★阿修羅♪ > カルト8 > 577.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
中田安彦『日本再占領』の検証A
http://www.asyura2.com/11/cult8/msg/577.html
投稿者 ♪ペリマリ♪ 日時 2011 年 9 月 29 日 16:38:39: 8qHXTBsVRznh2
 

中田安彦著『日本再占領』成甲書房より抜粋。

『3月11日の東日本大震災は、
津波という自然の脅威を私たちにまざまざと見せつけた。
そして、甚大な原発事故は私たちの価値観を崩壊させた。
それは一般大衆の間にあった
「いろいろと言われているが、日本でチェルノブイリのような大事故は起こらないだろう」
という<原子力安全神話>の崩壊でもあった。
今から思えば、この神話は、戦前の国体と同じものであったと私は考える。

そこで思い浮かぶのは、映画『続・猿の惑星』のワンシーンである。
この映画の結末では、
猿の惑星に不時着した主人公が猿たちに捕られるが脱出し、
地下での核戦争によってミュータントと化し、
コバルト爆弾を神と崇める人間たちの姿を発見するという奇怪なシーンがある。

この「猿の惑星」シリーズの原作者は戦時中に日本軍の捕虜となった経験を持つ。
そのため映画関係者の間では、この猿の惑星の「猿」というのが、
欧米人から見た日本人(ジャップ)のことであることはよく知られている。

この映画ではさすがに、猿ではなく地下に住むミュータント人間たちが、
核兵器であるコバルト爆弾を崇めるという設定になっているが、
これをストレートに解釈すれば、
「被曝してもなお、核を崇拝する愚かな人間」を比喩的に描いている。
果たせるかな、戦後の日本人は原子力エネルギーを
まるで「猿の惑星」で祀られるコバルト爆弾のように崇め奉ってきた。
戦後日本の暮らしはアメリカの庇護と、その国が日本に与えた原子力エネルギー
(軽水炉)によって築かれたことは否定しようもない”事実”である。

「原子力の父」である正力松太郎と、その読売系列の日本テレビ、
そしてCIAによる政界支配が戦後日本の真実の姿なのである。
戦後日本こそが、アメリカから見れば「猿の惑星」にほかならなかったのである。

そして2011年。
自分が賢いと思い込んでいる「猿たち」が、原子力安全信仰にどっぷり漬かって、
原子力の輸出を新しい国策として推進しようとした矢先に、今回の大震災が襲った。
ここで価値観の大転倒が起きた。

全国各地での反原発デモ、放射能に怯えて関西以西に避難した金持ちエリート層、
年間許容放射線量をめぐって、1ミリシーベルトが安全なのか
20ミリシーベルトが安全なのかを不安げに議論する主婦たちが出現した。
この「放射能ママ(ラッド・マム)」たちの多くは、おそらく大震災が起きるまでは
原子力発電が抱える問題などあまり真剣に考えてこなかったろう。』

以上抜粋。


「猿たち」に対する中田安彦君の嘲笑が聞こえてくるようです。
しかし中田君、「猿たち」が原発を神のように崇めているという君の侮蔑、
それは誰を指しているのですか?
命懸けで反原発を戦ってきた先達、職を賭して反原発の狼煙を上げた役者もいます。

中田君は臭い芝居をして、
『1ミリシーベルトが安全なのか20ミリシーベルトが安全なのか』
などと他人事のように言っていますが、
君は『100ミリシーベルト安全プロパガンダ』の当事者ではないですか。
事故直後から延々と続く副島隆彦の派手なパフォーマンスを、
中田君はコメントを添えて中継して大活躍しました。
いまも産直キャンペーンで盛り上がってますネ。

武田邦彦は君たちの100ミリシーベルト安全PRについて、
「100ミリシーベルトでも安全だということは、原発は安全だと言っていることになる」
と解説してくれています。

つまり君たちのプロパガンダは、
『自分が賢いと思い込んでいる「猿たち」が原子力安全信仰にどっぷり漬かって』
いることを補完するプロパガンダなんですネー

君たちが郡山のホテルの一室におびき出した武田邦彦が、
「副島さん、僕に高い数値を言わせようとしても僕は言いません、
 あなた方のグループに僕は入りません」
と君たちを袖にしてからというもの、
彼は『悪の3人組』の1人として糾弾されるようになりました。

