告することになっていた。免震機能を有したシビックセンターはまったく無事であったが、施設の点検のため、会の開始がまる1日の遅 れとなった。
東京滞在の3月16日まで、展示会の内外で、放射線防護学の専門家として、新聞やテレビの要請に応えながら、チェルノブイリと福島との違いなどについての情報を発信し続けた。
その後、帰宅するも、福島現地への調査には出発できなかった。それは、前年から計画していたモンゴル・ウランバートルでの第1回核放射線防護と衛生学の科学会議が、3月後半に予定されていたからである。
そして、ひとり3月21日に出国した。 モンゴル核エネルギー庁との間で開催された科学会議において、楼蘭周辺での総威力22メガトン (1メガトン威力 は、TNT火薬100万トンに相当する爆発エネルギー)の核爆発から噴き出した核の砂の降下によるモンゴル国の環境と人体への影響について討議された。 こ
れは2009年3月の憲政記念会館でのシンポジウム 「中国の核実験災害と日本の役割」に次ぐ、核災害の歴史上大きな意味ある科学会議となった。
その間、3.11の巨大地震と津波による災害と福島第一原発影響の科学について、モンゴル国立大学で講演した。これらは、専門家のみならず、モンゴルの一般国民の大きな関心となり、新聞とテレビで報じられた。
そして、3月28日に帰国するやいなや、モンゴル報告をする間もなく福島調査の方法を検討開始した。鉄道および高速道路の不通の問題があったが、東日本の広範囲な放射線衛生の状況を調査するべきと考え、陸路の調査旅行を計画した。
こ の科学調査旅行に週刊誌の元気な記者が自身の車をもって、福島調査の同行取材を申し入れてきた。 ありがたい話だ。当然、まじめな報道姿勢を受け入れ、福 島以後の機動的な調査となった。多くの国民へ素早く科学情報を拡散するばかりか、第三者の同行による科学調査の目撃証言にもなるからである。
科学調査を4月6日から10日にかけて実施した。 さらに、12日までの東京滞在中に、都内の環境調査も追加した。調査は、福島第一原発20キロメートル圏内を含む札幌から東京まで、陸上の環境放射線と甲状腺線量を中心とした現地の人々の健康影響である。
さらに6月18日、19日には南相馬市などで体内のセシウムを検査した。
測定では線量の絶対値を評価することになる。ただし、これだけではわかりにくいのが核放射線災害である。そこで、過去に起こった核放射線災害事例と比較することで、この福島核災害の健康リスクを併せて浮き彫りにする。
私はソ連崩壊後の1995年以来、カザフスタンのセミパラチンスク核実験場周辺影響とシルクロード楼蘭遺跡周辺のウイグルで行われた中国による楼蘭核爆発 災害、チェルノブイリ周辺3カ国、南ウラルのプルトニウム工場周辺汚染、シベリアの地下核爆発、ビキニ核爆発災害といった世界各地の核放射線災害地を訪 れ、核ハザードの環境と人体への影響(放射線防護学)を調査、研究してきた。
そのなかで、現地の環境および人体への核放射線影響をその場で評価する方法と、トラベルケースに納まる各種の計測装置と線量評価ソフトを開発した。
ガ ンマ線外部被曝、地表および体内の放射性セシウムの定量、およびストロンチウムの内部被曝評価、地表面のプルトニウム汚染計測のためのアルファ線計測器、 地球座標の確認のためのGPSおよび測量機器、ノートPCなどである。これが持ち運べる実験室・ポータブルラボである。
@ガンマ線スペクトロメータ Model 702 米国Ludlum社
Aアルファ・ベータカウンタ TSC-362 日本アロカ社
Bポケットサーベイメータ PDR-111 日本アロカ社
C個人線量計 RAD-60 S フィンランドRADOS Tec.
DGPSナビゲータ 米国Magellan
これまで、チェルノブイリの限界管理区域に暮らす住民の体内セシウムや、ビキニ被災となったロンゲラップ島民たちの前歯のベータ線計測からのストロンチウム量評価、彼らが摂取する食品の放射能、環境放射線などを測定してきた。
今回の福島現地調査では、核緊急時であるために、致死線量まで計測できるフィンランド製の個人線量計に加え、前年12月に購入したばかりの国産車の価格 ほどする米国製核テロ対策用に開発された 最新小型スペクトロメータ も持参した。急遽、実験室で、セシウム137やアメリシウム241の人工線源で試験 するとともに、地表面の調査も行った。
機材としては、粉じん吸い込み防止用のマスク数枚と、簡易使い捨て防護衣1人分を初めて携行した。過去の調査事例ではないことだ。
さらに、10年前に開発した甲状腺に蓄積している放射性ヨウ素131の放射能を測る方法を、今回はじめて実践使用することとなった。小型のガンマ線線量計を、放射線医学総合研究所が保有するヨウ素131人体型線源を用いて校正した。
それはヨウ素131の半減期が8日と短いため、核災害直後でしか測れないからである。今回の福島調査は震災後30日以内なので、十分測れるのであった。
震災3カ月前に入手した携帯型のガンマ線スペクトロメータは、ロシア放射線医学センタ−所有のブロックプラスチックファントム(人体模型)でセシウム137放射能計測用に校正した前機種で二次校正したので、全身の体内セシウムの放射能が計測できるようになった。
これが、今回の福島事象でのポータブルホールボディカウンタである。なお前機種は、小型ながら国際比較で10%以内の差で一致を示している優れものである。
さらに同機種は、環境中の放射性セシウムやヨウ素の地表での汚染密度をその場で計測できるように、同様に二次校正した。
大災害は机上理論では通用しない。専門家は緊急時に現場へ入り、状況を評価し、正しい社会的意思決定に導かなくてはならない。医療班の他に放射線防護の専門家たちが現地入りし、被災者への対応や相談を受け付ける意味は大きいのだ。
2011年4月8日・9日に 福島では、20キロメートル圏内からの避難者を中心に希望者68人に対し、甲状腺に含まれている放射性ヨウ素の放射能量の検査を行った。
