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スイス銀行の秘密、マネーロンダリング・oct(ここを明朗会計化すると「宗教業界」も「紙屑印刷業界」も消滅します)
http://www.asyura2.com/11/cult8/msg/135.html
投稿者 小沢内閣待望論 日時 2011 年 4 月 29 日 12:20:08: 4sIKljvd9SgGs
 

http://www.oct.zaq.ne.jp/poppo456/in/b_switz.htm
スイス銀行の秘密、マネーロンダリング


    ジャン・ジーグレル、荻野弘巳、河出書房新社、1990、


献辞
 マイケル・ハリントン、アメリカ民主社会党党首、1989.8/、ラーチモント死。
 ベルント・カールソン、ナミビア担当国連高等弁務官、1988.12/、殺害。
 イグナチオ・エラクリア、イエズス会士、南米大学学長、1989.11/16、エルサルバドルで軍必殺部隊により殺害。


言葉
 しぶとい犯罪に対抗するには、しぶとく証言しなければならない。マルセル・カミュ。

序章
 スイス、正式名称はヘルヴェシア連邦共和国。人口680万、うちスイス国籍580万、外国人100万。南をアルプス山脈、北西にジュラ山脈、ジュラの麓、レマン湖畔にジュネーヴ、ローザンヌ、離れてベルン、バーゼル、さらに離れてボーデン湖近くにチューリッヒ。
 世界銀行調査、国民一人当たりの実質収入。アラブ首長国連邦に次いで二位。 1988、531300億円の運用、人口比率では最大の預かり資産。一、合法取引の金。二、脱税目的のグレー・マネー。三、第三世界からの横流し金、武器、麻薬、人身売買による利益。
 1933、ナチスによるユダヤ迫害、スイス銀行に逃げ場を求めるユダヤ資産。19 34.11/8、スイス、銀行の守秘義務を定める。大戦中、600万ユダヤ人死亡。生き残りと相続者7000人、預金を取り戻そうとする。うち満足したのは961人、95億スイスフランが返却されたに過ぎない。過度の秘密主義が預金を、正当な預金者、債権者からも隠す。
 スイスの投資、融資は、アジア、アフリカで盛ん。南アフリカ、プレトリアの人種差別主義政権はスイスの信用供与によって成り立っている。
 1988.12/31、ブラジルの対外債務は1260億$。IMF役員がブラジリアに寄る度、何百もの診療所、小学校、給食所が閉鎖される。浮浪児や乞食の満ちる大都会。田舎では山師や日雇い農民が飢えでゆっくりと死ぬ。借金の首枷は、ブラジルで最多の極貧層の家族を絞め殺すのである。
 1988.11/、スイス下院貿易委員会、対ブラジル債権繰り延べを討議。かつてブラジルは事実上破産と警告したスイス銀行幹部、ブラジル北部カラハスで発見されたウランとマンガンの鉱脈を担保に継続を提案。議会は了承。
 これは他国の領土と資源に対する略奪であり、現政権の無能で、多勢の貧民を救うべき貴重な資源が外国資本に安く買い叩かれている見本。

麻薬との闘い
 1989.8/26 フランス人権宣言二百年祭、ミッテラン大統領の演説。「麻薬密売者の勢力は国家に匹敵する力を持っている。彼らに対して組織的に対処しよう。個々に戦って傷付き、亡くなった人々を護る為に」
 1989.10/3、ミッテラン大統領、コロンビア首都ボゴタ訪問、ヴィルジリオ・バルコ大統領の聖戦に対して、個人的支持、国家的支持、ECの支持を表明。自動車爆発事故。 10/10、ベネズエラ首都カラカス、麻薬密売組織と戦う為の協力協定を締結。情報交換、操作官育成、国境警備に援助。 10/12、エクアドル首都キトー、協力協定に署名。密輸団の飛行機を発見する為のレーダー、通信、飛行機を供与。
 麻薬組織の資金は五千億$、これは西側諸国が一年間に買う原油価格と同じ。麻薬とそれに付随する脅迫、暴力、腐敗は民主主義を脅かす潰瘍である。
 1981-1988、レーガン政権、地球規模の戦い、中南米市場がスイスに転換。スイス銀行はアリババの洞窟。