君たちの定期公演会では、
「武田はかるーくやっつけておきましたから」
と副島隆彦が見栄を張り、
「200ミリでも大人にも赤ちゃんにも何も起こらない」
と放言のしたい放題です。

今回の中田君の新著『日本再占領』は、その副島隆彦が騒いでいたネタもあります。
副島隆彦は100ミリ安全プロパガンダを喧伝する一方で、
「立ち入り禁止を解除させろ、被災者を戻せ、
 半径20キロの周囲全体にバリケードを張り巡して米軍が占拠する」
と流言蜚語を学問道場に書いて会員を脅していましたっけ。

その後この話は立ち消えになりましたが、
中田君の『日本再占領』で装いも新たに再登場した訳です。
中田君は、しかし安全プロパガンダの当事者としてはこれを書けない。
だから広報で空っとぼけて、
『安全説に関わらない第三者』を演じるアリバイ工作をしていました。
中田君らしい用意周到さです。

でも肝心の『日本再占領』の中身が、アリバイ工作に毛が生えたようなものです。
『再占領』というガセに帰納するのを、目的の全てとしたようなドウショモナイ本です。
私は現状を『日本再占領』だとは思いません。
中田君は政府の統治能力が消えたと騒いでいますが、消えたのは今に始まったことではありません。

『年次改革要望書』一つ取って見ても統治能力などとっくにありません。
1993年、宮澤・クリントン両首脳の合意で始められた『年次改革要望書』は、
アメリカ政府が日本政府に送られる、上下関係の一方通行の外交書で、
日本政府がアメリカ政府に要望された『改革』を忠実に遂行していくシステムです。
『主権国家』として尋常ならざるその隷属ぶりは、在日アメリカ大使館のウエブで閲覧できます。

例えば93年、94年、95年、96年のアメリカの改革要望・日本政府の合意のプロセスを経て、
「ガン・医療・傷害」の三つの目玉商品が外資占有となり、日本の大手は01年まで取引禁止、
さらには本丸の生保にも切込みをかける外資に押されて見る影もなくなっています。
TVのCMを見たら分かりますね。

中田君は日本政府官邸にアメリカ人がいる!細野豪志のカウンターパーツは判明した!
と鬼の首を取ったように騒いでいますが、ホワイトハウスなんてもっと凄いんですヨー

ジョージ・ブッシュ大統領のオーヴァルオフイスに行くと、
キッシンジャーが大統領の机の前に座って仕事をしていたという目撃談があります。
キッシンジャーはニクソン政権の元国務長官でありながら、
アメリカよりイギリス政府を優先すると公言したエージェントです。
ソヴィエト代理人キッシンジャーの素顔は、ロス茶とイギリス情報部の代理人です。

同じくロス茶の代理人チャーチルは、第二次世界大戦当時はイギリス首相でしたが、
イギリス政府官僚を十数人引き連れて、ホワイトハウスに一ヶ月以上長期宿泊しています。
ルーズベルト米大統領自身がロス茶代理人だからです。
二人の往復書簡はチャーチルが一回の海相だった頃から始まり、膨大な数に上っています。

官邸にはホワイトハウスのラスプーチンことハリー・ホプキンス補佐官も住み込んでいまして、
チャーチルはこのFDR際側近ホプキンスを、戦後の回顧録で激賞しています。
チャーチルとホプキンスはFDRが就寝した後、夜毎二人で対独対日プランを練ったと。
お互いガウン姿のドア・ツー・ドアで深夜まで行ったり来たり。

ホワイトハウスでチャーチルがシャワーを浴びている最中に、
FDRがうっかりドアを開けてしまったら、チャーチルは狼狽すると思いきや、
裸姿の前も隠さず正面を向いて「英首相である私は、米大統領に隠すものなど何もござらんゾ」
と言ったというエピソードがあります。
(英米の親密な関係を印象付けるチャーチルの作り話だという説もあるそうです)

マンハッタン計画推進における資金面・全工程を把握していたのも、
アメリカ大統領FDRではなく、ヴィクター・ロスチャイルド直属のチャーチルです。
福島原発事故のアドヴァイサーとしてアメリカ人が乗り込んでくることを、
『再占領』というなら、これは『居抜き』とでもいいましょうか。

