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東日本大震災の300人委員会「世界人間牧場計画」的解釈(4)
http://www.asyura2.com/11/cult8/msg/136.html
投稿者 さるやま 日時 2011 年 4 月 30 日 12:10:58: 6qRMgltPV0JKA
 

 第4回目の今回は、コールマンのいう「世界人間牧場計画」21項目のうち「2.国民国家のアイデンティティーと誇りを完全に粉砕する。」について考察してみたい。

 「国民国家のアイデンティティー」といわれてもピンとこない、「国民国家の誇り」と聞くと引いてしまう・・・嫌悪感さえ抱いてしまうということはないだろうか?
 
 まさに、そうした感覚・印象こそが、マスコミ・教育を通した洗脳システムによる無力化愚民化施策の「成果」なのである。

 国家がきちんと機能している間は、そこに属する個人は直接の所属母体である国家内の法律・道徳・慣習・力関係に従い判断し行動し、また国家の集団としての力に保護されている。

 同様に、国家内の封建領地、地域共同体、家族、終身雇用型事業体(役所を含む)といった国家内の他の個人帰属主体もまた大なり小なり同様の働きをする。
 
 しかし、ワンワールドを推し進める立場からすれば、集団としての力を持たず、飴と鞭で簡単にコントロールできる「裸の個人」を直接に支配したい。そこで、国家等の個人が帰属すべき主体の統制力を削ぎ、個人の帰属意識を薄めるために様々な策謀がめぐらされてきた。

その典型として、敗戦後の日本に対する次のような施策を挙げることができる。

1.エスタブリッシュメント階層の解体

 占領期の農地解放、財閥解体、華族制度廃止等により、日本国内に勢力を持ち、国家と相当の領域において利害を共にする旧来のエスタブリッシュメント階層は破壊されてしまった。

 大地主の土地は散逸し子孫はしがないアパート経営者となり、財閥一族は系列企業からの捨扶持で生きながらえ、大名の子孫などサラリーマンとしてごく一般の庶民と同じ生活を送っていたりする。

 国家に対して相応の責任を持つことを生まれながらに期待され、また本人もそれを自覚し、自らが率いる集団の力を武器に国家に対する脅威に立ち向かうといった者はこの国から消滅してしまったのである。

 一代限りの役人、きれい事で固められた法律でがんじ搦めにされた政治家、サラリーマン社長に如何ほどの力が振るえようか。庶民に国民国家としてのアイデンティティを期待してもそれは無理というものである。

 今回の東日本大震災において、政府・東電が自己保身を優先するが故に築く失態の山を眺めつつ、ますますその確信を深めた次第である。

2.国民の政治意識の希薄化促進

 国民にパンとサーカスを与え、その意識を政治から遠ざけるというローマ以来の伝統的な手法は、現在の醜悪番組タレ流しテレビとして未だ現役である。

 そもそもが難しくて考えたくもないに違いない政治問題を「如何にわかりやすく表現し伝達するか」に心を砕く番組制作こそが求められるにもかかわらず、政治番組といえば客観報道を「故意に」履き違えた無味乾燥な国会中継・政見放送と、偏向司会者に牛耳られた政治バラエティ番組ばかりが僅かに目に入るのみで、「政治無関心層」は増大するばかりである。

 今回の福島第一原発事故などは、まさにこうした「国民の政治意識の希薄化」に伴う「監視の目のゆるみ」に付け入られた人災に他ならない。

 現在、米国の大手メディアは完全にユダヤ人に押さえられている。3大ネットワーク(NBC,ABC,CBS)、ワシントンポスト、ニューヨークタイムズ、ニューズウィーク、TIMEなど皆そうである。

 一方、日本では、戦後、米国CIAが大手広告代理店電通を通じて一元的にテレビ・新聞を支配・管理するスキームが作り上げられてきた。

 その結果、露出度ほどに人気があるとは到底思えない韓流番組の洪水、過剰とも思える性同一性障害者の番組起用、笑えないピン芸人の素人芸など、標準的な日本人の好みにマッチするとは到底思えない極めて不自然で醜悪な番組の洪水により、我々日本人のアイデンティティは日々蝕まれ、政治的問題意識の醸成とははるか遠い場所に我々の意識は誘導されているのである。

3.愛国心否定・自虐史観教育の徹底
 後に「21.アメリカおよび世界各国の教育をコントロールし、完全に破壊する。」において改めて述べたい。

4.国家・民族を象徴する文化の破壊
 最近、とみに目立ってきたのが「国家・民族を象徴する文化の破壊」によるアイデンティティ希薄化工作である。

 食事・服装の欧米化といった、相応の合理的裏づけのある日本文化の衰退は致し方ないとしても、最近の相撲や歌舞伎をめぐるスキャンダルとその報道には作為的なものを感じざるを得ない。

 特に影響が大きいのは相撲であろう。ここ数年のうちに、いじめで弟子を殺したり、横綱が素人を殴りつけたり、力士が野球賭博をやったり、力士の多くが常習的に八百長を行っているなど、「きっとやってたんだろうな」と思ってはいたが、誰も(警察さえも)深く追求することがなかった(というより、許されなかった)醜聞が明るみに出るようになってきた。

 相撲は元来が「神事」であり「興行」であって、欧米流の狭義の「スポーツ」というカテゴリに収まり切るものではない。

「神事」である以上、強くあらねばならない横綱がコロコロ負けるわけにはいかない。「興行」である以上、プロレス的な要素や、演歌歌手の地方公演的な要素(ヤクザとの関係を含む)が加わるのはむしろ自然である(正しいとは云わない)。