スイス政界の内幕
 1987.2/21、テッチーノ州警察、駐車場でヘロイン20kg発見、荷主はトルコ籍ハシ・ミルザ、チューリッヒ在住、表向きは青果輸入業。テッチーノ州警察と米麻薬撲滅局、潜入操作でミルザとロンバルディア・マフィアを逮捕。そこから国際金融業者、バルケフ&ジャン・マハリアン兄弟を割り出す。トルコ=レバノン・コネクションの解明。
 1988.7/7、チューリッヒ、マハリアン兄弟を逮捕。140億スイスフランをクレディ・スイスで洗浄。チューリッヒの金融業者、イラク籍モハメッド・シャカルキも洗浄に関与の疑い。シャカルキ弟はテッチーノ州で金精錬工場を経営。
 1988.10/27、エリザベート・コップ法務相、報告受理。夫であるシャカルキ・トレーディング社副社長ハンス・W・コップに内通。証拠隠滅。コップ弟はクレディ・スイス頭取。 12/、エリザベート副大統領に就任。
 NSA−アメリカ国家保安局の盗聴により12/9、エリザベート辞任。
 1989.9/21、「不起訴判事」と仇名される予審判事ワルター・ケフェルリによる判決。エリザベート無罪。
 1990.2/23、連邦裁判所、老齢の裁判長アルベール・アルマンの判決。関係者無罪放免。花束を抱えてベンツに乗り込むエリザベート。シャカルキ一族も無罪、今日も繁栄。

レマン湖畔で暮らす麻薬・武器商
 ヤッサル・ムスルール、トルコ籍、武器麻薬取引。趣味はベリー・ダンサー、スイス各地で仲間の為に、セクシーでもの惜しみしない女性達を集めて夜会を開く。FBI、麻薬撲滅局、トルコ・イタリア司法当局の調査。1983.6/、トルコの逮捕令状、スイス連邦検事長「逮捕の必要なし」と注意書き。
 イルファン・ムスタファ・パルラク、トルコ籍、麻薬取引。ベリー・ダンサー狂い。1983.6/23、オーストリア警察逮捕、身柄引き渡しを要求するスイス警察。国境越えた所で行方不明。
 ヤッサル・キサチク、トルコ籍、シチリア・マフィアの一人。スイス警察が逮捕、イタリア司法当局の身柄引き渡し要求に対して、スイス連邦裁判所が釈放。