私は率直に言って中田君の『日本再占領』はガセだと思います。
『占領』の屋上屋に『再占領』を積み上げるような筋立て、
民主党が律令制のゆり戻しに合っているという受け売り、
明治の大元勲・山縣有朋を、『大化の改新から通時存在する官僚』にすりかえる欺瞞etc。

中田君は『真実』を粉飾して何処へ読者を誤導するつもりでしょうか。
私は君の不毛な文章を読むと、『ゲーム』という言葉を思い出します。

さて中田君が誤導しようとしているベクトルの一つが、
『吉田ドクトリン』の欺瞞であることは前回述べました。

以下、中田君の広報より抜粋。

『ここで話を更に進めると、ライシャワーの近代化論と「菊クラブ」の面々は夫々コインの裏表である。吉田茂首相が打ち出した「経済優先・軍備は後回し」という後に「吉田ドクトリン」と言われた枠組みを体現していたのが「菊クラブ」である。この吉田ドクトリンとは、日本の安全保障はアメリカに任せて、日本は「エコノミック・アニマル」としてまずは戦後復興を成し遂げて大国化すべきであるというスタンスである。

 吉田茂は樺山愛輔らの戦前からの親英米派の流れに位置づけられる外交官あがりの政治家である。吉田ドクトリンはアメリカが日本を「反共の防波堤」にするという国家戦略を逆手にとって、「日本は戦後復興の名目のもと、アメリカに基地だけを提供してアメリカの安全保障の傘、核の傘に依存しましょう」というやり方である。このおかげで日本は朝鮮戦争とベトナム戦争に参戦することを強いられずに済み、余計な人命を失わずに済んだ。その意味で吉田ドクトリンは冷戦期には極めて有効な日本の国家戦略だったといえる。その有効性は中国台頭という大きな安全保障環境の変化が起きている今、大いに問われている。

 言い換えると、「日本が弟でありアメリカが兄である」ということで、兄は弟を守るというのが吉田ドクトリンの考え方であるが、この思想を裏付けたのが日米が共に近代化を成し遂げたとする「ライシャワー史観」だったのである。

 この外交戦略は冷戦期においては成功しすぎたが、一方でアメリカにとっては、選挙区からの突き上げが多い議会を中心に「日本は基地を提供するだけで血を流さない」とか「日本はアメリカの安保の恩恵を受けながら経済侵略してアメリカの製造業を追い詰めようとしている」といった不満が抱かれることになる。

 それでも「菊クラブ」は湾岸戦争をきっかけに、クリントン政権後半の九〇年代に「日米安保再定義」を打ち出すまでは、日本の吉田ドクトリンの延長を容認していた。』


私は中田君の特徴として、肝心なことをわざと言わない、
あるいはわざと軽重のバランスを崩す、パースペクテイヴを崩す、
そのために9割方は本当のことを言うズルさを挙げたいと思います。

今回は中田君が絶対に触れない『吉田ドクトリン』の経緯を、
中田君のウリであるカウンターパーツの視座から肉付けをして行こうと思います。
ライシャワーで粉飾するのも中田君のウリですネー
「菊クラブ」に言及しても吉田と樺山たちヨハンセングループに言及しないで済む。
一番肝心なコインの裏表から読者の目を逸らすように、
ジャパンハンドラー情報で煙に巻いて、ベクトル誘導するのが中田君の得意業のようです。

前回、見づらいというご意見をいただきましたので、
今回はちょっと工夫をして、戯曲風に描いてみます。


♪始まり始まり♪(パチパチパチ


○時は1950年6月22日

○場面は東京のとあるパケナム邸での夕食会。
(この夕食会の3日後に朝鮮戦争が勃発)

○登場人物

ジョン・フォスター・ダレス(後の米国務長官)
ジョン・アリソン(米国務省の東北アジア課長)

ハリー・カーン(ニューズウイーク編集長)
コンプトン・パケナム(ニューズウイーク東京支局長)

渡辺武史(大蔵省)
松平康昌(宮内省)
海原治(国家地方警察企画課長 自衛隊産みの親)
沢田廉三(外務省 後の国連大使)


ダレス
「日本は国際間の嵐がいかにハゲシイか知らないので、
のどかな緑の園生にいる感じだ。
アメリカは日本とドイツを、
ロシアに委ねることはできないというのに」

カーン「日本に軍事基地を置くとして、どちらから切り出すべきものと思うか?」


渡辺「アメリカ及び日本の世論を考えると、
   日本から申し出る形をとることが良いだろう」


カーン「吉田首相は反対のようだな」


ダレス
「アメリカとしては仮に日本の工業を全部破壊して、
撤退してしまっても良いわけだ。
そうしたら日本は完全に平和になる。
しかし日本人は飢え死にするかもしれないな。
私は日本がロシアにつくかアメリカにつくかは、
日本自身が決定するべきものだと思う」