最初に、浪江町(なみえまち) からの避難者40人の希望者に対して検査した。彼らは、災害対策本部からの甲状腺検査もなければ避難時に安定ヨウ素剤も配 布されていなかったと、私の質問に答えた。従来から原子力緊急被曝医療として、ヨウ素剤配布用の備蓄があったにもかかわらず、災害対策本部は何も手を打た なかったのは、大きな驚きである。絵に描いていただけの‘餅’だったのだ。
その他は、二本松市立第一中学校区の保護者24人の希望者、飯館村の2人、東京からの福島調査に同行した2人の検査である。
最初に、毎日検査して甲状腺に放射性ヨウ素が沈着していないと考えられる調査員自身の喉元(甲状腺付近)の測定値を、測定場所の背景値(バックグラウン ド)とする。その後、被検者の甲状腺を測定して、その値から背景値を引き算した値が、被検者の甲状腺に沈着した放射性ヨウ素による線量率となる。 この甲 状腺ヨウ素線量率に測定器の放射能換算計数を掛け算して、甲状腺内に沈着している放射能量値が求まる。
この放射能の値は検査日のヨウ素131の放射能量である。半減期8日で日ごとに少なくなっているということは、以前にはさらに多くの放射能が甲状腺の中にあったはずである。
この推定はやや複雑な方法となるが、単純化して、3月12日に全量が甲状腺に蓄積したとして、最初の量を、国際放射線防護委員会勧告(ICRP Pub.78)の方式により推定した。その値に線量換算計数(ICRP Pub.71)を掛け算して、甲状腺線量が求まる。
浪江町からの避難者40人の結果は、二本松市民に比べて全体的に甲状腺に蓄積していた放射性ヨウ素の放射能量は多かった。平均で2.4キロベクレル、最大 で3.6キロベクレル。 他方、二本松市民は平均で0.1キロベクレル、最大で0.5キロベクレル。飯館村の2人は、平均で1.8キロベクレル。放射能の 減衰を補正して推定された甲状腺線量の平均値(ミリグレイ)は、浪江町5.1 飯館村3.9 二本松市0.3であった。レベルで示すと、D,D,Eであ る。
線量6段階区分
危険:A〜Cの単位(シーベルト):ウイグル、広島・長崎、チェルノブイリ
A:4以上・B:1〜3・C:0.1〜0.9
安全:D〜Fの単位(ミリシーベルト):福島、東海村、スリーマイル島
D:2〜10・E:0.02〜1・F:0.01以下
これらの値は、チェルノブイリ事故被災者の値の1万分の1から1000分の1である。かの地、ウクライナ、ベラルーシ、ロシア3カ国の被災者700万 人の最大甲状腺線量は50グレイ(=50シーベルト)。その後数年から、総数で当時の4800人の子供たちに甲状腺がんが発生した。
(副島隆彦注記。チェルノブイリ事故から) 20年後の世界保健機関の調査報告である。 このリスクが線量に比例すると考えれば、今回の放射性ヨウ素量が原因で、福島では誰一人として甲状腺がんにはならないと予測できる。
この理由は、1)人々の暮らす陸地へ降った放射能の総量がチェルノブイリに比べ福島では圧倒的に少なかった、2)汚染牛乳を直後に出荷停止とした、3)日 本人は日頃から安定ヨウ素剤を含む昆布などの海藻類などの食品を採っているので、甲状腺に放射性ヨウ素が入る割合が低ヨウ素地帯の大陸の人たちに比べて少 ないことによる。
なお、6月後半の南相馬など3市での甲状腺検査では、ヨウ素が検出されなかった。これは環境中の調査と一致し、半減期8日からヨウ素量が1000分の1に減衰した理由による。
2011年4月9日、10日と2日間にわたり20キロメートル圏内に突入し、放射線環境を調査しながら、徐々に福島第一原発敷地境界に接近していった。
最初は、西側の八本松市から東に向かう行程である。葛尾村から浪江町に入り、その家畜や牧草地を調査し、双葉町から福島第一原発に接近する。
避難圏内の浪江町のある地点に到着するも、その値は毎時0.017ミリシーベルト(=17マイクロシーベルト)、仮に24時間屋外に立ち続けたとしても、 0.4ミリシーベルト(=400マイクロシーベルト)に過ぎない値であった。続く双葉町、大熊町での測定値も浪江町と大差はなかった(一般的な目安として 100ミリシーベルトを超えると、健康に影響が出る危険性が高まるとされている)。
そして核緊急事態が続いている福島第一原発の敷地 境界の調査を開始した。福島第一原発の西門や、他のゲートやフェンスに沿って測定したところ、放射線の強さは避難区域の浪江町や双葉町の2倍程度であり、 最大でも毎時0.059ミリシーベルト(=59マイクロシーベルト)であった。この値は、チェルノブイリの緊急事態時の値の1000分の1以下である。
敷地内にプルトニウムが検出されたとの報道があったので、念入りに境界付近数か所の地表面でアルファ線計測を実施した。結果は最大で毎分7カウントしかな かった。空中ではアルファ線は検出されなかった。すなわちプルトニウム微粒子が空中を漂ってはいないのだ。アルファ粒子はプルトニウムが放射するが、空気 中を5センチメートルしか飛ばないのだ。少しだけ、敷地境界近くの地表面にプルトニウムがあるかもしれないと考えられる。
私の セミパラチンスク ( (副島隆彦註。 旧ソ連、今はカザフスタンの東の都市。ここにユーラシア大陸の中心の標識がある) の核実験場内 の地表核爆発地 点の調査では、毎分200カウントもの値だった。しかも、空中でも10カウントも計測されたのであった。その地表は、顕著にプルトニウムで汚染しており、 プルトニウムの微粒子が舞い上がっているのだ。
これと比較しても、福島第一原発での調査時に、プルトニウム微粒子の吸い込みのリスクは無視できる。したがってマスクは不要だったのだ。プルトニウムの吸い込みは、肺がんリスクを高めるが、この心配はいらなかった。
私は オンサイト近傍(副島隆彦註。 原発の施設のそば、という意味) で最大10ミリシーベルトの被曝を覚悟していたが、実際は100分の1と低く、拍子抜けするものだった。さらにマスクと簡易防護衣を用意はしていたが無用だった。