スイス警察を信用するのは危険
 世界に三千人の工作員を送る米麻薬撲滅局の苦悩、スイスでは仕事がやりにくい。
 1986.8/、シャカルキとコップの名を明記したトルコ・コネクションに関する詳細なレポート、イタリア司法当局からチューリッヒ州警察に提出。警察官はコップの名を抹消、予審判事も関せず。
 パルラクに関する捜査協力要請、チューリッヒ州警察はイタリア司法当局からの要求を拒否。「監視の必要なし」と書き込み。
 1983、シチリア・マフィアに関する重大な証拠を握ったパレルモ予審判事ロッコ・キニーチ、チューリッヒ州警察に応援要請。司法当局はこれを「非常に曖昧」として拒否。六ケ月後、慎重でなかった判事は暗殺される。(1989.6/9、スイス・ターゲスアンツァイガー紙)
 シリア籍アルベール・シャマー、ジュネーヴに金融会社、麻薬武器取引資金を扱う。美女、馬、ゴルフが趣味。1977.5/10、イタリア警察、一味のティルノヴァリを逮捕。別の麻薬業者ゼキール・ソイダン逮捕、シャマーとの関係を自供。シチリア・カラブリア・マフィアの資金網が暴かれる。トリノ予審判事マリオ・ヴァウダーノ、要請に次ぐ要請。ジュネーヴ予審判事ローラ・ロッサリ・ジャクモン、申請を「不完全」として却下。1985.10/、引き渡し条約に基づきジュネーヴ州警察、シャマーを逮捕。ベルン法務省高官エドガー・ジリオズ、引き渡し請求を「根拠不充分」と判断、釈放。シャマー豪邸暮らし。1989、ジャクモン、主席判事に昇進。
 1980.8/2、ボローニャ駅爆発、85人死亡、100人重傷。バチカン資産管理のアンブレシアーノ銀行倒産、首脳カルヴィ変死。容疑者リチオ・ゲッリ、国際的犯罪組織ロージュP2のボス。南米へ逃亡、資金はスイス。1982.9/13、ジュネーヴ、スイス・ユニオン銀行に現れた所を州警察が逮捕。牧歌的なシャンドロン警察に護送。1983.8/10、看守の手引きで脱走。ここから繁雑。スイス・イタリア間の引き渡し協定では、銘記された犯罪にのみ有効。再びジュネーヴに現れたゲッリ、銀行倒産の件でのみイタリアに護送。禁固二ケ月で釈放、大量殺人での追加訴訟をスイスは拒否。ボローニャ市長レンツォ・インベーニ「イタリアに対する敵対行為であり、恥辱であり、犠牲者の近親を侮辱するものである」 ゲッリ、現在も裕福に暮らしている。
 レバノン籍ホヴィック・シモニアン、表向き時計商で武器麻薬の洗浄屋。イタリア司法当局の捜査により、1983.5/19逮捕。裁判はジュラ麓のビエンヌ市。有罪証拠に関わらず無罪放免。傘下で働くワルター・ビエリ会計士、その息子アドリアン・ビエリが当裁判の予審判事。その直後、ビエリは連邦検事局の命により麻薬国際取引撲滅の担当官に昇進。

ブラジルの麻薬事情
 リオ、コパカバーナ、社会奉仕員ダルヴァの証言。今は十二から十四くらいの子供がやられている。互いに殺し合い、仲間を処刑する。
 貧民街に入る麻薬ボス、飢え死にするほど貧しい少年達に麻薬をただで配る。いったん麻薬に犯されると、飢えと絶望を忘れる為に何でもするようになる。親分は少年達を、麻薬武器、金の運び屋として利用。十二、三才の少年が、組長、見張り、処刑執行人などになる。ひもじい家族の為に金をくすねた少年がリンチに合う。
 米麻薬撲滅局、伊経済警察がブラジルの密売組織を捜査。リノ・クリスト神父、ジュネーヴ空港で逮捕、コカイン9kg押収。リオ枢機卿ジョゼフ・ロメル神父の言葉「麻薬は若者を何千人と駄目にする」 ブラジル・コネクションの口座、スイスのミグロ銀行、背後にブラジル軍部。慎重なブラジル司法当局は深入りせず、ミグロ銀行は潔白を主張。

コロンビアの麻薬戦争
 1989.8/18、大統領候補ルイス・カルロス・ガラン上院議員、選挙運動中にウージ機関銃で暗殺。 8/25、大統領ヴィルジリオ・バルコ、全面戦争を宣言。ワシントン・ボゴタ全面協力によるメデジン・カルテルの破壊。
 大邸宅、大農園、都会の城、牧場を接収。元イスラエル傭兵ヤイール・クライン大佐によって訓練されたカルテル保安部隊との闘い。暴かれる贅沢、金の縁取りのついたプール三つ付きの城、軍や警察の長官の名が並ぶゲストブック、ボーイング着陸可能の飛行場、五百種の動物園、すべて純銀製の家具、食器。
 1982以来、判事220人、警官2000人を含む、1万8000人を殺害してきたコロンビア・マフィア。ブッシュ大統領による一億一千万$特別借款に関わらず失敗。九人のボスのうち一人だけを逮捕、六人はパナマへ亡命。
 最大の敵パブロ・エスコバール・ガヴィリア、出入り、仲間の裏切り、敵の蹴り落としで出世。プエルト・ボカヤに拷問学校を設立。カルテルを作るや、提唱者レーダーを米麻薬撲滅局に売る。マグダレーナ渓谷の農民、商人、失業者はドン・パブロと呼んで尊敬。しかし、組合員、自作農を追放、殺害するエスコバール。寄付は惜しまない。家族の写真と小さな棺を送られ、次々と辞任する法務相。六番目、36才のモニカ・デ・グリエフ法務相、軍精鋭部隊が昼夜防衛する強化住宅で勤務するが、やはり辞任、渡米。
 地下要塞に立て籠るドン・パブロ一族妻妾盟友。警備会社「槍の穂先」社長ヤイール・クライン(元降下部隊大佐)、 ペッサーチ・ベン・オール(グアテマラ軍事顧問)、 マイク・ハラリ(ノリエガ保安問題顧問、31年間モサド作戦部指揮)、 モシェ・スペクトール退役准将(南レバノンからの撤退を指揮) スイス、アメリカの要請でマフィア口座を一時凍結。1984.9/28、チューリッヒ破棄院(違法審査裁判所)凍結を解除。資産は服役中のマフィアに利子付きで返還、口座番号を知る一味が利用。1989.8/24、チューリッヒ検事ペーター・ガッセルの告発記事。11/29、ルガノ豪華スウィートでエスコバール四世を含む四人を逮捕。