松平
「サーッ(顔から血が引く音)}

カーン
「(松平が顔面蒼白になったのを見て胸のうちで呟く)ふふふ・・
コイツ、天皇に報告することは明らかだな」


○場面は後日に切り替わる


パケナム
「天皇からのメッセージです」

ダレス
「我々の会合への松平の参加の結果として、このメッセージを受け取る」

ダレス
「くっくっく・・・
 とうとう宮中がマッカーサーをバイパスするようになったワ」


○天皇のダレス宛メッセージ


「貴君のイニシアチヴによって先例が作られたことを心から満足している。
(注 パケナム夕食会によってダレスと宮中に連絡パイプが出来たこと)
これまで無責任で代表的でないアドヴァイサー
(注 基地を貸したくないと主張している吉田茂を指している)たちが、
占領当局のアメリカによる処罰を恐れて、彼らに迎合し、
彼らが聞きたいと思うことをアドヴァイスして、
その結果つまらぬ低レベルのグループが日本の制度を
日本人の思考方法で理解できるやり方ではなく、
アメリカの型に当てはめて捏ね上げることになってしまった。

この間の日本は悪意を持った日本人達(注 基地貸与に反対する者たちのこと)
のもとで苦しんできた。
問題は占領当局が彼らのアドヴァイスを受け入れ、
その結果、多くの誤解が生じてしまうのではないかということなのである。

それで信用ある経験豊かな人々によって構成される諮問グループが
処罰を恐れることなくアドヴァイスできる、そのような可能性が求められる。

この点からして日米両国の利益に最も有益な効果をもたらすであろう行動は
公職追放の緩和である。
仮に彼らの考え方を公に表明できる立場にいたならば、
基地解放問題をめぐる最近の誤った論争(吉田が貸したくないとゴネていること)も、日本側からの自発的なオファーによって避けることができたであろう」

ダレス
「今回の旅行における最も重要な成果だ。
そのようなイニシアチヴが日本から取られることを前提に、
会議が開かれることは価値があるだろう」


○昭和天皇のダレス宛・口頭メッセージ


「これまでアメリカの当局者たちが、実情視察のため日本を訪問する際には、
政府のメンバーやマッカーサー元帥が正式に承認した日本人とのみ会い、
多くの見識ある日本人と議論することができなかった。
なかでもマッカーサー元帥は軍国主義的な経歴をもっているという理由で、
経験豊かな日本人が米関係者と接触することを恐れたのだ。

だから講和条約はとりわけその詳細な取り決めに関する
最終的な行動が取られる以前に、
日本の国民を代表し、永続的で両国の利害にかなう講和問題の決着に向けて、
真の援助をもたらすことが出来るそのような日本人による何らかの形態の諮問会議が
設置されるべきであろう」


ト書き

マッカーサーと初めて会見した約2年後の1950年8月のこの食事会において、
昭和天皇は男と男の約束を交わした恩人マッカーサーの頭越に、
ダレスに宛てて口頭でメッセージを送ったのである。

かくしてパケナム邸での夕食会を境に、ジャパン・ロビーと天皇との間に、
「信頼し安心し得るチャンネル」が形成された。
このような「非公式のチャンネル」を採用することで、
いざとなれば「いつでも全てを否定できる」ことは、
象徴天皇となって3年も経つ昭和天皇にとって最重要であった。


○天皇とダレスの裏チャンネル


昭和天皇
「ダレスとの直接会見を希望する」

ダレス
「今や事態は明らかに”政治的領域”に入りつつある。
私は米大統領特使だ。
交渉相手はあくまで首相であり外相も兼ねている吉田だ。
天皇との直接会見は慎重にせねばなるまい」


○場面は2月10日の皇居

吉田首相との第一次公式交渉を済ませたダレスと昭和天皇の会食


ダレス
「日本側の要請に基づいて、米軍が日本とその周辺に駐留するのは、
日本が自らの防衛のために必要な手段を取るまでの暫定的な措置であり、
日本がその義務(再軍備)を果たすまで、
日本側の”要請”に応えてアメリカが施す”恩恵である” 」