放射性物質は風向きなどによって数値が変わってくるため、ある一定時間測り、たとえその時、値が低くても決して安全とはいえないのではないかと疑問に思われるかもしれない。 ところが、今回の調査では5日間にわたって常に放射線量を測定している。
福島20キロメートル圏内を出入りした3日間の積算線量は0.10ミリシーベルト(=100マイクロシーベルト) であった。 すなわち、今後の放射性ヨ ウ素の減衰を予測すれば、現地に1カ月滞在しても 1ミリシーベルト (=1000マイクロシーベルト) にも満たないのである。
さらに、毎日、自分自身の喉元の計測もしたが、甲状腺線量は検出下限以下の範囲であった。
結論からいえば、少なくとも原発の外や20キロメートル圏内のほとんどは、将来立ち入り禁止を解除できるし、今でも放置されている家畜の世話に一時的に圏内へ立ち入ることにリスクはない。
もちろん、核緊急事態にある福島第一原発の敷地内が高線量であるのは別である。それは病院放射線科のがん治療用装置が致死線量を発するのと似た意味である。
『福島 嘘と真実』(高田純著、医療科学社)から
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝
自分の駄文は書かないと言いましたが、ちょっとだけコメントします。(すいません)
>都路の活動本部を、弟子たちと現地の支援者たちだけに責(まか)せておくわけにはゆきません。 私が行って、あのあたりに、 宗教研究家の中矢伸一(な かやしんいち)氏らとも協力して、「健康ランド」とか、「低線量(ていせんりょう。微量の意味)の放射線は人体に良い影響を与える」ことの証明としての
「ホテル 放射能」 を建設しようかと、考え始めています。転載終了
いや〜もう笑えます。ふくすま放射能健康ランドをつくるのですか?副島先生。しかも船井幸雄氏のお気に入りの宗教研究家(それも副島氏が大嫌いなはずの古神道の部類に入る日月神示研究家ではありませんか!)
意見が同じと思ったら、今までライバル視していた人物とも手を組むとは。
とあるブログのコメントの秀逸なものがあり、副島氏を表現するのにぴったりのものがありましたので勝手ながら引用させて頂きます。
ゲームの達人ブログのコメント欄より転載
賢という方のコメントより(勝手に申し訳ありませんが抜粋)
>信頼できない人については、自分と決定的に異なる主張がなされたときに、それを無視し、あるいは誹謗中傷する一方で、細部においては多少異なっていたとしても自分と似たような主張をする人達と徒党を組み、お互いがお互いの主張をうまく利用し合いながら、何となく正しいことを主張しているように見せかけている、といった特徴が上げられると思います。コマーシャルや何らかの意図があって利害が一致している場合にはこの傾向が強くなると思います。
まさに、副島氏と中矢氏とが本当に組んでフクシマ・ラディエーション・ラッキー健康ランドを作るという行動はまさにこれではないのでしょうか?
ところで、ラディエーション・ラッキー健康ランドインフクシマはホルミシス効果を狙ってウラン鉱石を盛り込んだ建物とし、寝具から浴室にいたるまでラドン鉱石を用いて六城ラジウムをウハウハにさせるのでしょうか?
一泊どのくらいの被曝するような計算のホテルにする計画なのでしょうか?
私の戯言終了。
つむじ風ブログより
http://hyouhei03.blogzine.jp/tumuzikaze/cat10448474/
2011-10-24
『ホテル放射能』を建設する−副島隆彦氏−
以前、副島隆彦氏には、気付かされたことも多いが・・・
今となっては、それも色あせた!!
どうぞ、ご勝手にと言う感じだ!!
『ホテル放射能』は、さぞかし繁盛することだろう?!
なんと言う論拠か、魂胆か、いろいろ考えたが、さっぱり、分からない。全否定するつもりはないが、もう、過去の人だ。
放射線ホルミシス効果など、昔からあった主張だが、今、言う話ではない。『飲尿が健康に寄与する。』と言って、隣の人に振りまいたら、そりゃあ怒るだろう。
その程度の話である。
こういう、センスのない議論が横行している。こういう輩は、知識人とは言えない。似非知識人、あるいは、変態知識人と呼んでおこう。つまるところ『変態』の域を出ない。
変態とは、普通の状態と違っていることを言う。ここで言う普通の状態とは、自然界のことを言う。自然界の常態を逸したところに、放射能異常状態が人災によって創り出されているのであって、それを何とか安心常態に言い含めようとする詭弁家を、変態知識人と呼ぶこととする。
こういう議論は、平常時、堂々とするべきであって、仮にそうしている人がいたとしても、現今の非常時には口を慎むのが正常人の感覚では無かろうか?
人の死は、消滅ではないと考えている。即ち、転生の永遠性を考えている。にもかかわらず、人の死に接しては哀しい。これは人の常である。哀悼と言葉は、そこから自然に浮かぶ。
生からすれば、死は非常時だからである。
放射線ホルミシス効果を否定するものではないが、そのエビデンスは必ずしも確かではない。確かであるとしている人は、進んで存分に放射能を浴びれば良いだけの話だ。
それだからといって、他人を巻き込む話ではあるまい。ましてや、恐れ戦いている人々に向かって、変態志向を鼓舞する話ではない。それより先にするべきことは、放射能・放射線を鎮めることだし、自然界のレベルの中に退避することをもって、良しとするのが正常人の非常時の言論ではないか?
それとも、現今の状況を持って、変態理論を振りかざして、地域振興に活用しようとでも言うのか? これは、某福島県立大学副学長が、『これからは、フクシマが世界的に有名になる!』理論と同じである。
道理で、よりにもよって、同じ「変態知識人」が相集っている。これは可笑しいほど、似通っている。
それならば、それで良し。相集って、好きにするがよろしい。どこでも変態仲間は居るものだ。そして、相集う。
だからといって、変態理論で正常人を誑かしてはいけない。放射能は『ただちに健康を害することはないが、確実に死に至らしめる怖いものだ。』と言うのが正しい。
あ〜あ、一度は言ってみたかった!