ヨーロッパの麻薬戦争
 1989.11/27、ミッテラン、インターポール本部新築記念講演。「コロンビア指導者の勇気と偉大さに心から打たれた。死のエージェントとはいかなる妥協も不可能」
 1989.6/、イタリア、ファルコーネ判事、パレルモの要塞でカラビニエリの護衛付きで活動。パレルモの司法宮殿と呼ばれる。

第三世界の資金洗浄
 フィリピン、ブラジル、ザイールで何千もの子供達が栄養不良で死に、売春から罹病し、捨てられて死んでゆく。その地で貧困を救うべき富が、病院、学校、雇用を作る代わりに、スイスでリサイクルされ、パリ、ローマ、東京の不動産に投資され、ニューヨーク、ロンドン、チューリッヒの株式市場を栄えさせる。第三世界の搾取は麻薬とともに死神の仕業であり、似たような損害を引き起こす。

マルコス政権とスイス銀行
 1917、フェルディナンド・エドラリン・マルコス、華僑フェルディナンド・チュア、フィリピン女性ヨセファ・エドラリンの間の婚外子として誕生、貧乏学生マリアーノ・マルコスを義父とする。 1935、マリアーノ下院議員に立候補、富裕な対立候補に馬鹿にされる。18才のフェルディナンド、対立候補を殺害して服役。
 三年で釈放されたマルコス、弁護士になる。実父の庇護を受け、下院議員、上院議員、上院議長、1965、大統領就任。 日本軍占領時代、反日運動ハマルリカ、武器、物資の密輸。レジスタンスの仲間を日本に売ったが、米占領後、死刑は免れる。
 1954、下院議員時代、イメルダ・ロムアルデスとの出会い。神父の孫娘だが、子供時代、娘時代は屈辱と貧困の生活を味わったイメルダ。敵は旧支配階級、栽培業者、金融業者、大商人。1972まで、大衆から熱愛される夫婦。
 1973.9/23、戒厳令を発布、ヴァール将軍による拷問と虐殺。日米と良好な関係。愛人の一人カルメン・オルテガと三人の息子は現在も富裕に暮らす。
 1983.8/21、ベニグノ・アキノ暗殺。 1986.2/25、コリー・アキノ、マラカニアン宮殿に入城。マルコス一家、スービック・ベイからホノルルへ。スイス銀行の口座番号の入った書類、FBIからアキノ大統領に返還。 レーガン政権の狙い。アキノ政権が伸びるには、都会での社会投資と地方での農地改革が必要。スイス銀行に眠る数十億$のマルコス資金を用立てる。
 マルコス資金はフィリピン国民の為に投資されたもの。凍結と返還を求めるレーガン、FBI、米財務省の圧力、スイスに対する禁輸措置。難攻不落のクレディ・スイス、スイス・ユニオン銀行。
 1986.3/24、外相ピエール・オーベール、大統領アルフォンス・エグリ、連邦上院、スイス領内のマルコス資金を暫定的に凍結する案を決定。3/26、公式発表。スイス憲法108条8項、「スイス連邦の対外的利益に配慮し」の一文による。
 マルコスの蓄財法。一、中央銀行の秘密警察資金から年数百万$を着服。二、日本からの数億$の戦後賠償金をピンハネ。三、世銀、国連機関、民間援助団体からの年数千万$、先進国からの開発援助資金の数億$の何割かを着服。四、政府に批判的な農園、商社、銀行、不動産会社を占拠、接収。部下、側近、身内に分配。全額で推定十億から十五億$。
 クレディ・スイス→信託会社フィデス→リヒテンシュタイン国内で洗浄。1978、クレディ・スイス部長をチューリッヒのフィリピン領事に任命。
 アメリカ、イメルダ訴訟、在米マルコス資産差し押さえ、名義人である武器商アドナン・カショギを逮捕。
 アキノ政権、上院、下院、弁護士を束ねた国家的な財産奪回作戦。スイス銀行 29の口座を守る弁護団、意義につぐ意義申し立て。1989.6/28、連邦裁判所、国際司法協力を停止。幼児売春の都マニラ、スモーキー・マウンテンでゴミ漁りをする浮浪児達に、マルコス一族が奪った数十億$が返る事はない。唯一の成果、 11/2、アメリカによる開発援助金一億$資金洗浄に関する情報の提供。