昭和天皇
「衷心からの”同意”の気持ちを表明する。
”あなたが言わんとしたところ”は十分に了解している。
日本の軍隊が他の国々において、多くの犯罪行為を犯したこと、
それゆえにアジアの人々が日本人に対しておそらく友好的ではない
であろうことを十分に承知している。
残念ながら私は日本がアメリカに対して戦争を行うのを、
阻止する力を持っていなかったが、
しかし当時の状況ではなし得ることはほとんどなかった。」

○昭和天皇がマッカーサーをバイパスした事情


アメリカ国立公文書館で公開されている1947年付けの2通の文書

1、マッカーサー元帥のための覚書

天皇の顧問絵、寺崎英成氏が、沖縄の将来に関する天皇の考えを
私に伝える目的で、時日を約束して訪問した。

寺崎氏は、米国が沖縄その他の琉球諸島の軍事占領を継続するよう
天皇が希望していると、言明した。

天皇の見解では、そのような占領は、米国の利益になるし、日本を守ることにもなる。
天皇が思うにそうした政策は、ロシアの脅威ばかりでなく、
占領終結後に右翼及び左翼勢力が増大して、
ロシアが日本に内政干渉する根拠に利用できる”事件”を引き起こすことを恐れている、
日本国民のあいだで広く賛同をかち得るだろうと思っている。

天皇がさら思うにアメリカによる沖縄(と要請があり次第他の諸島峡も)の軍事占領は、
日本に主権を残存(リファイン)させた形で、長期(ロングターム)の
‐25年から50年ないしそれ以上の‐
貸与(リース)をするという擬制(フィクション)の上になされるべきである。

天皇によればこの占領方式は
アメリカが琉球に恒久的意図を持たないことを日本国民に納得させるだろうし、
それによって他の諸国とくにゾヴェト・ロシアと中国が
同様の権利を要求することを差し止めることになるだろう。

そのための手続きに関しては私見として
軍事基地権の獲得が連合国の対日講和条約の一部としてでなく、
アメリカと日本との間の二国間条約によってなされるべきだと考えている。


2、琉球諸島の将来に関する日本の天皇の見解

対日占領軍総司令部政治顧問シーボルトから国務長官マーシャル宛ての書簡

1947年9月22日付け

拝啓

天皇のアドヴァイザーの寺崎英成氏が、同氏自身の要請で当事務所を訪れた際の、
同氏の要旨を内容とする1947年9月20日付けのマッカーサー元帥宛ての自明の
覚書のコピーを同封する光栄を有します。

米国が沖縄その他の琉球諸島の軍事占領を続けるよう日本の天皇が希望していること、
疑いもなく私利に大きく基づいている希望が注目されましょう。

また天皇は、長期租借によるこれら諸島の米国軍事占領の継続を求めています。
その見解によれば、日本国民はそれによって米国が下心がないことを納得し、
軍事目的のための米国による占領を歓迎するだろうということです。

                                敬具

  合衆国対日政治顧問 代表部顧問 W・J・シーボルト

  東京 1947年9月22日

○場面は過去に遡ること4ヶ月前の5月6日

 マッカーサーと昭和天皇との第4回会見場面

 通訳担当・寺崎英成
 
ト書き

冒頭、昭和天皇はこの会談の直前に発布された新日本国憲法・第九条への懸念を述べる。
しかしマッカーサーは9条を賛美する。


昭和天皇
「世界の国際情勢を注視しますと、
この理想よりは未だに遠いようであります。
戦争放棄を決意実行する日本が危険にさらされることの無いような
世界の到来を、一日も早く見られるように念願せずにいられません」


マッカーサー
「戦争は最早不可能です。
戦争をなくするには、戦争を放棄する以外方法はありません。
それを日本が実行されました。」


昭和天皇
「日本が完全に軍備を撤廃する以上、
その安全保障は国連に期待せねばなりませんが、
国連が極東委員会の如きものであることは困ると思います。
(注 国連に期待できないという意味)」


マッカーサー
「日本が完全に軍備を持たないこと自体が、
日本のためには最大の安全保障であって、
これこそ日本の生きる唯一の道です。
将来の見通しとしては、
国連はますます強固になっていくものと思います」


