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@ 米の安定的確保の問題点
T 『1993年(平成5年)の米騒動』
日本は、当時の1000万トンの需要に対して800万トンを下回る不作になったために、200万トンを超える米の緊急輸入が実施された。
世界の米の貿易量は1200万トンだとか1500万トン程度といわれたが、日本が大量の輸入を行ったために国際価格が急騰した。タイ米が急騰して一時的に2倍程度に高騰してタイ国民はじめアフリカ・中東諸国のタイ米を輸入する人々が大被害を受けた。
(しかし、原因が天候不順による大凶作だったために、世界は日本の窮状を理解してくれ、暖かい援助の手を差し伸べてくれた)。
U 『今回の米の異変問題』
今回の「暫定基準値」は天候異変による問題ではなく、日本の「事故」によるものであり、その遠因は「原発政策」という日本の国策によるものであり、直接の原因が「巨大地震」「巨大津波」だとしても、原発の管理運用問題が介在している以上は、国際的な批判非難は避けることが出来ない。
今回、『汚染された米は食べたくない。金満日本には金は腐るほどあるから、2倍でも3倍でも金を払うから売ってくれ。』の「加害者日本」の論理は世界に対して通用しないであろう。
V 『米の国際市場には暗雲が漂う』
世界の米の貿易量は2010年ごろで、3100万トン程度といわれる。
タイが1000万トン、ベトナムが700万トン、アメリカが300万トン、パキスタンが300万トン、インドが200万トン程度と推測する。
輸出第1位のタイは(2010年ごろで)、2000万トンの生産に対して国内消費が1000万トンであり、輸出は1000万トンと推測。
今回の大水害で4分の1程度に打撃が出ているとの未確認情報があり、これで試算すると生産が1500万トンに低下し、国内消費が1000万トンなら輸出余力は500万トンに半減する。(タイが備蓄米をどの程度輸出に回すかだが、今後の大水害の見通しによるだろう)。
また、カンボジア、ミャンマーなども大水害で米を緊急輸入するとか、しないとかの未確認情報もある。(真偽不明)。
A 日本の当該地区の米の収穫量
2010年の米の収穫量は、関東全域で約132万トン、福島で45万トン、宮城で40万トンと推測。合計で217万トンになる。全国で800万トンのうちの217万トンは非常に大きな数値といえるだろう。
(汚染状況の資料によると、岩手・山形・新潟の一部も侵食されているようであり、岩手は全県で31万トン、山形は41万トン、新潟は62万トンとなっているから、どの程度の汚染があるかが重要となるだろう)。
★ 「暫定基準値」を外すと、食べられない米が数百万トン発生するかも知れないのである。そして、海外調達は非常に厳しいのである。
B 米の「500ベクレル」は安全か否か
ベクレル表示よりシーベルト表示の方が分かりやすいのだが、「500ベクレル」を「シーベルト」に換算するのは非常に困難な作業である。セシウム134とセシウム137は数値が異なるし、ヨウ素131も異なる。
(ネット上に氾濫する計算式も『百家争鳴』であり、何が正しくて間違いなのか分からない)。
仮に、セシウム137で「500ベクレル」を6.5マイクロ・シーベルトと仮定して、米1kg500ベクレルの場合に、1年間に食べる量を100kgとすると、50000ベクレルになり、650マイクロ・シーベルトに相当する。
(米1kg500ベクレルは、セシウム134の場合に、9.5マイクロシーベルト。セシウム137の場合に、6.5マイクロシーベルト。ヨウ素131の場合に、11マイクロシーベルトらしいが、要確認のこと)。
(ただし、外部被爆と内部被爆は比較することが出来ない。ナンセンスである)。
『放射線の基準』
一般人の基準は1年間で、1ミリ・シーベルトであり、米1年分の(セシウム137の場合の)650マイクロ・シーベルトは危険ラインの半分程度にあるが、
原発従事者(男性)の規制値は1年間で、50ミリ・シーベルトであり、米などは何の問題もないことになる。
(ただし、外部被爆と内部被爆は比較することが出来ない。ナンセンスである)。
『規制値は確率に過ぎない』
原発従事者(男性)の規制値の、「1年に50ミリ・シーベルト」を超えたから全員が放射線障害により疾病を発症するということではない。10000人のうちの何人かに健康障害が現れるに過ぎない。そんなものは『当たったら交通事故』の程度に過ぎない。一々気にしていたら、この世の中は生きてはいけない。
(ただし、外部被爆と内部被爆は比較することが出来ない。ナンセンスである)。
★ すると、「米の500ベクレル」は本当に危険なのか。食べたからといって100%が体内に吸収されるとは限らない。また人体の「栄養摂取機構」は有害なものを摂取しないシステムがあり、無害化するシステムもあり、排除するシステムもあることが知られている。
★★ 米にセシウムが含まれることはよく知られるが、他の核種については公にされていないので、あくまでも「机上の空論」と割り切ってもらいたい。
C 終わりに 『神になるか鬼になるか』の分水嶺
人間は食べなければ確実に死ぬが、汚染されているものを食べたからといって必ずしも死ぬものでもないし、病気になるものでもない。あくまでも1万人のうちの何人かが病気になるか、死ぬかの程度に過ぎないから、『餓死するよりは、食べて何パーセントの確率で病死のほうがマシであろう』という考え方も排除しきれないのである。
これ以上「食糧問題」で世界に迷惑が掛けられないから、危険を承知で潔く国産米を食べて、諸外国から『日本は恥を知り礼儀をわきまえる神の国だ』と呼ばれるか、
安全な外米を金に物言わせて買い漁って、諸外国から『日本人は私たちの食料まで奪い取る鬼だ』と呼ばれるかの分水嶺に差し掛かっているのであろう。
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