この記事に対するコメント
副島さんは、佐賀藩出身の尊皇攘夷運動家、また明治時代の・政治家・国学者・書家で有名な副島種臣の血筋の方と聞きます。かつての危ない言説で彼が叩かれず、出版が続けられるのは、裏社会に存在する旧華族のネットワークが彼を保護しているからだと考えられます。穿った見方をすれば、彼こそが日本裏社会の『表の』代弁者なのでしょう。
そこから類推すると、旧陸軍系企業、東京電力の不始末の擁護に加担するのも、彼の本来のお役目なのかもしれません。未確認情報ですが、東京電力から資金提供を受けてるとも聞いています。それでも「東電を訴える」との姿勢を崩していないことから、本人は全く無自覚のまま、周りの人脈に上手く操られているとも考えられます。
本人の著書に「日航機123便は米軍機の誤爆」であると、興味深い記述があったことから、かつて、私のブログ「(新)日本の黒い霧」での調査情報(「核兵器の残骸」について)を何度か提供をさせていただいたことがあります。残念ながら何のご返事もいただけませんでした。返事をするしないは本人のご意志であるので、それ自体を批判できませんが、その時は、「命を掛けて言論をすると言い切る割には、本当に危ない情報だけは上手に避ける人だなぁ」と思ったことがあります。ある意味「頭のいい」立ち回りとも言えます。
これは邪推かもしれませんが、彼が「反米」を掲げるのも、反米的な日本の闇組織(親ロシア派、米国反政府派、旧帝国陸軍系を含む)の意向であり、日本の闇組織が日航機事件に絡むという事実をどうしても表に出せない事情があったのだと思います。ですから、日米外交史上の重大事件である「御巣鷹事変」を「米軍機の誤爆」とする単純な反米的印象操作のようにしか書けなかったのかもしれません。
どんな書き手にもその人なりの立場と世界観があります。表に出ない事象は、どうしても自分の世界観で埋めていくしかありません。ですから時には大きく事実誤認をしてしまうことがあります。私はそれをやむを得ない事と許容します。しかし、放射能に関しては事実誤認では済まされない現実の問題(生命の問題)が含まれます。持論は置いておくとしても、言論を以って他者を論破するような性格のものではないはずです。
私としては、事故直後に「若者は西へ逃げろ!」と叫んだ、あの副島氏に早く戻ってもらいたいと願っています。
投稿 日月土 | 2011-10-26 14:50
へんたいだよね〜。
以前エハン・デラヴィさんが2012年を境に変態する人間とそうでない人間に分かれるとか言ってたよね。
副島隆彦さんは、2012年を待たずに変態化しちゃったのかな。
ここに来て、この類の人間がちらほら目につくよね。
中矢伸一とか。
親玉はやっぱ、あの人船井幸雄氏でしょうか。
投稿 ヒロシ | 2011-10-26 14:36
副島氏は明らかに精神に異常を来たしています。正気ではありません。
それが彼の生来のものであるのか、イルミナティのマインドコントロールによるものかは知れませんが・・・。
後者だとすれば、恐ろしいことです。
彼が、イルミナティのインサイダ情報に接触できるチャンネルを持っている(又は持っていた)ことは明らかですので・・・。
投稿 猿山太郎 | 2011-10-25 22:06
飄平さん
いつも貴重な情報発信ありがとうございます。
今回の記事を拝読し胸につかえていたものが、すっと取れました。
最近、私も副島氏の学問道場やライジング・サンに辿ると気分が悪くなるので立ち寄らなくなりました。
何故ならば、震災以降、放射能問題も小沢氏関連にしても、読者への強要が強すぎました。
ここ1〜2年の間に自分が覚醒していく段階で、副島氏HPやライジング・サンで勉強になった部分も多々ありましたので、その点には今でも感謝しております。
最近の副島氏の言動で判ったことが、一つあります。
副島氏がもし脱原発or反原発派なら、脱原発or反原発運動を積極的に展開していたのでしょう。
しかし副島氏の考えは”ホテル放射能”です。副島氏は、ひょっとしたら原発マネーによる超原発推進派かもと思い始めました。
福島原発は311事故以来、現場作業員の犠牲を前提にしての成り行き作業と人海戦術です。公僕である科学者も研究者(公務員教授や研究者)も論評はしても放射能対策には消極的と言うか敢えて避けているように感じます。
国として今は放射能対策を最優先で取り組むべきと思いますが、相変わらず民主党政府や政治家は何処吹く風です。
このような状況下において、放射能研究では素人の副島氏が安全宣言をして、他人に自分と同調するように強要してはいけません。
これから晩秋、冬へと向かいます。風向きや風の強さも、今までと変わるでしょう。副島氏に人間愛があれば、福島の方(弱者、乳幼児、子供達)をもっと遠方に避難させるべきだと思います。
大変残念なことですが、キチガイに刃物を副島氏に例えれば今は”キチガイに放射能”となりつつあります。
投稿 けむ | 2011-10-25 10:48
こんばんわ。
私にとっても副島は過去の人です。彼の本を読む気にもならない。
彼はロスチャイルド寄りとも思われるので当然か。いまだにロックが世界肯定とかぬかしているし、自信過剰なところがあるので実のところ、訳のわからないところで情報を買っているのだろう。予想を外したことがないというのは、インサイダーだろって誰しも思いますよね。デリバティブ取引のようにボロボロと彼の素性が明かされる時が来るだろう。
一つ気になる点!彼は東大をあきらめて早稲田を出ていることです。
この種の学歴コンプレックスは相当に卑屈になる可能性あります。すべてではないと思うが、気に留めて損はない。
たばこは無害ではないにしても微害といったところでしょう。ある物質と反応する・・それは砂糖と思われます。
投稿 アンディ | 2011-10-24 22:07
ホテル放射能はダメです。安全性を証明できません。
2,3日泊まるだけでは、ホルシミス効果で元気になるかもしれません。
それをもってして、安全だ、とこの方々は言いそうです。
それでは、福島住民の安心には到底つながらないでしょう。
今でも若い弟子を福島に学問道場をつくり住まわせていますが、ホテル放射能ができても弟子を働かせて、ご自分は時々来るのでは?