昭和天皇
「日本の安全保障を図るためには、
アングロサクソンの代表者である米国が、
そのイニシアチヴを執ることを要するのでありまして、
このため元帥のご支援を期待しております」


マッカーサー
「米国の根本観念は日本の安全保障を確保することです。
この点については十分ご安心ください。
日本の安全を侵すためには戦術上もっとも困難な
水陸両用作戦によらなければならないが、
これはアメリカが現在の海軍・空軍の力を持つ限り、
絶対に為し得ません。

日本としては如何なる軍備を持っても
それでは安全保障を図ることは出来ません。
日本を守る最良の武器は心理的のものであって、
即ちそれは平和に対する世界の輿論です。

自分はこのために日本がなるべく速やかに
国際連合の一員となることを望んでいます。
日本が国際連合において平和の声をあげ、
世界の平和に対する心を導いて行くべきです」

ト書き

昭和天皇の『沖縄メッセージ』はこの4ヵ月後に作成されたのである。

○追想場面に切り替え。

入江相政日記 1979年5月7日付
「アメリカに占領してもらうのが沖縄の安全を保つ上からよかろうと仰ったと思う旨の仰せ」

○米国務省に画面切り替え。

ジョージ・F・ケナン
「政策企画部は南琉球をアメリカが”統治”する原則を承認する。
 ・・・・・企画部が注目しているのは、日本国天皇が、
アメリカは、沖縄を始め(アメリカ側の)要請する他の島峡を
日本に主権を残存させた形で、期に渡って占領し続けるべきだ
という示唆を伝達してきていることである。
企画部はこの方式を戦略的信託統治の代案として十分検討すべきものと考える」
 
ト書き

これが「吉田ドクトリン」の楽屋裏の物語である。
天皇の意向に添って自称「臣・茂」は渋っていた講和条約を締結する。

○「臣・茂」をねぎらう昭和天皇の独白

昭和天皇
「吉田よ、明治大帝の御世に獲得した海外領土を、
子孫である自分の治世に全て失ったということは、
自分にとってひどい痛手である。

戦前と戦後で、
私の中に変化はないし、
天皇制も同じで、
国民の価値観も変らない

これも全て明治大帝が旧憲法のもとで
民主主義の基礎を固めたからである」


○不磨の大典といわれた大日本帝国憲法の文言がクローズアップされる

憲法発布勅語

「朕ガ祖宗ニ承クルノ大権ニ依リ現在及将来ノ臣民ニ対シ此不磨ノ大典ヲ宣布ス」

○フェイドアウト  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. ♪ペリマリ♪ 2011年9月30日 12:52:02: 8qHXTBsVRznh2 : V34yO9rtoQ
訂正します

○チャーチルとルーズベルの往復書簡

二人の往復書簡はチャーチルが一回の海相だった頃から始まり、→一介の

一番重要な一通だけは「米英の国益を著しく損なう恐れがある」
という理由で公開されていないとのことです。

両人によるホワイトハウスの統治能力の居抜きの、
もう一つの例を挙げると第二次対戦中の「武器貸与法」です。

アメリカの人々は、これがイギリスを初め、
フランス、ポーランドに適用されると思っていたので、
ソヴィエトに適用されて非常に驚いたといいます。

ハリマン「与え、与え、そして与えよ、一切の見返りを考えず」

武器貸与法に暗躍したのはすべてロス茶代理人たちです。
ナチスドイツと苦戦するソヴィエトは、
アメリカの武器の支援が無ければ戦争を続けられなかったばかりでなく、
多くの兵士たちが飢え死にしていただろうと言われています。

戦車、飛行機、駆逐艦、軍靴、医療品、食料。
航空機は一万以上、戦車も軍需用原料もタダで無尽蔵に近いかたちで貸与され、
ソ連は戦後も返さず、アメリカも返せと要求しませんでした。
このソヴィエト自体がロス茶の創造の産物だったからです。


『このロスチャイルドのウイルスの秘密はなかなか見えてこない。
それはロスチャイルドの各種の事業が非ユダヤ人(ユダヤ人もいるが)
を使って巧妙に操作されてきたからである。
第二次大戦後かなり経過してから、ソヴィエトの真実が見えてくるまでは、
この国が「ユダヤ人たちの創り上げた国家」だとはわからなかった。
ロンドンのシテイも、ニューヨークのウオール街も、
ユダヤ王ロスチャイルドが創り上げた「巨大な蛸」であった。』
(鬼塚英昭著「20世紀のファウスト」より)