ハイチとスイス銀行
 1986、ジャン・クロード・デュヴァリエ大統領失脚、通称ベベ・ドック。6/、レーガン政権、四十年支配の資産をハイチ国民に返還するようベルン連邦宮殿に要請。スイス・ユニオン銀行、クレディ・スイスの支店業務。アジア中東はチューリッヒ、南米アフリカはジュネーヴが扱う。ベベ・ドック一族は南仏グラースで豪奢な引退生活。

ザイールとスイス銀行
 ジョゼフ・デジレ・モブツ、1965.11/以来、現在も大統領。顧問ネッロ・チェリオ(ルガノ弁護士、クレディ・スイス重役連邦蔵相、スイス大統領)
 ザイール人民は金塊の上に座った物乞い。ダイヤモンド、マンガン、コバルト、ウラニウム、銅の豊富な鉱物資源。キンシャサ、キサンガニ、ルブンバシ等、人口三百万の大都会のの公務員でさえ一日一回の食事しか取れない。1988、インフレ年百%、財政赤字はGNPの5%、対外債務は70億$。年間所得は180$、世界で八番目に貧しい国。飢餓、腐敗、悲惨、官憲の弾圧が毎日犠牲者を出す。
 モブツ、森の中の宮殿。昼夜を分かたず輝く街頭、プール、ヴィラの続く町並み。コーラ工場、巨大ダム。個人資産50億$。
 ベルギー植民地警察の密告者出身のモブツ。米の対アンゴラ独立支援基地の設置を許可、対米関係は良好、1978、IMFから3億7000万$の借款。政府、軍、地方、国営企業の要職を定期的に交替させる事で長期安定政権を保つ。
 ジュネーヴで豪遊するモブツ一族、亡命者のストライキ、抗議活動。屈強な、訓練を受けたボディガードの一団が暴行、拉致。スイス航空機で運び、ザイール秘密警察に渡す。
 ジュネーヴ大学のザイール人留学生アルフォンス・マザ、民主的反体制活動家、スイス政府は亡命受け入れを拒否。本国送還、ついでキューバへ国外追放。ベルン連邦法務省はマザを危険人物と見なして、本人、弁護士、支援団体に連絡もせず、この処置を取る。後、そのような書類は見つからなかった。