造るなら、コーポ放射能にしてずーと家族一緒に住んでもらわないと証明できません。厳密に言えば孫や子供を連れて、です。
このような発想の方は、娘や孫はいないのではないかと思ってしまいます。
娘がいたら、きっと怒るでしょう。
コーポ放射能に住んではくれないはずです。
放射能パニックだと、子供を心配するお母さん達を馬鹿にしていますが、お母さんの子供の健康を心配する繊細な思いがあるからこそ、無事に育つのでしょう。
私から見ると、このような思考の方々こそショックドクトリンだと思います。
投稿 ままりん | 2011-10-24 19:10
など一部転載。長くなるので割愛しました。
ちょっと抜粋します。月刊ザ・フナイ11月号の副島氏の連載より(同誌P30より)
抜粋開始
私は、「この人は深い知恵を身につけ“人生の年輪”を重ねて達人の域に達している」(一瞬にしてそのことはわかる)と感じた年配者に対しては、とたんに腰が低くなる。それ以外では相手がどんな大組織のトップでもへり下らない。つまらない人間だと見抜いたら、初対面でも横柄になる。だが、大金を謝礼金(報酬)でくれるというなら、急に私も柔らかくなる。「相手に頭を下げるのではない。お金に頭を下げるのだ」という優れた商人思想(商道徳)の学徒となってニコニコと頭を下げる。
抜粋終了
これはお金になる年長の相手なら誰でも与するのでは?船井氏との関係もこれだと思うし、ジェイ・ロックフェラーびいきもこれからきていると思える。フリーメイソンをお講とごまかしてMI6なんて無いというのもどこかの勢力にとらわれているのではないでしょうか?
2011-10-28
飯舘村の土で栽培のコメ、基準5倍超セシウム
副島隆彦氏の放射能恐れるな論を
やや、皮肉ったら、
多くの反響を頂いた。
いちいち、返事は控えさせて頂いたが感謝申し上げる!!
『真面目』に徹底批判したい!!
皮肉で終わらせる訳にはいかない。氏は言論人である。言論人としての自負には、言論で批判しなければ、失礼に当たる。
誰がどう論じようと、言論の自由である。だから、非難するつもりはない。批判は言論の重要な手段で、欠かせない。副島隆彦氏は根は優しい人物であろう。口は荒いことを言うが、小心な風情を禁じ得ない。だからと言って、嫌いではない。
これまで深く尊敬申し上げてきた。
単刀直入に書く。
相手は世に靡く言論人の大家であるから、不足はあるまい。こちらは、市井の名も無きいち浪人である。
放射能に関する事実認識に多くの見解があることは、当然のことである。排出量・拡散量・測定値についてもその是非に見解の相違がある。
又、
その(放射能)の影響、特に人体に及ぼす功罪について、大きく見解が分かれることは事実である。放射能ホルミシス効果説も存在することも予てから知られている。
だが、問題はその事実認識ではない。
個人的にどの認識を持つか、そして、その認識に立って言論を展開するかは自由であろう。それは個人の自由の範疇である。
社会的認識は別物だ。法治国家である以上、法規制値というものが存在する。それは年間1ミリシ−ベルトであることは、良く知られている。緊急避難として、暫定規制値が年間20ミリシ−ベルトであることも良く知られている。しかし、これは厳密に言えば、現行法律違反であることは否定出来ない。
その中にあって、年間20ミリシ−ベルトに対する見解が大きく対立している。その結果、多くの社会不安が存在することも事実である。
問題は、氏が言論人として広く社会的に認識された人物であり、本人もそれを公言している。そのために社会的影響力は少なくない。その意味で批判が生ずるには避けられない。
批判の論点とは以下である。
事実認識が問題ではない。事実に関する見解の相違は、致し方がない。誰にも見極めることは出来ない、未曾有の事態だからである。事実認識に批判があっても対等であるから、見解の相違で終わるが、社会認識は異なる。
社会認識は、法律がある以上、その法的規制値に対して、論議の焦点を外すことは出来ない。天下の言論人が極論を発することはその社会的立場に鑑みて、不穏当であろう。氏は物理学の専門家ではないが、少なくとも法的な言質を発する言論人である。事実発している。憲法29条財産権を言及しているではないか。
社会的認識に於いては、その基準は法律であろう。憲法29条財産権を言及するのは、妥当である。ならば、原子力関連法も法律である。それが現況の実態に即し、十二分なものとは言えないかも知れないが、基準である。そして、暫定基準値は法律に著しく乖離しているが、一応基準は基準であろう。
それを抜きにして、言論は成り立たない。
それをも遙かに超える数値を出してきて、『安全』だと論理はない。自説は構わないが、論議にはならない。
ましてや、その範疇で議論する専門家を『4人組』と称して、揶揄することは正気を疑うのである。寧ろ、大勢は『4人組』に世論は与している。だから、ベストセラーになるのであろう。だからといって『放射能コワイコワイ病』を振りまく輩とは、これ又、正気を失っているとしか見えない。
だが、問題はその事実認識ではない。
個人的にどの認識を持つか、そして、その認識に立って言論を展開するかは自由であろう。それは個人の自由の範疇である。
社会的認識は別物だ。法治国家である以上、法規制値というものが存在する。それは年間1ミリシ−ベルトであることは、良く知られている。緊急避難として、暫定規制値が年間20ミリシ−ベルトであることも良く知られている。しかし、これは厳密に言えば、現行法律違反であることは否定出来ない。
その中にあって、年間20ミリシ−ベルトに対する見解が大きく対立している。その結果、多くの社会不安が存在することも事実である。
問題は、氏が言論人として広く社会的に認識された人物であり、本人もそれを公言している。そのために社会的影響力は少なくない。その意味で批判が生ずるには避けられない。
批判の論点とは以下である。