「巨大な蛸」の足は、例えばアメリカの連邦準備制度です。
1913年に法案が議会を通過し、ウイルソン大統領が署名した法律です。
連邦準備制度理事会はアメリカの中央銀行に相当しながら、アメリカ政府は関与できません。
連邦準備銀行株の90%を持つ『合法マフィア』によって牛耳られ、
アメリカが戦争をして大量のドルが印刷されると、この連中が儲かる仕組みになっています。

これは中田君が騒いでいる「消えた統治能力」どころの話ではありません。
しかしSNSIはアメリカを世界覇権国として、
デーヴィッドを世界皇帝としてバッシングするだけで、真の病巣には踏み込みません。
連邦準備銀行の90%を支配している合法マフィアの内訳には。

「副島隆彦の本には有益な情報がある、副島さんには良い所もあるし、
ためになる情報だけを読む」というコメントが時々見られます。
私もソエジの可愛げを認めるのにやぶさかではありません。
しかし果たして或る目的を持った一冊の本の、
有益な情報とベクトル誘導の線引きが可能なのでしょうか。

過去の阿修羅を見ると「世界権力者図鑑」が凄い本として推薦されています。
これのどこが有益でどれがガセなのか、区別はつけられていません。
「ロス茶は庶民と同じように悩みがあるのだから同情してあげて☆」
という後書きのタワケも含めての絶賛だと解釈できます。


副島隆彦や中田君が日本の属国状態を、本当に憂いていると感じたことがありません。
副島隆彦はその主著『属国・日本論』の前書きで、
「外国の軍隊が国内に駐留し続けること」を「属国」の定義にしています。
その「属国」状態の真因、沖縄の人なら誰でも知っている「沖縄メッセージ」に、
言及しないのはなぜでしょうか。

中田君も同じです。
君はジャパンハンドが得意技ですが、今回戦後占領史を考察するに当たって、
安保改訂後に来日したジャパンハンドラー、ライシャワーで目くらましをかけ、
吉田ドクトリンを菊クラブに対応させることで真相を粉飾しています。
マッカーサー対策としてワシントンで結成されたジャパンハンドラーたち、
マッカーサーをバイパスして戦後日本を急右旋回させた経緯には触れません。

「聖断」と「玉音放送」によって「国体」は護持されたという一文に至っては、
「天皇制」のプロパガンダそのものではありませんか。
中田君、君は確か鬼塚氏の『天皇のロザリオ』を絶賛していましたよね。
凄い使い分けですネー
君の「アメリカと結託した米内ら海軍が、東条ら陸軍を売った」というのも、
保守本流に添ったプロパガンダです。
中田君は「最高支配層」のポチを目指しているんですか。


○アメリカ公文書館の文書 1、マッカーサー元帥のための覚書

天皇の顧問絵→天皇の顧問

日本に主権を残存(リファイン)させた形で→残存(remain リメイン)させた形で

○ケナンのコメントの箇所

日本に主権を残存させた形で、期に渡って占領し続けるべきだ→長期に渡って


以上訂正します。すみませんでした。


02. kanegon 2011年9月30日 14:17:40: xVuuIAvxG7FMM : kFC5TEBIb6
ペリマリ様すごい論評ありがとうございます。

どうもアルルくんの『日本再占領』という本は唯単に原発事故に際してアメリカが福島原発の土地を占領したという副島氏の言を前提に属国日本論の歴史的側面を書いた『属国日本論アルル編』でしかないということなのですね。

それも鬼塚氏の著作をパクったり絶版になったヤコブ・モルガンの著作からの見解を取り混ぜて。

お疲れ様です。

>「副島隆彦の本には有益な情報がある、副島さんには良い所もあるし、
ためになる情報だけを読む」というコメントが時々見られます。

についてですが、現在の欧米式の植民地政策に洗脳された教育を受けた人間が読むと属国日本論はそうか!そうだったのか!と日教組や指導要綱に縛られた教師からの教育に洗脳されて、日本がアメリカの属国ではなく、対等な独立国だと思い込まされていた人間にとってはカルチャーショックなのですよ。

あくまで、国際的な日本の立場を全く分かっていない人間が初めてよむと「為になる」と感じるのです。それで副島氏一人にのめりこむと日本の属国化を解放するために戦っている闘士のように副島氏やSNSIを誤解する人間が出てくるのです。