 富はザイールから、フィリピンから、ブラジルから逃避して、スイス銀行の奥へしまい込まれて眠っている。これら何千億$もの富は、アジア、アフリカ、中南米三大陸の人々の血と悲惨の賜物である。アジア、アフリカ、中南米で、子供達が身を売り、飢えて死に、家庭が崩壊し、男が職を探し、女がねぐらを求める一方で、数えきれない腐敗、脱税、横領によって奪われた富は、それらの国の「エリート」である指導者の手に入り、スイスに蓄積される。
 改心したスイス銀行元頭取、フィリップ・ド・ウェックの告白「ブラジルなんかひどいものです。国家予算の大部分は官吏の大軍勢を維持する為に使われているのだが、こうした役人は何もしないばかりか、他人が働く邪魔をしている。国民の健康や教育については何もされていません」

 1987.6/、アルゼンチン大統領ラウル・フランセスコ・アフロンシン、アルゼンチン歴代将軍の不正蓄財を回収しようと渡欧、失敗。その額は200億$、アルゼンチン対外債務の1/3に当たる。
 第三世界の債務増大、国際機関による緊縮財政政策、それで犠牲になる児童。一方で、先進諸国の投機資本、流動資本の急速な増大。それは健全な経済を蝕みさえする。今日の資本移動は、貿易の四、五十倍に達している。

イラン・コントラ事件とスイス銀行
 1989.4/、米オリバー・ノース大佐、アメリカ・イスラエルの武器をイランへスイス銀行、ベルン秘密警察経由でイランへ輸出。代金は麻薬、トルコ・レバノン・マフィアがこれを現金化、スイス銀行の口座へ。ノース一味、ニカラグア・サンディニスタ政権に対する右翼傭兵活動に使用。

消極的な官僚
 スイス連邦検事長ルドルフ・ゲルバー、1989.8/まで就任。1985.5/15、麻薬撲滅活動を停止、要請につぐ要請を拒否、情報をブロック。
 1976.1/14、ツミコン郊外、実業家婦人アンネ・マリー・ルエンツィ全裸死体。ゲルバーと親しい関係。有力者のゲルバー擁護、事件担当は不起訴判事ケフェルリ。
 バーゼル判事ハンス・ドレスラー、麻薬撲滅と資金洗浄に関する調査を担当、 1989.6/12、事実を隠蔽する曖昧な調査報告書を提出。

スイスの官僚主義
 ところが公務員の員数がふくれ上がり、税金は増え、予算は増え、省令、政令、法律は多様化する。要するに、国の行政過剰が進むと同時に、国家はドラマティックに活力を失っているのである。
 スイス議会では、兼業を禁止する法律がない。故に議員が、大手銀行から名前だけの役員として迎えられている。

 死のエージェント、彼らは歴史が知っているもっとも破廉恥で、もっとも残酷な人類の敵の集団である。


訳者解説

スイスの製薬業
 薬九層倍。バーゼルには、チバ・ガイギー、ホフマン・ラローシュ、サンドー等、世界的な製薬会社がひしめき合っている。新薬の秘密を持ったまま辞めた研究員、変死体となって発見される。というような事件も多い。

ニセ金貨事件
 昭和天皇在位六十年記念金貨、1986.10/、一千万枚発行。原価四万円の十万円金貨。メープルリーフ金貨、クルーガーランド金貨、どれも重量表示はあるが、価格表示はない。価格表示のあるのはナポレオン金貨のみ。金貨は時価で評価するもの。それを十万円で売り付けた大蔵省がそもそもインチキ。そこに眼を付けたニセ金貨の流通。シャカルキ弟の経営するテッチーノ州の金精練工場あたりで作られ、スイス・ユニオン銀行のジュネーヴ支店から流通した。

 榊原英資、大正生命から185億を騙し取った古倉義彦の片棒担ぎ。新生銀行の八城社長、榊原から古倉を紹介されたと証言。2000.10/9頃。


寸評
 「ヘッジファンド」「金融敗戦」と併せて読むと、衝撃が大きいです。


 

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コメント
 
01. 2011年4月29日 18:28:19: cqRnZH2CUM

フォントか
Confoederatio Helvetica

02. みやした 2011年4月29日 20:27:05: FfJ9tJ8f6Odts : GJ1HiRhFk6
>01

ヘルヴェティアはスイスの古名・ラテン語表記

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AB%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A4%E6%97%8F
ウィキ「ヘルウェティイ族」


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