事実認識が問題ではない。事実に関する見解の相違は、致し方がない。誰にも見極めることは出来ない、未曾有の事態だからである。事実認識に批判があっても対等であるから、見解の相違で終わるが、社会認識は異なる。
社会認識は、法律がある以上、その法的規制値に対して、論議の焦点を外すことは出来ない。天下の言論人が極論を発することはその社会的立場に鑑みて、不穏当であろう。氏は物理学の専門家ではないが、少なくとも法的な言質を発する言論人である。事実発している。憲法29条財産権を言及しているではないか。
社会的認識に於いては、その基準は法律であろう。憲法29条財産権を言及するのは、妥当である。ならば、原子力関連法も法律である。それが現況の実態に即し、十二分なものとは言えないかも知れないが、基準である。そして、暫定基準値は法律に著しく乖離しているが、一応基準は基準であろう。
それを抜きにして、言論は成り立たない。
それをも遙かに超える数値を出してきて、『安全』だと論理はない。自説は構わないが、論議にはならない。
ましてや、その範疇で議論する専門家を『4人組』と称して、揶揄することは正気を疑うのである。寧ろ、大勢は『4人組』に世論は与している。だから、ベストセラーになるのであろう。だからといって『放射能コワイコワイ病』を振りまく輩とは、これ又、正気を失っているとしか見えない。
下記記事のような現実は、凡そ推量出来た。果たして、暫定基準値以下499ベクレルの米を主食と出来る言論人、政府関係者が居れば、投稿者は高みの見物をする。
投稿者はそんな自殺行為をしない。奨めもしない。出来れば、『ヤメテオケ!』と言う。これは基本的人権であり、言論の自由である。又、それは誰が観ても許されると確信する。そのための代替方法を実践する。これ又、表現の自由である。
【転載開始】石川のニュース 【9月27日03時22分更新】
飯舘村の土で栽培のコメ、基準5倍超セシウム 金大・田崎名誉教授が実験
田崎名誉教授が汚染土壌を使って育てた稲=金沢市内
田崎和江金大名誉教授は26日までに、高い放射線量が観測された福島県飯舘村の土を使って稲を栽培する実験を行い、収穫したコメから国の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)の5倍以上となる2600ベクレルの放射性セシウムが検出されたとする結果をまとめた。同村は福島第1原発事故でコメの作付けが禁止されており、データは土壌の放射線量が農作物に与える影響を裏付ける重要な資料となる。
田崎名誉教授は6月下旬に福島を訪れた際、高い放射線量を記録した飯舘村長泥地区の水田で土壌を採取。金沢市内の自宅で、この土壌に同市俵町で発芽させたコシヒカリの苗を植えた。
今月中旬に稲を刈り取り、北陸環境科学研究所(福井市)で各部分のセシウム137を分析し、1キロ当たりの線量を割り出した。その結果、籾米(もみごめ)からは、最も高い2600ベクレルが検出された。わらは2200ベクレル、根は1500ベクレルで、土壌の線量は5万ベクレルだった。
比較のため、俵町の水田に植えたコシヒカリも分析したところ、放射性物質はまったく検出されなかった。
田崎名誉教授は「可食部の放射線量が最も高くなり、私自身も衝撃を受けた。土壌の除染を急ぐ必要があるとあらためて感じる」と話した。27日には福島県南相馬市で農家に能登の珪藻土(けいそうど)を使った除染方法などを指導する。【転載終了】
つむじ風ブログの管理人さんの副島氏批判は至極まっとう。私の駄文よりよっぽどましですね。
月刊ザ・フナイ10月号の激動する世界と私たちの未来
高島康司
高島康司:北海道札幌生まれ。子供時代を日米両国ですごす。早稲田大学卒業。在学中、アメリカ・シカゴ近郊ノックス大学に公費留学。帰国後、英会話セミナーを主宰するからわら、語学書、ビジネス書などを多数著している。世界情勢や経済に関する情勢分析には定評があり、経営・情報・教育コンサルタントとしても活躍している。インターネットにて「ヤスの備忘録 歴史と予言のあいだ」から情報発信中。
このなかのエレニン彗星についての記載は省略して放射能の実態についての記事を抜粋します。
以下転載
明らかになってきた健康被害の実態
次のテーマに行く。これまではっきりしていなかった福島第一原発の放射能漏れ事故による健康被害が次第に明らかになってきたようだ。
放射能の影響を開設する前に、テレビなどで比較的広く報道されている情報を正しておきたいと思う。
よくテレビなどで登場する専門家が次のように言うのを耳にすることがある。
「60年代にはアメリカ、ソ連、中国などが大気圏内の核実験を繰り返していたため、このときには現在の100倍から1000倍の放射線量であった。しかし、重大な健康被害は発生せず、多くの日本人は健康に暮らしていた。だから、現在の放射能漏れで大きな影響はないはずだ」
筆者はこのような発言を聞くたびに違和感があったので、本当にそのように言えるのか調べてみた。すると、茨城県つくば市にある国土交通省気象庁の研究機関である「気象研究所」が、60年代から地表に蓄積された放射線量を継続して計測していたことが分かった。
この調査によると、これまで放射性物質が国内の地表から最も多く検出されたのは1963(昭和38)年6月で、東京で放射性セシウム137が1カ月間で1平方メートルあたり550ベクレル検出された。
これと、図の右側にある福島第一原発の3月や4月の時点の放射線量と比べると、今回の放射能漏れが数十倍多いのが分かる。
また、核実験によると爆発は1回限りの出来事である。放射能が継続して流出するなどということは無い。」一方、福島第一原発では放射能が継続して漏れ続けており、累積の線量としてはこの図の3月の時点よりもはるかに高くなるはずだ。すると、現在の線量は63年時点よりも、はるかに高くなっていると予想できる。
このように、テレビえ言われていることは真実ではないことがはっきりする。
実際の放射線量