あくまで理解度の問題ですのでペリマリ様のようにもっと客観的な資料を提示して解説すれば副島氏+SNSIが一見正しい情報を提示しているようで如何に恣意的な情報を流し、結局あちら側の人間だと理解してくれる人が出現することが大事なのです。

私自身幼稚な論理なのですが、副島氏の福島原発周辺は米軍に再占領されるからそれを阻止しなければいけない。だから住民を戻せ!という論理はおかしいと思われます。

副島氏の行っていることが正しいと仮定しましょう。放射能も大したことがない。放射能が身体に影響を与えるからというデマを欧米諸国が流して福島原発の周辺住民を立退きさせてアメリカが福島原発周辺を再占領を画策したとしましょう。

米軍の再占領に対してなぜ、武力も持たない福島県民を達向かわせるのですか?戦が起きたらいの一番に逃げるのは平民、農民でしょう???

米軍に福島県民を向けるのですか???それが本当なら副島氏は鬼です。
米軍の再占領が駄目だというならば、防衛大臣などに働きかけなければいけないのでは?副島氏の言っていることは無茶苦茶です。

PS今忙しくて投稿文を書く暇がなく途切れております。ご容赦を。
それと副島氏講演会の書き起こし後半難しいです。やるとしたら大分時間がかかるかも。毒気がすごいんですよ。副島氏の。お供の弟子の石井くんは善人そうですけどね。あと、月刊ザ・フナイで副島氏はとうとう放射能問題は一言も書かず野田政権について書きだしました。卑怯者という考えもあるでしょうが、放射能安全教を言わないようになるだけでもましというものです。

P.S唯、笑えるのは船井幸雄氏が「野田総理の親分は財務省の勝栄次郎だとみんなは思っているが本当はK氏だ(本名はふせます)。と、とある情報源から書いているのですが、「そのK氏ってやっぱ、勝氏の間違いだったわ。ごめん。」って言い出したら怒るそ!(そう言い出しかねないからまた笑えるのだけど。)


03. 島唄 2011年9月30日 15:02:50: ZW97PFZHjT5Lg : EsO68fp1a6
「低線量放射線の不思議を科学する」
http://www.youtube.com/watch?v=TiYc63tSVQk&feature=player_profilepage

リ茶さんの弘前講演の模様です。

暇な人は観てみるとよい。


04. ♪ペリマリ♪ 2011年10月01日 09:44:22: 8qHXTBsVRznh2 : 7Hma9A7gTU
kanegon様

書き起こし前半は圧巻です。
そうですか、後半はもっと凄いのですか。
kanegon様が毒気に当てられるのは困りますが、
個人的には是非書いていただきたいです。
ストレスが溜まらないよう、気分転換を十二分にしながら、
ボチボチお願いします。
もうここまでくれば副島隆彦の独壇場ですネー


島唄様

お久しぶりです。

島唄様の名歌♪

日本、茶茶茶
ソエジも茶茶茶
ロス茶茶茶


アルルも茶茶茶、ですネー

さて、り茶さんの動画見ました。
ビックリしました。
看過できない危険な情報です。
貴重な情報をありがとうございます。
私も低レベル線量について意見投稿しています。
このり茶さんの動画を使って、
あらためて意見投稿させてもらっていいでしょうか。


05. 島唄 2011年10月01日 15:15:18: ZW97PFZHjT5Lg : EsO68fp1a6
どうぞ、どうぞ。

良くも悪くも情報拡散は良いことでしょう。


06. ♪ペリマリ♪ 2011年10月02日 08:12:00: 8qHXTBsVRznh2 : 8b7OLSMpSc
島唄様

ありがとうございます。

実はkanwgon様のスレで、副島シンパが複数で結託して、
元会員の方とkanegon様の人格攻撃をしていました。

連中はり茶ファンを装って、
「リチャード・コシミズを見るように」と勧め、
『副島先生』をかばっていました。

この動画を見て、連中が推薦する動機がやっと分りました。
なるほど、と腑に落ちました。
そうしたら色んなことが見えてきました。
対抗勢力が凌ぎを削る段階に来ているような気がします。
少し前から考えていたことに、この動画がきっかけをくれました。

島唄さんのお蔭です。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > カルト8掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > カルト8掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