 さらにボクシングのように本気でやると、すぐに力士が体を壊してしまい、年6場所プラス地方巡業を20年も務めることは困難で、力士の出世を見守るという楽しみ方ができなくなる。

 また、観客は、勝負の行方も当然気になるが、それとおなじくらい贔屓の力士を見ること、相撲興行という日本の伝統的「場」に身を置くこと自体を楽しみにしているのである。

 さらにタニマチの側からすれば、「やんちゃ」で「わがまま」であるが「でかく」て「強い」相撲取りの面倒を見て時に尻拭いすることを楽しんできたわけで、それが彼らのステータスでもあった。

 こうした事件を評価する際の尺度に、法律や庶民的道徳を用いるとすれば、「有罪である」「許されない」という結論は理の当然である。その点について何ら異論はない。

 ただ、ここで注目すべきは、その規範上の評価ではなく、これまで隠しおおせたものがなぜ今になって表ざたになったのかということである。

 結論を言えば、今回は政治家や警察がもみ消せない天の力がマスコミに働いたということであり、意図的に日本の伝統芸に「泥を塗り、恥をかかせた」ということなのである。今でこそ沈静化しているが、「きれい事」原理主義に陥った我が国の世論の下、展開によっては貴重な日本文化の象徴をあやうく葬り去ってしまうところであった。

5.誤った空想的「平和主義」の法制化

 クラウゼヴィッツ曰く「戦争はそれ以外の手段を以ってする政治の延長である」これに正面から異を唱えることは難しいだろう。戦争は、古来より地球上で人の住むあらゆる地域において用いられてきた極めて一般的な政治の一手段である。

 もちろん「一手段」でしかないので、絶対に使用しなければならないというのではなく、それを「相手に仕掛ける」か否かはその国の為政者の判断にゆだねられる訳であるが、戦争という手段を用いることなくあらゆる国際問題を解決するためには、極めて高度な外交的センスが要求される。

 我が国などはさらにご丁寧に「紛争の解決手段として武力は用いない」と予め宣言までしている訳であるから、要求される外交手腕はもはや超人的レベルといってよい。

 しかも厄介なことに戦争には「相手から仕掛けられる」というシチュエーションまであり、これを防止するとなると、隣国の政府中枢に深く浸透した謀略網を張り巡らし、紛争の芽を早期に摘み取るというまさにミッションインポシブルな神業の世界に入って行く訳である。

 さらに云えば日本にはこの謀略網の影すら存在しないのはご存知のとおりであり、このような常軌を逸した条件の下で、まともな国際紛争解決ができる国家は地球上のどの時代においても存在しなかったし、将来も存在し得ないであろう。

 尖閣諸島に竹島と、世界第三位の経済大国のアイデンティティが傷つくばかりの状況が続く中、我々はこんな途方もない足かせを米国にはめられてしまったのだということを改めて認識しなければならない。

 さて、もともとこのような有様であった日本を襲った東日本大震災テロは、我々の「国民国家のアイデンティティー」をどう変化させるのだろうか?

 日本の場合、確かに「国民国家のアイデンティティー」は存在するのだが、日本人の受止め方は欧米の人々とは少し様相が異なる。

 というのは日本人は元々アイデンティティーという意識が希薄であり、むしろアイデンティティーを主張すること自体を忌避する傾向が強いという点である。

 そのため欧米の眼には「日本人のアイデンティティーが奪われた」と映る今回の東日本大震災テロといった事象でも、一般の日本人はもともとアイデンティティの存在について無関心であるから平然としている。

 被害の当事者ですら、怒っているのは従来の住み慣れた生活環境が奪われ経済的な支援が受けられないという専ら個人的な動機からであり、「国民国家のアイデンティティー」が傷ついたという発想から怒っている人は少ないであろう。

 今回、本当にアイデンティティを傷つけられたのは、東日本大震災が米国のテロであることを知っているこの国のドメスティックな支配者層であろう。

 ネット世論から時に国賊と罵倒されようとも、一般国民の犠牲を厭わず、この小さな島国における自らの権力を守るため平身低頭仕えてきた米国から、このような心無い仕打ちを受けたのである。プライドが傷つかない方がおかしい。

 震災後の日本再占領を思わせるような米軍の展開と官邸への米国の原子力専門家常駐についてはどのように感じているのだろうか。自衛隊の幹部などは、さぞ悔しい思いをしているのではないか。

 日本の支配者層には、無力感から萎縮して自分より弱い「国民いじめ」に走るのではなく、この国辱をバネとしてぜひ奮起していただきたいものである。

 次回に続く。
 

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コメント
 
01. keizo 2011年4月30日 16:42:59: qeMSD5jq/91t6 : J34r7L3J4s
さるやまさま。
連載論文、いよいよ佳境に入ってまいりましたね。
毎回目からうろこが落ちる思いで拝読しております。

「2.国民国家のアイデンティティーと誇りを完全に粉砕する。」という項目を
現在の日本の状況に当てはめ、網羅的に分析・解説されたところは、
さるやま節が冴えわたっていると感じました。

今回のポイントは、

>今回、本当にアイデンティティを傷つけられたのは、東日本大震災が米国のテロであることを知っているこの国のドメスティックな支配者層であろう。

という指摘であったかと思います。

大変鋭い視点だと思いました。


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