これは最近の信頼できる放射線量の計測結果からも明白である。約5000人のメンバーが、専門家の協力を得つつ、日本の各地で放射線量を計測するプロジェクトに「放射線防御プロジェクト」がある。これは、情報を隠し、基準値を上げての「安全」宣言のなかで、健康被害が発生・拡大していくことを防ぐために活動を開始したプロジェクトだ。
ここで公開された関東の最新の計測値は以下のようになっている。ページ数が多いので、ほんの一部を紹介する。チェルノブイリ事故のときは、旧ソビエト政府は避難区域を設けて住民の避難を行っていたが、ここはこの避難区分を現在の関東の汚染状況に適用している。
以下の表の右側がチェルノブイリの避難区域区分に相当する。調査は6月に実施された。計測対象はすべての種類のセシウムである。
この表を見て分かるように、1963年時点の1平方メートル当たり550ベクレルなどちう線量の地域はめったにない。どこもこの200倍を超える10万ベクレルの線量だ。
また、埼玉県三郷市の第2区域を筆頭に、第3、第4の区域区分に相当するスポットが多いのにも驚く。
放射能の影響に関するさまざまな基準
すると、もっとも気になるのは、この放射線量がどの程度の影響をもたらすかということが。
しかし、どの程度放射線の被曝が健康に影響を及ぼすのか、統一した明確な基準が見出しにくい状況にあるのが現状だ。周知のように、放射線の影響に関しては、専門家でも大きく意見が分かれている。
いま日本では、現在の国際基準であるICRP(国際放射線防護委員会)の基準と、これに異を唱えるECRR(欧州放射線リスク委員会)の基準が注目されている。両機関とも民間の学術団体であり、国連のような公的な機関ではない。その意味では、両者は民間の団体としての立場で放射線の被曝基準に関する勧告を行っていることには変わらない。
だが、この2つの組織以外にも多数の団体が存在しており、それぞれが放射線の影響に関する独自な基準を提起している。おもな団体を列挙すると以下のようになる。
● ECRR:欧州放射線リスク委員会。放射性物質の危険性を最も重大に評価。欧州議会の中の環境保護系会派が、ICRPを批判するために独自に設置した調査グループ
● ICRP:国債放射線防護委員会。民間の国際学術グループ。
● NCRP:米国放射線防護測定審議会。米国議会から公認された非営利法人団体。
● BEIR:電離放射線の生物学的影響に関する米国科学アカデミー委員会。ICRPやUNSCEARに大きな影響を与えてきた。BEIR――7(2005)では、低線量放射線被曝による発がんのリスクについて「放射線被曝には、これ以下なら安全」と言える量はないとの見解を示し注目されている。
● NRBP:英国・国立放射線防護委員会。英保険省管轄下の独立機関。
● UNSCEAR:原子放射線の影響に関する国連科学委員会。1950年初頭に頻繁に行われた核実験による影響を世界的に調査するため国連に設置された原子放射線の影響関する科学委員会。ICRPやその他、世界の関係者が拠り所とする重要な基礎データを提供。
これらの団体はそれぞれ放射線の影響に関するなんらかの基準を提供している。それぞれの影響モデルは相当に異なっており、どのモデルを基礎とするかによって、健康被害の予測もまったく違う結果になる。
ICRPとECRR
これだけさまざまな団体の影響モデルが存在すると、専門家でも混乱してしまうことだろう。この中でももっとも対極にある見解を提示しているのがICRPとECRRである。
● ICRP
IAEAの傘下にあり、IAEAとともに原子力推進の立場から放射線から放射線の影響に関するモデルを提示している。各国で国際基準としては採用されているものの、その外部被爆のみに注目した基準は「あまりに甘い」として多くの研究団体や環境団体の批判にさらされている。
2005年にICRP親機関であるIAEAは、「チェルノブイリ・フォーラム」というチェルノブイリ事故を評価する会議を開催したが、その報告書には次のようにある。
「事故の死亡者が何万人、何十万人に上るという主張があるが、これは誇張である。多くは、放射線の影響というより、貧困や医療の不備によるもので酒の飲み過ぎ、タバコの吸い過ぎのほうが問題である」
この報告書は汚染地域で怒っていることをあまりに無視しているとして、ベラルーシやウクライナ、そしてロシアに医療機関、また各国の研究団体から厳しく批判された。そのため、翌年には終生を余儀無くされた経緯がある。
ICRPのモデルは、チェルノブイリにおける放射線の影響をもっとも小さく見積もったこの報告書と矛盾しない基準なので、「チェルノブイリ・フォーラム」を批判している多くの研究団体からは疑念の目で見られている。
● ECRR
このようなICRPの状況を批判し、有効なモデルの形成を目標にして立ち上げられたのがECRRである。周知のように、ICRPよりもはるかに放射線の影響を深刻に受け止めるモデルを提示している。リーダーのバスビー博士は、欧州のあらゆるメディアに登場して放射線のリスクを訴えているので有名だ。
ECRRの基準はドイツなどの欧州の多くの環境団体が採用しており、日本でも山内知也神戸大学院教授、津田敏秀岡山大学大学院教授、矢ケ崎克馬琉球大学名誉教授など一定の評価し過ぎているとの批判は絶えない。チェルノブイリの放射線影響に関する調査を行っている京都大学実験原子炉の今中哲二助教は「付き合いきれない」とまで言い切っている。
モデルで違った結果
このように、放射線の影響に関しては混乱した状態にある。ICRPの基準にしたがうと、年間20ミリシーベルト程度であれば目立った影響はないため、現在の福島市内の被曝線量であれば問題ないとされるが、一方ECRRのモデルでは、年間1ミリシーベルトの被曝線量でも内部被爆を考慮すると大きな影響があるので、福島全域から退避すべきだということになる。これでは専門家でも判断しようがない。
どのモデルを信頼すればよいのだろうか?
自分や自分の家族を放射線の影響から守るためには、一番気になるところである。
しかし逆に見ると、こうしたモデルから放射線の影響を類推し、どの程度なら安全なのか判断するという思考方法そのものに無理があるような気がする。基準となるモデルが複数存在しるのだから、そもそも判断しようがない。ICRPを信頼してECRRを批判することも、反対に、ECRRを信頼してICRPを批判することも意味があまりないような気がする。
我々にとって最大の関心は、自分と家族を守ることであり、論争そのものには興味がないからだ。
現実に起こっていることをそのまま直視する
ではどうしたらよいのだろうか?おそらくその答えは、現実に起こっていることを直視し、いまの現実をもっともよく説明するモデルを選ぶことなのではないかと思う。
では、いまなんらかの放射線の影響が出てきているのだろうか?気になるところである。
2001年に始まり、大きな影響力があるネットメディアに、アワープラネットTVがある。ここは、環境問題を中心に報道するネットメディアで、さまざまな地域活動しているNPOが出現し、現地では何が起こっているのか報道している。
明らかになりつつある放射線の影響
現在政府は、ICRPの基準を全国的に採用している。そのためもあってか、健康被害はないと想定しているようで、放射線の健康被害に関する本格的な疫学的調査は行われていない。
そのような状況で、アワープラネットTVは7月に「放射線に被曝したと思われるなんらかの体調異変があれば報告してほしい」との呼びかけを視聴者に行った。すると、1週間で500通近いメールが寄せられた。それらのメールはほぼ同じ症状を訴えていた。次のような症状である。それも、子供のみならず、30〜60代とあらゆる世代の人々から寄せられた。また地域も、福島のみならず関東にも集中した。
・ 目が急に腫れる
・ 鼻血(噴き出すような鼻血)
・ 鼻の痛み
・ 口内炎
・ 倦怠感
・ 頭痛
・ 発熱
・ 咳
・ 喉の不調
・ 下痢
これらの症状の多くは、誰もいつでもかかる普通の症状だ。これだけで放射線の影響と決めつけることはできない。
しかし、これらの症状の特徴は、医者の処方箋が効かないことだという。例えば悪性の下痢が続いて医者に行くと、ウィルス感染を疑われて処方箋をもらうが、それがまったく効かない。
この結果を見た「北海道がんセンター」の西尾正道院長は次のように言う。
「これだけたくさんの人が同じ症状を出しているとすれば、新たな低線量被爆の臨床症状として医者も認識する必要があるのではないか」
もちろんだからといって、これらの症状の原因がただちに放射線の被曝であるとする根拠はないが、多くの人たちが、処方箋の効かない共通した症状の組み合わせを訴えているなら、背後に何か共通の原因があることを疑ってしかるべきなのだ。
ロシアの医師の報告書
これらの症状は、2009年のロシアの医師たちがまとめた報告書、「チェルノブイリ 大惨事が人々と環境に与えた影響」に出てくる症状と近似している。筆者もこの報告書はダウンロードして読んだが、まさに上の症状のオンパレードであった。
さらに、チェルノブイリで被曝した子供たちを北海道に受け入れている医療NPO法人に「チェルノブイリのかけはし」がある。ここは放射線被曝治療の経験とノウハウを生かし、現在は福島で医療支援活動をしている。代表の野呂美加氏によると、これらの症状はチェルノブイリで被曝した子供たちによく似ているという。
だが、このような症状は結局何を意味しているのだろうか?放射線被曝と聞くとすぐに思い浮かぶのは、がんや白血病だが、こうした症状はそのような症状とは異なっている。
野呂美加氏によると、ウクライナの被曝地域には健康な子供たちは非常に少ないという。大多数の子供たちが倦怠感や鼻血、そして下痢や喉の不調などの症状をいつもわずらっており、具合が悪い症状がずっと続いているが、なんらかの出来事が原因でストレスがたまると、がんや白血病を発病させるのだという。さらに、こうした症状が出てくる基本的な原因は、放射線の被曝によって免疫力が低下し、抵抗力が落ちるからではないかという。そのため、上のような健康異変の症状の他に、急にアレルギーになったり、治ったと思った昔の病気が再発したりするという
ベラルーシと類似する福島の子供たち
ところで、ベラルーシなどの被曝地域で起こっている状況が、やはりいまの福島と似ていることは、福島で子供たちの健康相談を開催しているNPO法人「子供たちを放射能から守る福島ネットワーク」の防護班の証言からも明らかだ。健康相談を企画した丸森あや氏は、「放射線の影響ではないかもしれないけど、次々と病気になっていくのはなんなんだろう」と夜中や早朝に不安になったお母さんから電話がかかってくるという。
これはまさに、ベラルーシの被曝地域の子供たちとよく似た状態ではないのだろうか?
このような状況が、年間1ミリシーベルトで甚大な健康被害が出るとしているECRRのモデルにあてはまるのかどうか分からない。
だが少なくとも、年間20ミリシーベルトの被曝線量までは問題ないとするICRPのモデルでは説明がつかないように思う。
放射線の影響で免疫力低下か
ところで、アワープラネットTVに寄せられた健康障害の報告のうち、100件以上の症例が東京から寄せられている。
ここで現実に起こっていることを要約してみよう。現在、多くの専門家はどのくらいの被曝量ががんや白血病を発病させるのか研究している。それにはさまざまな意見があり、共通の見解がない。
しかし一方では、上で見たような同じ症状の組み合わせの健康異変を訴える人々は非常に多い。こうした症状はすぐに死に至るわけではないが、具合の悪い状態が何年も続くのが特徴だ。
こうした症状の基本的な原因は、放射線の影響で免疫力が落ち、抵抗力が弱まるからだろう。こうした集団の中で、特にストレスに弱い人が、がんや白血病になる可能性が高くなるということではないかと思う。
すると、がんに実際なるかどうかは個人差があるので、被曝した放射線量とがんの発病の確率をいきなり結び付けることには無理があるのではないかという印象を持つ。
むしろ、メカニズムは明確ではないものの、被曝線量と鼻血や倦怠感などの健康異変との関係のほうが明確ではなだろうか?だが、現実を直視し、向き合うならば、かならず被害を回避できる方法はある。要は「放射線は危険ではない」という安易な思いこみは捨てることだ。
首都圏や関東でも、チェルノブイリの避難区域なみの高濃度汚染のホットスポットが多数あることは上に見た通りである。関東でも健康異変を訴える人々が増えていないだろうか?筆者の周囲では、上記の症状の組み合わせを訴える人々が確実に増えているような印象を持つ。
放射線に対する絶対に有効防護策は、汚染された地域を離れることである。もちろん我々ひとりひとりには仕事も生活もあり、すぐに生活の場を離れることはできない。
しかし、これからの自分や家族の将来的な人生設計の一部として、首都圏や関東などの放射線量の高い地域から、他の地域に移転することをまじめに考えてもよい時期に来たのではないかと思う。
放射線の汚染の実際に関しては、この連載でも随時お伝えするつもりだ。
転載終了
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